「この仕事に、微力を尽くして取り組む所存です」
「微力を尽くす」とは「自分の力はわずかであるが、全力を注ぐ」という意味です。控えめではあるけれど、持っている力を全て出して取り組むという姿勢を表現することができます。
類語にはどのようなものがある?
「微力ながら」と同じような意味を持つ表現をいくつかご紹介しましょう。
僭越ながら(せんえつながら)
「僭越」とは「自分の地位や立場を越えて出過ぎたことをすること」を意味します。「僭越ながら」は「失礼を承知した上で、出過ぎた行動をします」というニュアンスを表現することができます。
「微力ながら」は基本的に、相手の要請に対しての返答に使われる表現ですが、「僭越ながら」の場合は、自分から発言するときなどにも使うことができます。
【例文】
・僭越ながら、意見を述べさせていただきます。
・僭越ながら、ご挨拶させていただきます。
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及ばずながら(およばずながら)
「及ばずながら」とは、手助けをする際に「力は決して十分ではありませんが」と謙遜していう表現。「微力ながら」と意味合いがとても近い表現です。
【例文】
・及ばずながらご協力いたします。
・及ばずながら全力を尽くします。
3:憚りながら(はばかりながら)
「憚りながら」とは「遠慮すべきことかもしれないが」「恐れながら」といった意味で、「自分のようなものが恐縮ですが」といった姿勢を表します。主に、目上の人に反対意見を伝えないといけないときなどに使います。そのほか、相手からの要望が自分の実力以上のものだった場合にも「恐れながら」という表現として、使うことができます。
【例文】
・憚りながら意見を申し上げます。
・憚りながら謹んでお受けさせていただきます。
「微力ながら」の英語表現は?
「微力ながら」は謙虚・謙遜を美徳とする日本人らしい表現です。そのまま英語にしてしまうと、欧米ではネガティブに受け止められることがあります。
ビジネスシーンでは自分の能力を「微力」と表現しないほうがいいでしょう。では、ビジネスシーンでも使える丁寧かつ、ポジティブな印象を与える「微力ながら」に近いフレーズは?
・I will do my best to make a success 〜.「~を成功させるために最善を尽くします」
・I will make every effort to make a contribution to 〜. 「~に貢献するために全力を尽くします」
親しくなった人には日常会話で
・I don’t know how much I can do, but I wanna do anything for you.「どれくらいできるか分からないけど、君のために何でもするよ」と表現してもいいでしょう。
最後に
日本特有の「微力ながら」と謙遜して相手を敬う表現は、謙虚ながらも相手の力になりたいという気持ちが現れた言葉です。そんな言葉をさらりと使いこなせれば、丁寧で礼儀正しい人だという印象を持たれることでしょう。「微力ながら」という言葉を味方につけて、ビジネスシーンをより豊かなものにしてください。
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