【目次】
・誘いを断れない人が知るべきポイント
・誘いを断る際のポイント
・誘いの断り方の具体例・フレーズ
誘いを断れない人が知るべきポイント

(C)Shutterstock.com
人から誘われたり、頼まれごとをされたりすると、気が乗らないときでもつい「いいよ」と言ってしまっていませんか?「断れない性格」の人はストレスがたまりやすく、最終的には自分を苦しめることにもなりかねません。
断れないのはデメリットが多い
助けて~「みんな一緒」のランチタイムが苦痛です【働くアラフォー質問箱】
人からの誘いや依頼を引き受けると、「自分は誰かの役に立っている」「好感度がアップする」と感じるものです。しかし実際のところ、断れない状況は多くのデメリットやマイナスの感情を生み出します。
気乗りしない物事は人の心身を疲れさせ、大切なエネルギー・お金・時間を奪っていきます。結果的に「本当にやりたいこと・やるべきことができない」という状況に陥ってしまう可能性も。
「他人の誘いが断れない弱い人間なんだ」という思い込みが生まれ、自分に自信がもてなくなるかもしれません。
断るのは悪いことではない
仕事を断れない性格です。ダメでしょうか?【働くアラフォー質問箱】
なかなか断れないのは「相手に嫌われるんじゃないか」という気持ちがあるからではないでしょうか。生真面目で優しい人は「できない」「無理」と断ってしまうと、相手に申し訳ないような気持ちになってしまうのです。
断ることに罪悪感をもつ人は、自分では自覚がなくても「相手の誘いを断る=相手を拒否する」と解釈している傾向があります。
人を拒否することと、約束や誘いを断ることは別の事柄で、自分が思っているほど相手は傷つかないものです。「断るのは悪いことではない」という認識をもちましょう。
誘いを断る際のポイント

(C)Shutterstock.com
断り方ひとつで、相手に与える印象は大きく変わります。相手の心情に配慮しながらも、はっきりと断るためのポイントを解説します。
謝罪と理由を含める
憂鬱な忘年会に新年会。おつきあいや会食が苦手です【働く女性の質問箱】
誘いを断るときは「自分が言われて嫌な断り方はしない」のが鉄則です。理由もなしに「無理です」と言い放てば、誰でも拒否された気分になってしまうはず。
感じよく断る人は、「謝罪の言葉」と「できない理由」の両方をフレーズの中に含めます。
最初に「すみません」「ごめんなさい」と伝えれば、相手は断られる心の準備ができますし、「理由」があることで「それなら仕方がない」と納得できます。
断る理由は「用事がある」「子どもと約束している」「夕飯の支度がある」など、一般的なものでかまいません。ただ、相手のプライドや心情を傷つけるものは控えましょう。
迷いや曖昧さはなくす
仕事が私に集中しすぎ!断りにくいけどどうしたら…【働くアラフォー質問箱】
気持ちに迷いが出てしまうと、相手の押しに負けてしまう場合があります。言葉の語尾に曖昧さを残さず、はっきりと気持ちを伝えましょう。
断る際に、「お誘いありがとうございます」と感謝の言葉を含めるのも大切ですが、感謝の言葉だけで、明確な断り文句や意思表示がないと、相手は混乱するでしょう。
また、「興味はあるんだけど…」と語尾を曖昧にすると、相手は「じゃあ何とか都合をつけてよ」と言ってくるかもしれません。
曖昧な言葉や態度をとらないほうが、自分も相手もモヤモヤした気持ちが残らずに済みます。
誘いの断り方の具体例・フレーズ

(C)Shutterstock.com
急に相手から誘われると、とっさに言葉が出てこない場合があります。「こう誘われたら、こう断る」というフレーズをいくつか用意しておきましょう。
一旦、確認すると言う

(C)Shutterstock.com
断りたいけど断れない!人気スタイリストが使う「魔法のフレーズ」【働く女性の質問箱】
ママ友にランチやお出かけの誘いを受けた際など、まずは即答せずに「一旦、予定を確認します」と言うのが、断るテクニックのひとつです。
その後、「やっぱりこの日は予定が入っているみたい」と伝えれば、相手は「残念だけど仕方がないね」とすんなり受け入れてくれるでしょう。
人によってはこのワンクッションが面倒くさいと感じるかもしれませんが、「行きたいけど事情があって行けない」というニュアンスが含まれるため、相手は嫌な気持ちになりません。
「今回に限ってはメンバーに苦手な人がいるから行きたくない」と気乗りしない場合や、とっさに断るフレーズが思いつかない場合などは、この手が有効です。
断ってから提案を入れる
新人フリーランスが上手に仕事を断る方法って?【働く女性の質問箱】
相手の誘いや頼みを断ると、罪悪感を覚えてしまう人がいます。また、何度も立て続けに「行けない」「できない」が続くと、相手に対して恐縮してしまうのではないでしょうか。
そんなときは一旦、相手の誘いを断ってから「提案」を入れるか「お詫びにこれをします」という代替案を提示してみましょう。以下のフレーズを参考にしてください。
「ごめんなさい、その日は仕事が忙しくて行けません。仕事が一段落する月末あたりに会いましょう」
「すみません、下の子どもがまだ小さくて役員の集まりには参加できないんです。夫がいる日曜の午前中であれば、お手伝いできます」
正直な理由を言う
まずい!ダブルブッキングをしてしまった!!アポをどう断る?どう謝る?【働く女性の質問箱】
ママ友からの誘いを「子どもの体調が悪い」など、うその理由を挙げて断る人は少なくありません。
その場は乗り切れるものの、うそをつくと、また次もうそをつかなければならなくなり、次第に心が苦しくなっていきます。
また、本音が言えないのは、ママ友との間に何らかの力関係が存在することを意味します。相手に気を遣ってばかりの関係をやめたいのなら、正直な理由や気持ちを伝えられるようになりましょう。
正直な理由を話すときは、謝罪や感謝の言葉をきちんと添える必要があります。
「ごめんなさい、今日は疲れていて体がつらいので、ランチに行けそうにないの。また次の機会に誘ってね」
「お誘いありがとう!せっかくだけど、その日は子どもと過ごす約束をしているので参加できません。みなさんによろしくお伝えください」
言葉の選び方ひとつで、関係を壊さないだけでなくより信頼される関係を築くこともできるもの。表面的な言葉でなく、正直で相手を思う言葉を伝えることを意識するといいでしょう。
トップ画像・アイキャッチ/Shutterstock.

企業研修講師、コラムニスト/ライター
秋葉優美(あきばゆみ)
melia closet代表/2014年イメージアップコンサルタントとして独立。3000名以上の研修やファッションコーディネートの実績をもつ。身だしなみ、コミュニケーション、マナー、セルフブランディングなどをテーマに、日本全国で法人向けの講演、研修を行っている。コラムニストとしてWEB連載実績も多数あり、エッセイスト/コラムニスト養成にも携わる。