自己中心的
「ひとりが好き」なことや「必要最低限のコミュニケーションで済ませる」ような言動が、周りからは自己中心的に見えるようです。自由でマイペース、協調性がない、周りに同調しない、中には相手を思いやれないと否定的な意見も並びました。
【臨床心理士が解決!】一匹狼な人とうまく接するには?
「一匹狼な人は、組織やグループのメリット・デメリットを比較、理解したうえで、ひとりでいることにメリットを感じる人(所属することにはデメリットを強く感じる人)であるため、まずは、そのことを尊重してあげられるといいですね。
そして人や組織とどのくらいの距離を心地よく感じるのかは個人差があるので、『一匹狼でちょっと寂しそうに見えるわ』と他人には思えても、本人がそれが『ちょうどよい』のであれば、問題がないからです」(吉田さん)。
一匹狼の人を見ると、「本当は仲間に入りたい!?」などと勝手に心配をしてしまいますが、本人がいいと思っているのに無理に距離を詰めようとしたりするのはかえって迷惑になってしまうかもしれません。
「一匹狼の人は、基本的にひとりを好むかもしれませんが、コミュニケーションがとれないとか、協力して何か行うことができないというわけではありません。もしお願いすることがあれば、普通に声をかけても大丈夫ですし、素っ気ない返答がくるかもしれませんが、本人は無駄のない回答をしているだけかもしれません。シンプルな会話が上手に付き合うはじめの一歩のように思えます」(吉田さん)。
そして最後にこんなアドバイスも。
「もし対人関係にがんじがらめになって辛い時などは〝一匹狼〟な人が参考になるかもしれません。 少し観察したり、部分的に取り入れてみると、人間関係の何かヒントになると思います」(吉野さん)。
一匹狼の心の強さや、無駄を省いた言動などは参考になりそうですね。では皆さんはどのように対処しているのでしょうか。
一匹狼の人に対して、〝寄り添う派?〟それとも〝放置派?〟
皆さんのそれぞれの意見を聞いてみました。
〝寄り添う派〟の意見
・コミュニケーションをとる (40代・静岡県・子ども1人)
せっかく出会ったのだから仲良くなりたいなど、こちらからアクションを起こす人も。
・相手を尊重して、離れて行く時は無理に輪に引き入れようとしない (40代・神奈川県・子ども2人)
そっと見守るという関係性を築く人もいました。一見放置派のように見えますが、付かず離れずの距離感を保った相手を思いやっての行動かもしれません。
〝放置派〟の意見
・あまり踏み込んだ関係にならないこと (30代・三重県・子ども2人)
一匹狼と聞くと〝芯が強くぶれない人〟 というイメージが強く、パーソナルスペースを保つという意見も見られました。
・必要最低限の関わりでいいと思っています (40代・東京都・子ども2人)
相手が必要最低限のコミュニケーションしかとらないので、自分自身も相手に対して必要最低限で対応をするという人も。
一匹狼な人の行動・生き方を尊重することで、付き合い方が楽になる
必要以外に人と多く交わることがない一匹狼な人、その生き方を知り理解することでこちら側の気持ちや言動も楽になるのではないでしょうか。相手が一匹狼だからと身構えずに接することでいい関係が築けるのかもしれません。
取材・文/福島孝代
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臨床心理士
吉田美智子
東京・青山のカウンセリングルーム「はこにわサロン東京」主宰。自分らく生きる、働く、子育てするを応援中。オンラインや電話でのご相談も受け付けております。
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