深く考えない
「気分屋」の人の言動が変わるたびに、「私のあの一言が悪かったのかな」「もっとこうすればいいのかも」などと考えてしまう人も多いかもしれません。確かにきっかけはあなたの言葉や行動にあるかもしれませんが、そもそもの問題は相手の「気分屋」という性格にあります。相手が「気分屋」の場合、自分だけ深く考えても答えは出ないでしょう。自分の行動を見直して理不尽なところがなければ、深く考えすぎず気持ちを切り替えましょう。
「自分は気分屋」だという人のための改善方法
さて、「気分屋の人の特徴」を読んで、私は「気分屋」かもしれないと思った人もいるかもしれません。もしくは、誰かから指摘されたことがある人もいるでしょう。のびのびとした性格の長所は残したまま、「気分屋」で迷惑をかけてしまう点を改善する方法を5つご紹介します。
身辺を整理し、生活リズムを整える
まずは、心と身体の安定を図ることが大切です。太陽の光を浴びない昼夜逆転生活をしている人は、できるだけ朝型の生活に変えていきましょう。太陽の光は、自律神経のバランスを整える脳内伝達物質・セロトニンの生成を促し、気分を安定させてくれます。また飽きっぽい性格から、手をつけてはやめてしまった趣味のものなどで、身辺がごちゃごちゃしている場合は、不要なものは売ったり捨てたりしてすっきりさせましょう。「気分屋」の人は、自己嫌悪を感じるとすぐに気分が落ちてしまいがち。身辺をきれいに整えることが、思いがけず気分の安定に繋がることがあります。
冷静になるまで頭を冷やすクセをつける
イライラしたり、悲しかったり、気持ちがネガティブな方向に傾いていると感じたときは、あえて人から離れるのも手です。ネガティブなときほど、言わなくてもいいようなことを言ったり、八つ当たりをしたりしてしまいがち。ひとりになって、冷静になるまで頭を冷やすクセをつけてみましょう。それができない場合は、発言や行動の前にひと呼吸おくことです。即断即決、行動力、どちらも大切なことですが、本当にそれは理にかなっているのかをまず考えるクセをつけましょう。
目標を達成していくことで信用を得る
「気分屋」の人が損をすることのひとつに、なかなか人から信頼されにくいという点があります。すぐに放り出してしまい継続性がなかったり、言動に一貫性がないので、何をしでかすか予想がつかなかったりするからです。まずは小さな目標を立てて、達成する訓練をしてみましょう。途中で気分が変わって投げ出しそうになっても、そこは我慢のしどころ。物事を一貫して行い、達成するのは大小を問わず素晴らしいことです。少しずつ自分のなかの集中力を鍛え、誠実さを育んでいきましょう。周囲からの信頼をかちえたら、協力してもらって、大きな目標にもトライしやすくなります。
人生をかけて達成したい本気の夢をもつ
もし人生を貫く目標があれば、その達成のために、今自分ができることを考えるはずです。そうすれば、言葉や行動がおのずと一定になってくるでしょう。言動に一貫性が出てきて、あれこれ目移りしにくくなるのです。人生をかけて叶えたい夢となると、そう簡単に見つかるものではありませんが、自分を動かす大きな原動力となります。自分の好きなことや一生懸命になることを棚卸しして、一度自分の夢を見つめなおしてみるといいかもしれません。
あまりにもひどい場合は受診を
「気分屋」は性格の特徴のひとつであり、病気ではありません。しかし、躁状態とうつ状態を繰り返す「双極性障害」という心の病もあります。自分では抑えられないほどの感情の起伏や欲求がある場合や、仕事や家庭、人間関係に支障が出ている場合などは、「気分屋」だからと片づけず、メンタルクリニックを受診してみるのもいいでしょう。
「気分屋」を英語で言うと?
「気分屋」な人は世界中にいるもの。英語で「気分屋」は、「moody」と表現されます。日本語では「雰囲気のある様子」を表す「ムーディー」という言葉ですが、英語では「気分の変わりやすい、不機嫌な、物悲しい」といった意味で使われるのです。
・My mother is moody.(私の母は気分屋です)
ほかにも「emotional(感情的な)」「unstable(不安定な)」「changeable(移り気な、気まぐれな)」などの単語を使って表現できます。
・She is an emotional person.
(彼女は感情的な人です)
・My girlfriend is unstable.
(ぼくの彼女は不安定な性格です)
・It’s hard working with my boss as he is very changeable.
(上司がとても気まぐれな人なので、一緒に仕事をするのが大変です)
長所に注目して「気分屋」さんと上手な付き合いを
「気分屋」の人の性格の特徴と改善方法、「気分屋」の人と付き合うコツを解説しました。身近に「気分屋」さんがいる場合は、その人の長所と向き合い、気分屋な部分に振り回されないようにうまく付き合いましょう。自らが「気分屋」の人は、いきいきとしたバイタリティーはそのままに、できるところから改善をして、徐々に「気分屋」の困りごとをなくしていきましょう。