地元が遠くなった
対面での同窓会は、通っていた学校の近くで行われることが一般的です。地元を離れて遠くに住んでいる人は、会のために地元に戻ること自体が面倒だと感じます。行きたい気持ちがあったとしても、引越して遠くに離れてしまうと、交通費やスケジュールを理由に参加を辞退する人もいるのです。金銭的な事情がある場合には、無理に来いとはいえません。
「滅多に会えないからこそ会いたい」と考える人もいるので、遠いからといって一概に参加しないとも限りませんが、会場との距離がどれくらい離れているかにもよります。飛行機や船に乗らなければいけない場合、旅費はかさみます。現在の住所が遠くであればあるほど、同窓会に参加しない人の割合は増えるのが実情です。
【Domani編集部の体験談】同窓会に参加した人の成功・失敗エピソード
ここでは、実際に同窓会へ参加したDomani編集部たちのエピソードを紹介していきます。成功談・失敗談の両方をピックアップしましたので、同窓会への参加を迷っている人はぜひ参考にしてください。
同窓会に参加した人の成功談
同窓会はかつての友人と再会して談笑する場というだけでなく、人によっては新しいビジネスチャンスやポジティブな出会いにつながります。また、同窓会をきっかけに自分磨きに励めば、新しい自分に出会えるかもしれません。
同窓会でビジネスチャンスを掴めた
昨年、高校時代のクラスで同窓会があって久々に参加しました。同窓会では十数年ぶりに再開したかつての友人と話が盛り上がり、とても楽しいひとときを過ごすことができました。また、会話はプライベートなものから仕事の話題に移り、せっかくの機会なので現在の仕事内容やキャリアアップについて悩んでいる旨を相談することに。その場では友人からいくつかアドバイスをもらえて大変参考になったのですが…後日こんな出来事が。
同窓会に参加してから1週間ほど経ったころ、顧客を紹介してもらえて共同プロジェクトの依頼が舞い込み、うれしい結果につながったのです。共通の友人がいることで顧客からの信頼も得やすく、仕事関係の会話がスムーズに進みました。同窓会はビジネスチャンスにつながることもあるんだと、自分でも驚いた経験です。(35歳・男性)
同窓会を通じて内面も外面も垢抜けられた
一昨年、中学時代のクラスメートで同窓会を行うと案内がありました。学生時代は地味で目立たなかったので参加するか迷っていましたが、中学時代の友人から一緒に行こうと誘われて参加を決意。当時婚活中だった私は「もしかしたら同窓会で何か良い出会いがあるかもしれない」と考え、せっかくならと同窓会に向けてファッションやメイク、体型管理に励むように。その結果、見違えるほど垢抜けた姿で参加できました。周囲からの「きれいになったね!」という声に自信が持てて会話も弾み、思い切って同窓会に参加して良かったです。同窓会を通して新しい同性の友人もできて、今では月に1回遊ぶ仲になりました。また、同窓会では異性との良い出会いはなかったですが、その後は自分磨きのおかげもあってか素敵な男性とお付き合いできました。(30歳・女性)
同窓会に参加した人の失敗談
同窓会へせっかく参加しても、周囲の人と会話できなければ「参加しなければ良かった」と後悔してしまうかもしれません。また、今の自分に自信がない人は友人の近況と自分とを比較して、一方的に劣等感を感じてしまうこともあるようです。
誰とも交流できずに、参加意義を見出せなかった
先日、久しぶりの同窓会ということで思い切って参加してみました。しかし、会場に足を踏み入れたときに早くも後悔。既にそれぞれのグループで固まっていて、近況を語り合っていたのです。僕は誰に話しかければ良いかわからず、ただただ戸惑うばかり…。勇気を出して昔仲の良かった友人グループに近づいてみましたが、家族の話で盛り上がっていて話の輪に入りづらい状況でした。そのため、ひたすらスマホを操作したり、仕事の連絡を気にしたりしてしまいました。結果的に、目の前の友人との会話を楽しむことができず、ただ料理を少し口にするだけの時間が過ぎていったのです。同窓会というのは昔の自分たちを懐かしむ場というより、現在の状況を突き付けられる場なのだと痛感しました。「せっかく同窓会に参加したのに何しに来たんだろう」と後悔したエピソードです。(33歳・男性)
友人の近況と比較して劣等感を抱いてしまった
卒業以来、音信不通だった友人たちとの再会に胸を膨らませていた同窓会。40代を迎え、仕事も家庭もそれなりに落ち着いた生活を送っていた私は、少し浮かれた気分で会場へ向かいました。
