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2024.09.24

ビジネスシーンで用いられる「広報」の役割やメリットとは?

自社のブランディングを推進する役割

「広報」には、「自社と社会を繋ぐ役割」があると述べました。社会のトレンドに敏感でなければならない「広報」は、消費者のニーズを推測し、ブランディングを推進する役割。社会を冷静に、かつ常に広い視野を持つことが求められます。

コミュニケーターとしての役割

「広報」とは、社内外問わずステークホルダーとのコミュニケーションを図る役割があります。ちなみに、ステークホルダーとは、英語の「stakeholder」が由来となっており、利害関係者という意味です。

ビジネスシーンで用いられる場合は、経営者や株主を始め、従業員や消費者(顧客)、取引先などが含まれています。つまり、「広報」とは、会社に関係するすべての人との関係を良好に保たせる重要な役割も担っているのです。

「広報」の主な仕事内容

広報とは具体的にどのような仕事をするのでしょうか? 広報の仕事をしてみたいと考えている人は参考にしてみてください。

メディアリレーションズ

メディアリレーションズでは、報道機関との良好な関係を築くことが主な目的です。具体的には、プレスリリースを作成し、メディアに配信して最新情報や企業の活動を広めます。また、取材に対応し、メディアからの質問に答えたり、インタビューの調整を行ったりすることもあるでしょう。

メディアとの信頼関係を築くことで、企業のニュースがポジティブに報道される機会を増やします。

SNS運用

SNS運用では、ソーシャルメディアを活用して広報活動を行います。プラットフォームごとに異なる特性を理解し、ブランドのメッセージやコンテンツを発信して、フォロワーとの信頼感を高めます。

キャンペーンの実施やリアルタイムの情報発信を通じて、ブランドの認知度を向上させて、ターゲット層とのコミュニケーションを深めることも仕事の一つです。

危機管理広報

危機管理広報の仕事は、問題やトラブルが起きたときに対応することです。企業の不祥事が報じられた際には、正確な情報を迅速に発表し、メディアに対応します。また、問題が大きくならないようにリスクを管理し、緊急時の対応を準備することもあるでしょう。

「広報」を行うメリットとは?

社外広報を行うメリットは、やはり自社の商品やサービスを広く知ってもらうことができる点です。何も知らない状態では、商品やサービスを買うどころか、検討すらしてもらえません。「こんな商品、サービスがあります!」「こんな良いところがあります!」というアピールを行うことが重要です。

また、社内広報のメリットは、社内でのコミュニケーションを活発に取ることができるため、社内での不明確な情報の拡散を防止できるのです。その上、社内広報を上手に活用することで、従業員の気持ちを一体化させるとともに、士気を高めることもできます。

さらに、社内広報を行うことで、社内全体にブランディングの土台を共有することもできるのです。

「広報」に求められるスキル

「広報」は、企業にとって欠かせない役割です。成功するためには、効果的な広報活動が重要となります。まず必要なのは「コミュニケーション能力」。これは、企業の顔として情報を正確かつ分かりやすく伝える力です。

次に大切なのは「想像力」。これは、ステークホルダーが何を求めているか、そして伝えたい情報がどう受け取られるかを想像する力です。信頼関係を築くためには、仕事関係者の心理を理解することが求められるでしょう。

「広報」になるためにできること

異業種から転職して、広報になりたいという人などは、あらかじめ広報に求められるスキルを学んでおくと役立つでしょう。

五人の男女

(c) Adobe Stock

コミュニケーションスキルの向上

広報の仕事では、プレゼンテーションスキルや対人スキルが非常に重要です。スキルを磨くために、社内の研修やワークショップに参加しましょう。効果的な情報伝達やメディアとの良好な関係を築くことができます。また、練習を重ねることで自信を持って話す力も養われるでしょう。

SNSやデジタルメディアの活用

デジタルメディアの活用は、広報において非常に重要です。個人のSNSアカウントで情報を発信することで、デジタルメディアの運用経験を積むことができますよ。

定期的に興味深いコンテンツを投稿し、フォロワーと交流することで、広報に必要なスキルやトレンド感覚を身につけることができるでしょう。

広報に関する知識の習得

広報の分野で成功するためには、関連する知識が欠かせません。広報に関する書籍や専門的な資料を読み、広報キャンペーンの成功事例を研究しましょう。これにより、広報戦略の立て方や効果的なメディア対応の方法について深く理解し、実務に役立てることができますよ。

類語や⾔い換え表現にはどのようなものがある?

「広報」には、似た意味を持つ言葉がいくつかあります。ややこしく、混乱しやすいので整理するようにしましょう。

「広報」の類語
  1. 販促
  2. IR

販促

「販促」は「はんそく」と読み、「販売促進」の略語です。「広報」も「販促」も、どちらも商品やサービスを認知してもらうための活動を指し、同じ意味に思われがちですが、実は大きな違いがあります。

販促(販売促進)の意味を辞書で確認しましょう。

はんばい‐そくしん【販売促進】
《sales promotion の訳》売り手が、買い手の購買心を刺激し、商品を購入させるために行う組織的な活動。マスメディアを使った大規模な宣伝、ダイレクトメールなどの配布、景品・試供品の提供、陳列の仕方や説明の仕方などの店員教育などの方策がある。アフターサービスの充実もこの活動のうちに入る。販促。
引用:『デジタル大辞泉』(小学館)

「広報」は企業や製品の情報を社会に発信し、信頼や認知度を高める活動です。一方「販促(販売促進)」は商品の売上を直接伸ばすための広告やキャンペーンなどの具体的な行動を指すということがわかりました。

IR

「IR」とは、「investor relations」の略称です。IRとは、投資家向けの広報活動を指します。

「広報」は企業全体のイメージや情報を社会に伝える活動です。一方「IR」は投資家や株主に対して財務状況や経営戦略を説明し、信頼を築くことを目的とした情報発信になります。

最後に

「広報」は、社外の人に自社の商品やサービスを宣伝する活動のみを指すのだと思っていた方は多いのではないでしょうか? しかし、社内でも「広報」は重要な役割を持っているということがわかりました。会社の中でも従業員の士気を高めたり、会社のブランディングの土台作りを行ったりと欠かせない存在です。もしも「広報」への転職を考えている方がいたら、ぜひ参考にしてみてください。

TOP画像/(c) Adobe Stock

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