「大変恐縮ですが、明後日までにお返事をいただきますようお願いいたします」
よく使われる言い回しですね。ほぼ強制的に決まっていることも、「大変恐縮ですが」と前置きすることで、ちょっと申し訳ないと思っているという気持ちを表現できます。
「恐縮」の意味は相手に対して申し訳なく思うということなので、「ですが」に「大変恐縮」をプラスすることで、最上級の申し訳なさを言い表しています。
【目次】
類語や言い換え表現とは?
「ですが」には、類語や言い換え表現があります。一緒に見ていきましょう。
「しかし」
「ですが」を他の言葉で言い換えるときに、一番よく使われるのが「しかし」です。「しかし」は、「ですが」より丁寧な印象を与える言葉であり、どちらかというと、メールや手紙で使用されることが多い表現です。
【例文】
・アメリカからの荷物は来週到着予定です。しかし、状況によっては遅れるかもしれません。
「しかし」もよく使われる言葉なので、辞書でその意味をチェックしておきましょう。
[接]《「しかしながら」の略かという》
1 今まで述べてきた事柄を受けて、それと相反することを述べるときに用いる。そうではあるが。けれども。「こんなことは言いたくない。―立場上言わなければならない」
2 今まで述べてきた事柄を受けて、話題を転じるときに用いる。それはともかく。それはそれとして。「よく思い切って会社をやめたね。―これからどうするつもりなの」
3 感情をこめて言いはじめるときに用いる。それにしても。なんとまあ。「―よくこんなりっぱな家を建てたものだ」
『デジタル大辞泉』(小学館)より引用
「けれども」
「けれども」もまた、「ですが」のような使い方をします。「ですが」と同じように、フォーマルな言い回しではないので、社内で使う分にはいいですが、社外では使わないようにしましょう。
【例文】
・会議で決まったけれども、なんとかできないでしょうか?
こちらも辞書の意味を確認してみましょう。
[接]《接続助詞「けれども」から》前に述べた事柄と相反する内容を導く語。だが。しかし。「彼は頑固だ。―、話はわかる人間だ」
『デジタル大辞泉』(小学館)より引用
「とはいえ」
「とはいえ」は「ですが」と同様に、前の発言を受けて、それに続く反対や異なる意見を述べる際に使います。前述の内容を認めつつも何かを補足する場合に適していますよ。
【例文】
・予算は限られています。とはいえ、重要な投資であるため、考慮すべきです。
「〇〇と申しますが」
電話などで名乗る場合に使われる「ですが」の言い換え表現です。ビジネスシーンでは「〇〇ですが」ではなく、「〇〇と申しますが」と名乗った方がいいでしょう。
英語表現とは?
「ですが」を英語で表現すると、どのような言葉がいいのでしょうか。一緒に探ってみましょう。
I want to go to bed but I’m hungry.
例文は「眠いけれどおなかが空いている」という意味ですね。恐らくほとんどの方がこの単語を思い浮かべるのではないでしょうか。英語においても、接続詞としての役割を担います。眠いという文章と、おなかが空いたという文章を「but」でつないでいます。「but」の使い方のルールとして、文頭には使わないと覚えておくといいでしょう。
Cindy has a lot of money. However, she’s not all that happy.
「シンディはお金持ちです。ですが、全然幸せではありません」。直訳するとこうなります。「however」もまた、「ですが」と同じような使い方ができますね。「but」に比べると、「however」の方がフォーマルな印象を与えます。
ビジネスで使用する場合には、「but」より「however」がいいでしょう。
Although she is young, she has warm personality.
She has very warm personality although she is young.
2つの文はどちらも「彼女は若いですが、とても温厚な性格です」という意味です。ここで注目していただきたいのが、「although」の位置。「but」と同じように、「ですが」に近い意味を持つ英単語ですが、「but」と大きく違うのは、文中の位置でしょう。「but」が文頭には使えないというルールがあるのに対して、「although」は文頭、文中どちらでも使用できます。
最後に
「ですが」は、日常的に使いやすい言葉ですが、目上の人に使う言葉としてはややカジュアルであるため、「しかしながら」「とはいえ」などの類語をうまく使い分けてみてください。言い回しを工夫することで、相手に好印象を与えることができますよ。
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