【目次】
・オープンキッチンの2大レイアウト
・オープンキッチンの魅力とは
・オープンキッチンのデメリット
・デメリット部分をカバーするには?
オープンキッチンの2大レイアウト
オープンキッチンのレイアウトは、大きく分けると「アイランド型」と「ペニンシュラ型」の2タイプに分けられます。それぞれの特徴を見ていきましょう。
開放感のある、アイランド型
オープンキッチンの代名詞ともいえるレイアウトが、アイランド型です。空間の中で壁に接する面がなく、「独立した島」のように見えることからこのように呼ばれています。アイランド型は開放感があり、キッチンの周囲を自由に動き回れるのが特徴です。たくさんの人が同時に集まっても窮屈になりにくく、調理や後片付けを家族と一緒に行えます。
また、通路を確保しやすいことから、車椅子の人にも使いやすいレイアウトです。ただし、アイランド型を設置するには、通常よりもキッチンのスペースを広くとる必要があるので注意しましょう。リビングやダイニングが狭い家に導入すると、バランスが悪くなってしまうかもしれません。
小さめ面積でもOK、ペニンシュラ型
ペニンシュラ型は、キッチンの左右どちらかが壁に接しているレイアウトです。「ペニンシュラ」は〝半島〟という意味の英語で、壁に接している様子が陸地から突き出た半島のように見えるため、このように呼ばれています。ペニンシュラ型はアイランド型に比べて場所をとらないので、小さめの家でオープンキッチンを導入したい人に人気があります。また、出入り口が1カ所しかなく、小さな子どもやペットの出入りを制限しやすい点もメリットです。
オープンキッチンの魅力とは
オープンキッチンと、他のキッチンの違いはどこにあるのでしょうか。オープンキッチンならではの魅力を紹介します。
コミュニケーションがとりやすい
壁や棚などの仕切りがないオープンキッチンからは、リビング・ダイニングの様子がよく見えます。調理や後片付けをしながら、顔を合わせてコミュニケーションをとれるので、少し離れた場所に居てもママも家族も寂しくありません。赤ちゃんや小さな子どもがいる人も、開放的なオープンキッチンなら目を離さずに済むため、安心して料理を始められます。対面式で通路も広いことから、パパや子どもがお手伝いに参加しやすいのもポイントです。
料理の配膳が楽に
オープンキッチンは、料理の配膳や食後の片付けがとても楽です。他のキッチンのようにドアを開けたり棚や壁を回り込んだりしなくても調理台からダイニングテーブルへ、スムーズに料理を運べます。また、オープンキッチンは作り付けのシステムキッチンと異なり、シンクやコンロ、冷蔵庫などの配置を自由に決められます。自分が動きやすいように導線を設計できるのも、オープンキッチンのメリットです。
空間を広く見せられる
オープンキッチンは壁などの仕切りが少なくなるので、空間を広く見せることができ、部屋全体を広く見せたい人にもぴったりです。リビング・ダイニングが狭い間取りでも、キッチンの壁や棚がなくなるだけで広々と開放的な雰囲気に変わります。素材やデザインがスタイリッシュな製品も多く、おしゃれなインテリアを楽しめるのも魅力です。
オープンキッチンのデメリット
メリットの多いオープンキッチンですが、開放的な設計によるデメリットもあります。導入してから後悔しないように、チェックしておきましょう。
ニオイや煙が広がりやすい
オープンキッチンには仕切りがないため、調理中のニオイや煙がリビング・ダイニングにまで広がってしまいます。焼き魚やカレーなどの強いニオイが家中にこもり、翌日まで残ることがあるため要注意です。オープンキッチンを導入する際は、コンロの近くに強力な換気扇を設置したり、風が通りやすいように窓の位置を調整したりして、換気に気を配る必要があります。
生活感が丸見えになる
キッチン周りは調理器具や調味料、スポンジや洗剤など細々としたアイテムが多く、生活感が出やすい場所です。壁やドアが付いていれば散らかっていてもリビングからは見えませんが、オープンキッチンの場合は生活感が丸見えになります。また、オープンキッチンは収納スペースが少ないため、シンクやコンロの周りに物が集中しがちです。こまめに片付けないと、あっという間に散らかってしまいます。
おしゃれなオープンキッチンを導入しても生活感が出るとせっかくのデザインが台無しになってしまい、来客の度に慌てて片付けなければなりません。オープンキッチンをきれいに保つためには、片付けやすいように収納スペースを設けたり、「見せる収納」をしたりなどの収納テクニックが求められます。
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デメリット部分をカバーするには?
オープンキッチンのデメリットは、工夫次第で解決できます。デメリットを上手くカバーして、オープンキッチンのある暮らしを満喫する方法を見ていきましょう。
収納不足は見せるかデッドスペースを活用
オープンキッチンはスッキリとした見た目が魅力ですが、見た目にこだわって収納スペースが不足すると、使い勝手が悪くなります。必要なアイテムをすぐに取り出せて、片付けもスムーズにできるように工夫しましょう。収納のポイントはこちら。
- 見せる収納を意識する
- デッドスペースを活用する
よく使う食器や鍋・フライパン類は、同じ色または同じメーカーで統一すると、カウンターの上に出しっぱなしでもおしゃれに見えます。シンク下の収納スペースは、奥の物を取り出しやすい引き出しタイプがおすすめです。収納したい物のサイズに合わせて、無駄のないように設計してもらいましょう。デッドスペースになりがちな吊戸棚の上段は、取っ手付きのカゴを活用します。カゴにまとめて収納しておくと、高い場所にある物も取り出しやすくなります。
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ニオイ対策は換気にこだわる
ニオイや煙対策には十分な換気が欠かせません。コンロの上にはパワーが強く、ニオイや煙をしっかりと集められる換気扇を取り付けましょう。ただし換気扇は汚れると集煙能力が低下して、ニオイが周囲に広がりやすくなります。このため換気扇を選ぶときは集煙能力だけでなく、掃除のしやすさもチェックすることが大切です。また、コンロの前に低めのパネルを設置するとニオイや煙が広がりにくく、壁や床への油ハネも軽減できます。透明タイプのパネルなら、オープンキッチンの開放感を損なう心配もありません。
子どもやペットの対策もしっかりと
オープンキッチンは人が集まりやすい反面、近づいて欲しくない子どもやペットも簡単に出入りが可能です。オープンキッチンにはキッチン用のベビーゲートを使えないことが多く、猫や犬などのペットはゲートを乗り越えて入ってくることもあるため、決して油断はできません。子どもやペットがキッチンに入ってきても、危険な物に触れることができないよう対策をしましょう。対策ポイントはこちら。
- 刃物類や割れやすい食器を遠ざける
- IHクッキングヒーターを導入する
包丁・キッチンバサミ・串など、触ると危険な調理器具は絶対に触れることができない場所に収納します。子どもの手が届かない高さに置いたり、引き出しにストッパーを付けたりすると安全です。ガラスのコップなど落としたら割れてしまう食器も類も、できるだけ遠ざけておきましょう。
調理中は子どもやペットがコンロの火に触れて、火傷をする危険があります。大人が留守の間に点火スイッチを触って火事になる可能性も十分に考えられます。ガスコンロを使っている人は、炎が出ないIHクッキングヒーターに変えることも検討してみましょう。
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