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そもそも柔軟性の意味・定義について
「柔軟性」=1.やわらかく、しなやかな性質 2.その場に応じた適切な判断ができる。様々な状況に対応できること(小学館刊・大辞泉)
ここでは人を対象としているので「2」の意味が当てはまります。意味を押さえたところで「柔軟性」についてもう少し詳しく、臨床心理士・吉田美智子さんにお聞きしました。
「柔軟性のある人は、先入観がなく物事にオープンに向き合える特徴を持っています。例えば、初めて出会う事柄に好奇心を持てたり、みんなの意見を取り入れて、必要に応じて変更も加えながら物事を進めることができる人なんかは柔軟性がありますよね。反対に、柔軟性がない人は、思い込みが強く一方的で、自己中心的、変化に対応するのが苦手と言えます」(吉田さん)。
そのようなしなやかな性質になるためにはどういったことに気をつければいいのでしょうか。
臨床心理士が教える「柔軟性のある人」になるためのポイント
「柔軟性のある人」になるためにはどういったことを心がけると良いのでしょうか?そのポイントをご紹介します。
先入観を持たないこと
「事前情報をうのみにすると物の見方・考え方が偏ってしまいがちです。事前情報は入手したとしても、それだけで決めつけないで、そのとき、その場で得た情報や自分の感覚を働かせながら対応できると柔軟性が高まるのではないでしょうか」(吉田さん)。
自分自身をオープンに保つこと
「忙しいとついつい自分の予定に沿って、限られた資源(自分の思考)で対応してしまいがちです。想定外の意見やアイディアに対して、開かれた態度=聞く耳を持つことは、心の柔軟性を高めてくれます。ちなみにその開かれた態度は想定外のものを全て受け入れるということではありません。あくまで聞く姿勢でいることになります」(吉田さん)。
好奇心を持つこと
「好奇心があると、楽しい気持ちで新しいこと、多様な価値を受け入れることができます。これはなんだろう、どうなっているんだろうと興味を持つことで、様々な状況と出会い対応していくうちに柔軟性が高められます」(吉田さん)。
失敗を怖がらないこと
「失敗=ダメではなく、試行錯誤(次につながる学び)と考えると良いと思います。最初から失敗を恐れていては、好奇心を抱くこともできませんし、自分をオープンな状態に保つことも難しくなります」(吉田さん)。
柔軟性を高めるためには上記のキーワードを意識した行動を心がけると良さそうです。また、吉田さんからこんなアドバイスも。
「ちなみに、これら柔軟性を身に着ける・発揮するには、相手への信頼感、安心感がないとできません。というわけで、柔軟性を身に着けるには、まずは安心できる場所、信頼できる相手とのあいだで好奇心を持ってオープンな態度で過ごしてみることから初めてみてくださいね」(吉田さん)。
では実際に、アンケートに答えてくださった読者の皆さんの周りでは柔軟性が高い人がどれほどいるのでしょうか。
【質問】あなたの周りで柔軟性があると思う人はますか?
※アンケートは30~45歳の日本全国の有職既婚女性を対象にDomani編集部が質問。調査設問数10問、調査回収人数110名(未回答含む)。
約4割の人が周りに「柔軟性が高い」と思う人がいると回答しました。では、どのような言動に柔軟性を感じているのでしょうか。
柔軟性がある人に共通する特徴とは
柔軟性がある人は共通した特徴を持っています。その特徴について見ていきましょう。