「貧乏揺すり」とは?
デスクワークをしているときや、電車に乗っているときなど、無意識のうちに「貧乏揺すり」をしている方はいらっしゃいませんか? なぜ、貧乏揺すりをしてしまうのでしょうか。そして、そもそもなぜ貧乏揺すりと呼ばれているのでしょう。実は謎が多い貧乏揺すり、今回は対策法を交えながら、詳しく紹介します。
意味
「貧乏揺すり」とは、椅子などの座席に座っている際、膝を絶えず細かく揺すり動かす動作を指しています。言葉の由来には諸説ありますが、有力な由来は江戸時代まで遡るとされています。
一つ目は、江戸時代に借金取りが取り立てを行う際に、足を揺すって苛立ちを表現しようとしていた様子からという説。二つ目は、貧しい人が食べ物や衣服が足りず、飢えや寒さから体が震えていた様子からという説。三つ目は、貧しい人がお金を得るために忙しく働きまわっていた様子からという説です。このように江戸時代の人々の様子から「貧乏揺すり」という言葉が生まれたと考えられています。
「貧乏揺すり」をしてしまう原因・心理とは?
「貧乏揺すり」という言葉は、江戸時代の人々の様子から生まれました。しかし、なぜ現在の私たちは、座っているときに膝を振り動かしてしまうのでしょうか? 癖で無意識に貧乏揺すりをしている方もいるかもしれません。貧乏揺すりは男性や女性といった性別に関係なく、また年齢も関係なく行ってしまう動作です。どのようなことがきっかけで行ってしまうのでしょうか。その原因や心理について解説します。
下半身が鬱血しているから
実は貧乏揺すりをしてしまう原因について、未だにはっきりと解明されてはいません。しかし、一つの理由と考えられているのが「下半身の鬱血」です。長時間、椅子に座っていると、下半身の血流が悪くなり、むくんでしまった経験はありませんか?細かく膝を上下に動かすことでそれを解消しようと、いわゆる「貧乏揺すり」をしてしまうのです。
精神的なストレスを受けているから
なにかストレスを抱えていたり、解決できていない不安なことがある時は、深く考え込んでいることが多いです。気分を紛らわせ、ナーバスになった意識をほぐそうとしたとき、脳が体を動かすよう神経に命令を送ることで貧乏揺すりをしてしまうのではないかと考えられています。
病気「レストレスレッグス症候群」である可能性も
貧乏揺すりをしてしまうのは、通称「RLS」とも呼ばれる「レストレスレッグス症候群」である可能性があります。「レストレスレッグス症候群」はむずむず脚症候群や下肢静止不能症候群とも呼ばれ、下肢に不快を感じる病気です。
新幹線や飛行機、映画館など、長時間じっと座っていなければならないときや、就寝時ベッドで眠るときなどに、下肢の不快感が起こります。そして、足をもぞもぞと動かすと安らぐという特徴があります。
「貧乏揺すり」のメリットとは?
「貧乏揺すり」をしていると、周りから「イライラしているのかな?」と思われたり、「貧乏揺すり良くないよ」と言われたりした経験はありませんか?貧乏揺すりに良いイメージを持つ方は少ないかもしれませんが、実は貧乏揺すりには、メリットもあるのです。
足先の冷えが改善される
貧乏揺すりの原因の一つに、「下半身の鬱血」を挙げました。下半身、特に足先に血液が届かなくなるということは、冷えの原因にもなります。したがって貧乏揺すりをすることで、足先にも血液を送り届けられて足先の冷えが改善されます。
実際に、5分間貧乏揺すりを続けたことで、平均して約2℃、足先の体温が上昇したという実験結果があります。