しかし、再会した友人たちの近況を聞くうちに、私の心はざわつき始めます。独身貴族を謳歌して世界中を旅して回っているA子、子育てがひと段落して念願だったカフェをオープンさせたB美。そして、大手企業の役員として活躍するC子…。みんな、自分の人生を謳歌しているように見えたのに、私はただただ平凡な毎日を送っているだけ。華々しい経歴を持つ友人たちに比べて、自分はなんてちっぽけなんだろう。そんな劣等感が胸を締めつけ、次第に会話の輪に入っていくのが億劫になっていったのです。笑顔で話を聞きながらも、心の中では「私には何もない」と呟く自分がいました。
同窓会が終わった後、心に残ったのは懐かしさよりも不甲斐なさ、そして漠然とした焦燥感でした。この経験から、もし同窓会に参加するのであれば自信があるときに参加するか、他人は他人で自分は自分と割り切るよう構えておくのが良いと思いました。(40歳・女性)
参加すると想定されるデメリット
同窓会に参加すべきかどうか悩んでいる場合、あらかじめデメリットを知っておくと覚悟が決められるかもしれません。参加すると、どんなデメリットがあるのか見ていきましょう。

勝手にマウンティングされる
同窓会に参加しないことを選ぶ人たちの中には、マウンティングされることに嫌気が差している人も。マウンティングは「自分が相手よりも優位な立場であること」を、誇示する行為のことです。すべての人が当てはまるわけではありませんが、中には勝ち組・負け組などを自分の勝手なイメージで判断し、どちらが優れているかを決めたがる人もいます。
人の幸福は本人がどう感じているかによって決められることで、他人が勝手に判断できることではありません。自分がされなかったとしても、マウンティングしている人を見て嫌な気持ちになることがあります。
同窓会では、必ずしもありのままに自分の状況を報告する必要はありませんが、変に濁したり隠したりすると勘繰られることも少なくありません。結果、居心地の悪さを感じることもあるでしょう。
酒癖の悪い人がいて困る
同窓会の席に、お酒は付き物です。懐かしい話に盛り上がり、ついつい「深酒」をしてしまう人も。同窓会自体が嫌いではなくても、お酒を飲む集まりが嫌いな場合はメリットを感じられないことが大半です。特に対面の同窓会では、自分が介抱する側になったり、一方的に迷惑をかけられたりすることを想定し、億劫に感じる人も多いはずです。
しつこく絡まれたり、負の感情をぶつけられたりして、面白くない気持ちになる人だっているでしょう。酒癖が悪い人たちに囲まれるデメリットを超える魅力がなければ、行かないことを選んでも不思議はありません。
同窓会に参加するメリットもある
同窓会に参加することは、決して悪いことばかりではありません。よい部分にも目を向けてみると、参加する意義が見つかるかもしれません。同窓会に参加するメリットを見ていきましょう。

懐かしい友達に会うチャンス
同窓会は、会う機会がなくなってしまった懐かしい友達に会えるチャンスです。「再会したい」と思える人がいるのであれば、同窓会に参加することで得られるメリットは大きいといえます。
近況が気になっている友達や、連絡先を交換せずに悔いが残っている友達などに会える可能性は高いです。再開し、話をしているうちに当時の懐かしい思い出がよみがえり、学生時代に戻ったような気持ちになれます。
就職や進学で地元を離れ、卒業後交流したくてもできなかったというケースでは、同窓会が良い機会となり、友達関係の再スタートも期待できるでしょう。
新しい視点で交流できる
学生時代は若さゆえ、特定の同級生としか付き合いを楽しめなかったという人もいるはず。「もっと、色々な人と交流しておけばよかった」と後悔しているなら、同窓会に行くメリットがあります。
社会人として経験を積むことで、視野が広がる人は少なくありません。当時は気が合わないと思っていた友達とも、大人の付き合いができるようになり、会話を楽しめるようになっていることもあるのです。
より広い視点を持って学生時代の友達と交流すると、自分の現在を見直すきっかけになります。さまざまな分野で頑張っている同級生の話を聞くとよい刺激にもなり、自分もやる気が湧いてくるでしょう。
ポジティブな出会いがある可能性も
同窓会に参加することでポジティブな出会いが見つかった結果、人間関係をアップデートできる可能性があることもメリットです。年月が過ぎれば、それぞれの趣味趣向が変わっていてもおかしくはありません。
社会人になって、学生時代よりもさまざまな種類の人間と付き合うようになったという人は多いはず。時の流れとともに考えが変化し、学生時代は親しくなかった相手とも、関係を育めるようになっている場合があります。
