人前で緊張するのは変なこと?
人前に出ると緊張してしまうという人は多いのではないでしょうか。言葉がつかえたり、頭が真っ白になってしまったり、自分でどうにもできない反応に戸惑う人もいるはずです。しかし、人前に出ると緊張するという反応は、そこまで気にすることなのでしょうか?
ごく自然な反応
緊張は、自分の体が引き起こす防衛本能の一つであり、ごく自然な反応です。呼吸のリズムを早くしたり、筋肉を硬くさせたりして体を興奮状態にすることで、危険が及んだらすぐ動けるように整えています。緊張は、ノルアドレナリンという神経伝達物質が分泌され、交感神経が刺激されることで起こります。交感神経への刺激で心拍数・血圧・体温が上昇し、それらを抑えるために自然と汗が出たり顔が赤くなったりするのです。
メリットもある
緊張をしない人がいる一方で、緊張をしやすい体質はマイナスに捉えられがちですが、実はメリットも多いのです。緊張する人は、目の前のことに対して意識を集中させているともいえます。「失敗したらどうしよう」という不安要素を危機管理能力に繋げることで、予め起こりうるミスや問題に気づきやすいのです。「こんなトラブルがあるかもしれない」と展開を予測し、先手を打つための準備ができるため、想定外の事態が起こっても対処しやすくなります。
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緊張しやすい人の特徴
人前で緊張することは誰にでも起こりうることです。とはいえ、緊張の度合いには個人差があります。緊張しやすい人とそうでない人の間には、どんな違いがあるのでしょうか。緊張しやすい人に見られる特徴として、代表的なものを三つ挙げました。
周囲の評価が気になる
周りの人からの評価に敏感な人は、緊張しやすいのかもしれません。「高く評価されたい」「期待に応えたい」という承認欲求は多くの人が持っているものですが、緊張しやすい人は特にその意識が高く、「すべての人に評価されたい」という気持ちが「評価されるためには、失敗は許されない」と自分を追い込む気持ちに変わり、過度な緊張につながるのです。
性格が真面目
真面目な性格をしている人は、緊張しやすいという一面も。何ごとにも真剣に取り組み、手を抜くということができません。常に真剣に取り組んでいるからこそ、「満足のいく結果を出さなければいけない」と思い詰めてしまいます。真面目な人は、「やるだけのことはやったのだから、結果は気にしない」と割り切ることができません。「やれるだけのことはやったけど、うまくいかなかったらどうしよう」とマイナス方面に考えてしまい、それが緊張につながるのです。