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LIFESTYLE雑学

2021.12.07

「依怙贔屓」の読み方と意味を知って正しく使おう|いまさら聞けない四字熟語



「依怙贔屓」とは自分の気に入った者や関わりのある者だけの肩を持つことです。「依怙」には頼る、「贔屓」は目をかけるという意味があります。漢字は難解ですが、日常的によく使われている言葉です。本記事では「依怙贔屓」の意味や語源、使い方などを紹介します。

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依怙贔屓」とは自分のお気に入りの肩を持つこと

「依怙贔屓」とは、自分のお気に入りや関係者の肩を持って不公平に扱うことです。漢字は難解ですが、「えこひいき」と読み、よく見かける言葉といえるでしょう。

依怙贔屓

「依怙贔屓」という言葉は幅広い年齢層で使われており、意味もきわめて明解な言葉です。

【依怙贔屓:えこひいき】
自分の気に入ったものだけの肩をもつこと。

(引用〈小学館 デジタル大辞泉〉より)

「依怙」はもともと頼るという意味のある言葉ですが、日本では「不公平」というニュアンスで使われることが多くなっています。次の章で、「依怙贔屓」の語源についてくわしく解説します。

「依怙贔屓」の語源は仏教語の「依怙」

依怙贔屓」という言葉の語源は仏教語の「依怙」です。「依怙」には本来、「頼りにして寄りかかる」という意味があり、仏教語として使われる場合には「仏が頼ってくる人たちに目をかけて助ける」というニュアンスを持ちます。

法華経の中にも「依怙心相移故云々」という語句が出てきます。この目をかけて助けるという意味の「依怙」に「気に入った人を特に引き立てること」という意味の「贔屓」という言葉が合わさって「依怙贔屓」となりました。

この四字熟語がいつから使われているのは定かではありません。しかし、江戸初期の1662年に書かれた織田信長の一代記「信長記」に「御心緒万機に暁、第一無欲にして、御心に依怙贔屓おはしまさず」という記述があるので、江戸時代にはすでに使われていたと考えられます。

「依怙贔屓」の使い方と例文

「依怙贔屓」とは会社はもちろんのこと、学校や各種団体、サークル、スポーツのチームやグループから商業サービスの会員まで、さまざまな場面で使われる言葉です。人が集うところでは「依怙贔屓」が起こる可能性があるということでしょう。

依怙贔屓

集団の中で特定の人に目をかける、自分に関係のある人の肩を持つなどの不公平な行為に対して、「依怙贔屓」という言葉を使います。

【例文】
・【依怙贔屓】はいけないことですが、「贔屓にされている」とお客さまに感じてもらうことで、リピーターになってもらうことが期待できます。手厚くサービスしましょう。
・娘のクラスの担任教師は【依怙贔屓】が激しいという評判が立っています。

「依怙贔屓」の類義語3

「依怙贔屓」にはいくつかの類義語があります。ひいきの仕方にも、さまざまな種類があるからでしょう。

ここでは、身内や関係者をひいきにする「身びいき」商売などでお得意さんをひいきにする「愛顧」相手によって対応の仕方を変えて、不公平な扱いをする「分け隔て」という3つの類語について例文つきで説明します。

依怙贔屓

【類語1】身びいき

「身びいき」とは身内や知人など、自分の関係者をひいきにすることです。「身贔屓」とも書きます。

【例文】
・県のバスケットボールの選抜チームのメンバーに自分の学校の生徒ばかりを優先的に選ぶのは、【身びいき】が過ぎるのではないですか?
・自分と同じ県の出身力士はつい【身びいき】して応援してしまいます。
・社長の親戚ばかりが重要なポストについていて、【身びいき】が激しいので、当社の将来が心配です。

【類語2】愛顧

「愛顧」とは、目をかけて引き立てるという意味です。芸人や商人を引き立てる場合にもよく使われます。ビジネスメールでもよく使われる言葉なので、覚えておくといいでしょう。

注意しなければならないのは、「愛顧」は目下の者を引き立てる場合に使う言葉であることです。「ご愛顧」と丁寧語として使う場合には、逆に引き立てられている側が、引き立てている側に対して、感謝の意を示す場合に使われます。

【例文】
・これからも我が社の宅配サービスを【ご愛顧】のほど、よろしくお願いいたします。
・日頃より格別の【ご愛顧】をあずかり、誠にありがとうございます。

【類語3】分け隔て

「分け隔て」とは相手によって対応の仕方を変えて不公平な扱いをすることです。例えば教育の現場でよく耳にする言葉かもしれません。

【例文】
・教育者に求められるのはすべての生徒と【分け隔てなく】接することです。
・年齢の【分け隔てなく】、あらゆる世代が参加できて、楽しんでもらえるイベントの運営を目指しています。
・海外で医療関係のNGOに従事している彼はすべての国のすべての人に対して、【分け隔てなく】医療を提供することを目標に活動している。

「贔屓」を使った四字熟語2

「贔屓」という漢字を使った四字熟語で代表的なものは2つあります。1つ目は多くの日本人に知られている言葉であり、日本の歴史に登場する悲劇的な英雄にちなんで生まれた「判官贔屓(ほうがんびいき)」です。

依怙贔屓

もう1つは「依怙贔屓」と並ぶ難読漢字である「贔屓偏頗(ひいきへんぱ)」です。この2つの言葉の意味を解説するとともに、それぞれの使い方や例文も紹介します。

【四字熟語1】判官贔屓(ほうがんびいき)

「判官贔屓」とは、弱者や敗者に同情して、応援する感情のことです。一般的な読み方は「ほうがんびいき」ですが、「はんがんびいき」とも読みます。判官とは、兄である源頼朝にねたまれて滅んでしまった平安時代の武将である源義経のことです。

【例文】
・カルガリーオリンピックに出場したジャマイカのボブスレーチームが映画の題材になるほどの大人気となったのは【判官贔屓】によるものだと思われます。
・小兵の力士に人気が集まるのは【判官贔屓】の心理によるところもあるでしょう。

【四字熟語2】贔屓偏頗(ひいきへんぱ)

「贔屓偏頗」とは「依怙贔屓」と同じ意味の言葉です。「ひいきへんぱ」もしくは「ひいきへんば」と読み、偏頗には偏っていて不公平なさまという意味があります。

「贔屓偏頗」という言葉は一般的にはあまりなじみがなく、難しい言葉なので、現在の日本で日常的に使われることはほぼありません。江戸時代の1665年刊行とされている「仮名草子」の「浮世物語」の中に、次のような一節があります。

「老(おとな)、出頭、奉行になしては贔屓偏頗の私ありて」

いつの時代にも「依怙贔屓」があったことがうかがえますね。

「依怙贔屓」の読み方と意味を知って正しく使おう

「依怙贔屓」はえこひいきと読み、自分の気に入った者や身内、関係者だけに肩入れすることです。不公平な扱いをするというニュアンスの言葉ですが、「依怙」はもともと仏教語が語源とされています。

依怙贔屓

「依怙贔屓」は江戸時代にはすでに使われていた言葉と考えられ、古くから人間の集まるところには、「依怙贔屓」が存在していたということになります。

「依怙贔屓」はさまざまな場面で使われる言葉です。読み方を覚えて、正しい使い方をしましょう。

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