2.努力や援助の効果がなかったとき
「焼け石に水」は、物事に対して努力や援助をしたにもかかわらず、大きな効果が得られなかったことを表す際にも使えます。今後起こることではなく、すでに失敗に終わったことに対して使うのが特徴です。
努力や援助が不足して効果がなかったときの例文は以下を参考にしてください。
・重大なミスを犯して取引先に謝罪したが、【焼け石に水】だった。
「焼け石に水」の類義語と反対語
「焼け石に水」の類義語と反対語を理解しておくと、一気にさまざまな語彙を増やすことができます。ここでは、「焼け石に水」の類義語と反対語について解説します。
「焼け石に水」の類義語
・二階から目薬
・徒労(とろう)
・無意味
・付け焼き刃
「二階から目薬」は高い場所から目薬を差す様子に由来しており、物事が思い通りに進まないことを意味します。「徒労」は努力して頑張っても報われないこと、「無意味」は無駄になることを表す言葉です。
「付け焼き刃」は、一見すると立派な刃物でも実は切れ味が悪い様子を指します。そこからその場しのぎというニュアンスにつながり、効果が少ないという意味で使われています。
焼け石に水の反対語
・塵(ちり)も積もれば山となる
・火に油を注ぐ
・助長する
・煽り(あおり)立てる
「塵も積もれば山となる」は、小さなことでもコツコツ積み重ねていくことで素晴らしい結果が得られるという意味です。努力に対して効果が得られない「焼け石に水」とは反対の意味であることがわかるでしょう。
「火に油を注ぐ」の意味は、すでに勢いがあるものに対してさらに勢いを加えることです。「助長する」は物事が成功するように手助けすること、ある傾向をより著しくさせることを表します。
「煽り(あおり)立てる」には誘導するという意味があり、ある行いをするように促す様子を表す際に使います。
「焼け石に水」は役に立たないことに対して使う!
「焼け石に水」は、努力や援助が足りなくて役に立たない様子を表す際に使えることわざです。行動に対して大きな効果が見込めないときや、努力や援助の効果が得られなかったときに使います。
「焼け石に水」を別の言葉に言い換えたいときは、「二階から目薬」や「徒労」などが適しています。反対の意味をもつ言葉は「火に油を注ぐ」や「助長する」などです。
「立て板に水」や「寝耳に水」などの似ている言葉がありますが、それぞれ意味が異なるため注意しましょう。「焼け石に水」の意味や使い方を理解し、会話の中で使ってみてください。
写真・イラスト/(C) shutterstock.com