「掉棒打星」
「とうぼうだせい」と読み、「不可能なことに、一生懸命力を使うこと」という意味です。文字の直接的な意味は「夜空の星を、棒で叩き落そうとすること」で、「隔靴搔痒」どうよう、もどかしいことこの上ないことが伝わる四字熟語ですね。
ビジネスシーンで活用したい四字熟語3選
ここで、「隔靴搔痒」と合わせて、ビジネスシーンで活用したい四字熟語を3つ紹介します。
「一言報恩」
自己紹介などでも使うことのできる「一言報恩」は、「いちごんほうおん」と読みます。「一言声をかけてくれた気遣いを、忘れずに感謝している」という意味です。いつも感謝を忘れない人柄を表現することもできる言葉になります。
例:「ある人の一言報恩を感じる出来事から、この仕事を志しました」
「画竜点睛」
『歴代名画記』の中から取られた四字熟語で、「画竜点睛」は「がりょうてんせい」と読みます。一般的には「画竜点睛を欠く」と活用することが多く、「物事の完成に、欠かせない大切な最後の仕上げ」や「物事のもっとも肝心要の部分」のことを指します。
例:「この資料は、画竜点睛を欠いている」
「曲学阿世」
「曲学阿世」は「きょくがくあせい」と読みます。「世の中に気に入られようとするために、学問の道理を背いてまでも、こびへつらう言動をすること」という意味があります。最近馴染みのある言葉で表すなら、「忖度する」に当たりますね。中国の歴史書『史記』に出てくる「学を曲げて、世を阿るな」という発言から、作られた四字熟語です。また、「曲学阿世の徒」という言い回しがよく使用されます。
例:「文章を世に受けるために書き換えるのは、曲学阿世の徒がすることです」
英語表現とは?
「隔靴搔痒」を英語で現わす言葉はありません。ですので、意味から考えると「frustrating」や「irritating」が適当です。特に、「frustrating」は日本語で「フラストレーションがたまる」などとイライラしている時に使うので、馴染みのある単語ですね。
使い方としては「It was frustrating that I can hardly write English.(私はあまり英語が書けなくて、もどかしかった)」や「She is so irritating.(彼女は私をイライラさせる)」となります。
最後に
「隔靴搔痒」について由来、例文、類語と紹介してきました。「もどかしい」という言葉を使うには軽すぎて、この場面では使いにくい時などに活用できますね。日常で使う機会は少ないですが、いざという時に覚えておくと便利な言葉ですので、覚えておきましょう。
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