バランスを取ることが困難な表現「兼ね合いが難しい」
できごとのあいだを取ることが難しいとき、バランスが上手く取れないときには、「兼ね合いが難しい」を使います。できごとのあいだを取ろうと思ったが、うまく取れないときに使うといいでしょう。
<例文>
・商品開発をするには、コストと品質の兼ね合いが難しい
・人数を増やすには、人件費と予算の兼ね合いが難しい
・仕事に集中しすぎて、プライベートとの兼ね合いが難しい
バランスを取れる状態にする表現「兼ね合いをつける」
あいだが取れる状態にすることを、「兼ね合いをつける」といいます。できごとのあいだを取る調整をしているときに使う表現です。
<例文>
・仕事と家庭の兼ね合いをつける
・コストと品質の兼ね合いをつける
・2つの兼ね合いをつけることは非常に難しい
「兼ね合い」の類語表現
「兼ね合い」の類語には、「均等」と「釣り合い」が挙げられます。類語を知っていると、より適した言葉を選択し、会話ができます。以下で詳しくご紹介します。
物事の平均「均衡」
物事の平均を取ることを「均衡(きんこう)」といいます。2つ以上の物事のあいだで力や重さの釣り合いが取れていることを意味する表現です。「均衡する」「均衡を図る」「均衡を保つ」のような使い方をされます。特に資金や経済の話をするときに、均衡は用いられる表現だと言えるでしょう。
<例文>
・収入と支出の均衡を図り生活する
・需要と供給の均衡を保った生産が必要だ
物事の間を取る「釣り合い」
互いの平均を保つ表現で、2つの物事の差がない場合でも使われています。しかし、使い方には注意が必要です。「釣り合いが取れている」という表現は、差別的な表現であると捉えられる可能性があります。
例えば、「AとBの釣り合いを取るためには、Bを調整しなければいけない」と使ってしまうと、Bばかりが調整しなければならず、Aをえこひいきしているような印象を与えます。トラブルを避けるためにも、目上の人や取引先で使うのは控えましょう。相手に失礼な印象を与えないか、考えながら使うことが大切です。
<例文>
・2つの重さの釣り合いを取る
・需要と供給の釣り合いが図られたアイデアだ
「兼ね合い」の英語表現をご紹介
「兼ね合い」に近い英語表現としては、以下の2つが挙げられます。
・balance
・with ~ in mind
日本語の「兼ね合い」に近いのは「balance」でしょう。他に、平衡などの意味を持っています。
「with ~ in mind」は、「~との兼ね合いで」「〜を考慮に入れて」という意味が含まれている表現です。それぞれの例文をご紹介しましょう。
<英語例文>
・She struggled to balance work and family obligations.
(彼女は仕事と家庭の責任の兼ね合いをとることに苦労した。)
・I’ll do that research with this point in mind.
(私はこの点を考慮に入れて、その研究をするだろう。)
物事の微妙なバランスを表す「兼ね合い」を正しく使おう!
「兼ね合い」は、物事のバランスを取る場面で使われる表現です。「取る」「見る」「図る」「難しい」「つける」という言葉をつけた言い回し表現もあわせて覚え、それぞれの意味を理解して正しく使えるようにしましょう。
類語表現をマスターすると、表現のバリエーションも増えます。英語を使う機会が多い方は、英語表現もチェックしてビジネスシーンで役立ててください。