以前は仲良くなるとは思えなかった人物と交流することで、意外なところから「仕事や趣味でのつながり」を得られる場合もあるのです。
当たり障りのない上手な断り方
どうしても同窓会に行きたくないのであれば、無理に参加する必要はありません。しかし、断る理由を考え出せずに、困ってしまうことがあります。
本心をはっきりと言うことにより、相手を不愉快にしてしまうこともあるはずです。同窓会を断りづらいと感じている人向けに、上手な断り方を見ていきましょう。

仕事で多忙
仕事を理由に同窓会に参加できないのは、よくあることです。仕事が忙しいことの大変さは、多くの人が共感できます。社会人経験がある人なら、一度や二度は仕事が多忙のために付き合いを断ったことがあるでしょう。
大人であれば、ときには仕事を優先させなければならない場合もあることを理解しているものです。「大事なプロジェクトを抱えている」「人手が足りず、どうしても休めない」などの理由にすれば、たいていは理解を示してもらえます。
先約がある
先約があって、断らなければならない状況にしておく方法もおすすめです。人生において、同窓会だけが重要な行事ではありません。親友の結婚式や何カ月も前から準備していた旅行があるなど、断り方はいくらでもあります。
必ずしも詳しい理由を述べる必要はなく「どうしても外せない用事があって」といったように断りましょう。しかし、断っても「予定を変更できるなら、参加してほしい」と頼まれることもあるかもしれません。相手に食い下がられたときは、詳細に説明したほうが早く納得させられるので、念のため理由を準備しておくと安心です。
家族の事情
同窓会よりも、家庭の事情を優先しなければならないことがあります。面倒を見なければならない家族がいる場合は、参加したくてもできません。子どもの受験や家族の看病などを理由に断って、おかしいなと感じる人はほとんどいないでしょう。年月を重ねれば、家庭内の事情が変わってくることも当然です。
体調不良
仕事や家族の事情などで断ることが難しい場合は、自身の体調不良を原因に断る方法もあります。「周囲には言っていないが、実は体調が思わしくない」などのように、具体的な病名などは伏せておくことをおすすめします。
「個人情報なのであまり言いたくない」としておけば、相手も深くは聞いてこないでしょう。当日に急な体調不良でキャンセルする方法もありますが、幹事に迷惑をかけることになるので、できるだけ前もって断りましょう。
最後に
- 同窓会への参加は絶対ではなく、メリット・デメリット両方を比較して出席判断を行うべき
- 参加を断る理由には「仕事」や「家族」の事情を挙げると角が立ちにくくおすすめ
- それ以外なら「体調不良」「先約がある」とすると当たり障りなく断れるはず
記事の冒頭でお伝えしたとおり、同窓会への参加は絶対ではないため、たとえ不参加になっても気に病む必要はありません。参加すると勝手にマウントされたり、酒癖が悪い人に絡まれるといったおそれもある一方で、旧友との再会やポジティブな出会いが期待できるといったメリットもあります。
今の自分にとって同窓会への参加がプラスになりそうと思うのなら、せっかくの機会ですし参加してみるのも良いでしょう。もしも不参加の連絡をする場合、仕事や家族、体調や先約といった理由を伝えて当たり障りなく断ってみてくださいね。
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Domani編集部
Domaniは1997年に小学館から創刊された30代・40代キャリア女性に向けたファッション雑誌。タイトルはイタリア語で「明日」を意味し、同じくイタリア語で「今日」を表す姉妹誌『Oggi』とともに働く女性を応援するコンテンツを発信している。現在 Domaniはデジタルメディアに特化し、「働くママ」に向けた「明日」も楽しむライフスタイルをWEBサイトとSNSで展開。働く自分、家族と過ごす自分、その境目がないほどに忙しい毎日を送るワーキングマザーたちが、効率良くおしゃれも美容も仕事も楽しみ、子供との時間をハッピーに過ごすための多様な情報を、発信力のある個性豊かな人気ママモデルや読者モデル、ファッションのみならずライフスタイルやビジネス・デジタルスキルにも関心が高いエディターたちを通して発信中。https://domani.shogakukan.co.jp/
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