2.ご容赦のほど
「容赦(ようしゃ)」の意味とは、「相手の欠点を許す」ことです。そのため「ご容赦のほどよろしくお願いいたします」とは、「こちらの過失についてどうか大目にみてほしい」と許しを得る意味となるのです。
「近い将来、何かトラブルが起きるかもしれないから事前に納得しておいてください」と、前もって謝罪しながら相手の理解を求めるような雰囲気をイメージしておくとよいでしょう。
【例文】
・私情により今月末まで休業することになりました。皆様にはご不便をおかけいたしますが、どうかご容赦のほどよろしくお願いいたします
・行き違いによりDMが届いてしまいましたら、何卒ご容赦のほどよろしくお願い申し上げます
3.お含みおきください
「お含みおきください」は、「心に留めておいてください、理解しておいてください」といった意味です。「含みおく」だけでは「自分自身の中に留めておく」という意味ですが、これに「ほしい」の尊敬語である「ください」をプラスすることで、相手に対して心に留めておくことを要求する言葉になります。
また心に留めておくという意味から、「オープンにはできない事情があるからできるだけ察してください」といったニュアンスで使われることもあります。念のため覚えておきましょう。
【例文】
・来週より母の介護休暇をいただきますこと、どうぞお含みおきください
・誠に申し訳ございませんがお伝えしなければならないことがあります。どうかお含みおきのうえ、至急ご返信いただきますようお願い申し上げます
【ご理解のほど】の英語表現
最後に「ご理解のほど」の英語表現をご紹介します。仕事上、外国人と会話することがある人は参考にしてくださいね。
・I appreciate your understanding
(ご理解のほどよろしくお願いいたします)
・We apologize for the inconvenience, and thank you for your understanding
(ご不便をおかけして申し訳ございませんが、何卒ご理解のほどよろしくお願い申し上げます)
相手に合わせて正しく【ご理解のほど】を使おう
「ご理解のほど」は、相手に前もって状況や意味などを納得してもらいたいときに使う言葉です。相手の理解を要求する言葉である以上、上司や目上の人に対してこのまま使えば失礼になりかねません。
相手との関係性に合わせて、クッション言葉を使ったり同じような意味をもつ類語に言い換えたりして、礼を欠くことのないように注意しましょう。
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