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2021.06.21

夫の加齢臭と同じ臭いが私の枕からも…【人には聞けない皮膚科系のお悩み】

きっかけはマスク生活による口臭から、自分の体臭が臭うことに気づいた相談者。女性でも加齢臭はあるのでしょうか? 専門家によるその原因と、今すぐ始められる対処法をお聞きしました。

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【お悩み】
夫の加齢臭を「臭いな」と思ってたのですが、40半ばになり自分の枕や脱いだ洋服から同じような臭いが…。

「最初はコロナ禍でマスク生活が続き、口臭が気になり始めたのがきっかけ。自分の臭いに気づいたらとことん気になり始めて…。枕や脱いだ洋服の襟元が、夫の加齢臭と同じ臭いを感じるように。女性でも加齢臭はあるのでしょうか?」(40代・愛知県・子ども3人)

更年期が始まる頃、女性もおじさん臭が始まる!?

サマンサクリニック院長・貞政裕子先生に「女性の加齢臭」についてお聞きしました。

「40歳を過ぎる頃から皮脂内に含まれる脂肪酸の一種“パルミトレイン酸”と、皮脂が酸化して生じる“過酸化脂質”が増えます。このパルミトレイン酸と過酸化脂質が結びつき、皮膚常在菌によって酸化・分解されてできる物質のひとつに『ノネナール』というものがあります。これがいわゆる加齢臭と言われるものになります。

古本屋の臭いや枯れ草の臭いに例えられ、おじさん臭と言われることもありますが、もちろん女性にもあります。女性の場合、若い方は女性ホルモンによって皮脂の過剰分泌が抑えられていますが、更年期に入って女性ホルモンが減ってくると、相対的に男性ホルモンの働きが活発になります。男性ホルモンによって皮脂分泌が促され、ノネナールが発生しやすくなります。ノネナールの発生箇所は特に耳の後ろが有名です。

もう1種、汗を作り出す汗線の働きが低下すると、汗の中に乳酸が分泌されやすくなります。皮膚常在菌によって乳酸が分解されると『ジアセチル』という不快なニオイ成分を排出します。ジアセチルと中鎖脂肪酸が混ざることにより、使い古した油のような臭いに変化します。後頭部からうなじにかけてが特に臭いやすいです。俗に言う〝 おじさんの枕の臭い〟ですね。

ちなみに相談者さんの〝きっかけは口臭だった〟とありますが、こちらも加齢により口臭は強くなります。加齢により唾液の分量が減ってくるため、口腔内の自浄作用も減ってしまい歯周病菌が増えます。また、歳を取るとともに歯槽膿漏が進みます。歯槽膿漏や虫歯は歯周病菌が増えるので口臭へと繋がるのです」

加齢臭を防ぐため、今できる10のこと

加齢臭は日々の生活に気を配ることで、だいぶ臭わなくなります。今すぐ実践できる、10の対処法をご紹介いたします

1.ストレスを溜めない
ストレスは加齢臭を強くする要因です。過剰なストレスは活性酸素を発生させ、これによって皮脂が酸化し、体臭が強くなります。

2.睡眠不足を解消
早寝、早起き、規則正しい適度な睡眠は活性酸素の減少に大きく役立ちます。

3.抗酸化物質の摂取
ビタミンCやビタミンEなど酸化防止作用のある食品は皮脂の酸化も抑え、臭いを和らげる作用があります。新鮮な野菜や果物、質のよい油など。具体的にビタミンCではパプリカ、ケール、いちご、りんご、レモン、ブロッコリー、モロヘイヤなど。ビタミンEではナッツ類、かぼちゃ、うなぎ、アボカド、魚など。油はひまわり油などがオススメです。

4.過度の飲酒を控える
アルコールの代謝によってできるアセトアルデヒドも体臭の原因となります。

5.喫煙を控える
脇などに分布するアポクリン腺から汗が出ます。ニコチンは肺から吸収されて脳へ働きかけ、交感神経を経由してアポクリン汗腺を刺激します。アポクリン液の分泌量を増やしてしまい、臭いの原因菌が繁殖する際の栄養源となってしまいます。また、タバコの煙に含まれる一酸化炭素には、体内に吸収された時に中性脂肪などを酸化させる働きがあると言われています。ノネナールの産生にかかわる酸化作用が強くなるので、喫煙は結果としてノネナールを増やしてしまいます。

6.体の洗い方に注意する
耳の後ろや首の後ろは特に洗いのこしやすい場所ですが、優しく泡立てた石鹸やボディソープで洗うのはとても有効です。ただし、神経質にゴシゴシと力いっぱい洗ったりすると乾燥してしまい、それを補おうしてさらに脂の分泌を促してしまうので、あくまでも優しく洗いましょう。また、シャンプーの際にもすすぎ残りがあったりするのも良くありません。シャンプー後に髪を乾かさずに寝てしまう人も要注意です。雑菌が繁殖しやすくなり臭いに変化しやすくなるので、きちんとドライヤーで乾かしてから寝るようにしましょう。

7.口腔内のケア
定期的な歯の健診やクリーニング、正しい歯磨きは歯槽膿漏の予防にもなり、口臭を弱めてくれます。

8.洗濯
汗をかいたりして汚れた衣類には雑菌も付着しています。そのままにすると雑菌が繁殖し、臭いに直結します。洋服はもちろんですが、シーツや枕カバーなどもこまめに洗濯をし、よく乾燥させるようにしましょう。抗菌作用のある洗剤・柔軟剤も一助となります。

9.入浴
エアコンで温度管理された生活によって汗をかきにくくなっている人は、汗の中の乳酸が多くなっています。汗をかいたときにべたつく場合は乳酸も多くなっていると思ってください。ゆっくり湯船につかることで汗をかきやすくしてあげることは、汗の中の乳酸を減らします。うまく汗をかけない人は汗腺トレーニングとして、手足高温浴という手があります。肘から手までとくるぶしから足までを、43~44度の熱めのお湯に10~15分つけておくと、全身から発汗してきます。1日1回、手足浴を1週間してみてください。汗の質がよくなって臭い対策になります。

10.腸環境の改善
腸は食物から水分と栄養を吸収し、残りは便とします。栄養吸収を助けているのが、腸の中に住み着いているビフィズス菌などの善玉菌です。一方、悪玉菌は腸内のタンパク質を分解して、アンモニアなどの臭い物質を作ってしまいます。この臭い物質が腸から血管に入り、全身から放つ体臭として発生するのです。肉ばかり食べて野菜・海藻など食物繊維が少ないと、悪玉菌が増えて体臭につながります。

どれも特別な方法ではなく毎日の暮らしの中で実践していけるものばかり。まずは今週末、寝具の洗濯と、抗酸化物質の多い食材を買い出しに行きたいですね。

画像/(C)Shutterstock.com

取材・文/福島孝代

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サマンサクリニック院長

貞政 裕子

◾️所属学会
・日本皮膚科学会 ・日本美容皮膚科学会 ・日本美容外科学会(JSAPS)
・日本レーザー医学会 ・日本医真菌学会 ・日本臨床皮膚科医会
◾️資格
・医学博士 ・日本皮膚科学会認定皮膚科専門医
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