5.「尊敬の念を覚える」
「覚える」には「心に感じる」という意味があるため、「尊敬の念を覚える」は「敬う気持ちを感じる」という意味合いで使うことができます。ちなみに「尊敬の念すら覚える」といった使い方をすると、皮肉が入り混じった表現になるので注意しましょう。
「尊敬の念を覚える」の例文は以下です。
・いつも誠実な対応を心がける○○さんに尊敬の念を覚えた
・彼女の仕事ぶりを見て、尊敬の念を覚えた
6.「尊敬の念が尽きない」
「尊敬の念が尽きない」は敬う気持ちが続いている状態に対して使われます。「尽きない」は「無期限に続くさま」という意味を持ち、「不安が尽きない」「話が尽きない」などその状態が持続する様子を表す言葉です。
ビジネスシーンでは以下のように使ってみましょう。
・常に部下のことを一番に考える彼に尊敬の念が尽きない
・素晴らしい成績を上げ続ける彼女に尊敬の念が尽きない
7.「尊敬の念に堪えません」
「尊敬の念に堪えません」は、強い尊敬の気持ちを表したいときに使いたい言葉です。「堪えない」は「感情を抑えられない」という意味があるため、特別な敬意を表現したいときに使うとよいでしょう。これまでご紹介した使い方より丁寧な言い回しでもあります。
ビジネスで使える例文は以下です。
・何度失敗しても最後まであきらめずにやり遂げた○○さんは尊敬の念に堪えない方だ
・偉業を達成した彼女には尊敬の念が堪えない
8.「尊敬の念を禁じえません」
「尊敬の念を禁じえません」も「尊敬の念に堪えない」と同じく、より尊敬の気持ちを丁寧に表現したいときに使う言い回しです。「禁じえない」には「感情を抑制できない」や「ある気持ちが湧き上がってくるのを止められない」などの意味合いがあります。格別の敬意を表すにはぴったりの言葉です。
活用事例をご紹介します。
・聴衆の心を動かす素晴らしいスピーチに、尊敬の念を禁じえない
・常に先を見据えて行動できる御社の○○さんには尊敬の念を禁じえない
「尊敬の念」の類語表現2つ
最後に「尊敬の念」の類語である「敬意を表す/敬意を払う」「リスペクトする」をご紹介します。言い換え表現として頭に入れておくと、会話や文章がワンパターンにならずに済むので覚えておきましょう。例文もご紹介しますので、参考にしてみてください。
1.「敬意を表す」または「敬意を払う」
「敬意」という単語を用いた言い換え表現は、「敬意を表す」または「敬意を払う」の2つです。いずれも「相手を敬う気持ちを行動や態度に出す」という意味合いがあります。
主な使い方をいくつかご紹介しましょう。
・会社の発展に大いに貢献した○○さんに敬意を表す
・輝かしい功績に敬意を表し、感謝の言葉を述べる
・どんな相手にも敬意を払う接し方は誰もが見習うべきだ
2.「リスペクトする」
「尊敬の念」の英語表現は「respect」で、「リスペクトする」といったカタカナ言葉として用いることができます。「尊敬の念」は対象が人物のみですが、「リスペクトする」は人物以外にも使用できるため活用の幅が広い言葉です。
また、そこまでかしこまった表現ではないため、カジュアルなビジネスシーンでも使いやすいでしょう。「尊敬の念」では表現が固すぎると感じた場合には活用してみてください。
例文は以下です。
・上司に対してもはっきりと意見を言える○○さんをリスペクトしている
・社長が○○社をリスペクトしているのはなぜだろう
使い方を覚えてビジネスで活用してみよう
「尊敬の念」は敬う気持ちをストレートに伝えられるので、社内のメンバーやお世話になっている取引先に積極的に使っていきたい言葉です。
とくにちょっとした会話やメールなどで、さらっと「尊敬の念」を活用できると自分の表現力もアピールできるでしょう。何よりビジネスシーンではよく登場する言葉なので、意味と使い方を正しく理解しておくと便利ですよ。
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