【烏合の衆】ってどんな時に使う?「鳥」ではなく「烏」であることに注意 | Domani 烏合の衆とは規律や統一なく集まった群衆のこと!由来や使い方を詳しく解説

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2021.12.15

【烏合の衆】ってどんな時に使う?「鳥」ではなく「烏」であることに注意

「烏合の衆」とは統一感のない群衆を指す言葉です。烏とはカラスのことで個々で勝手な動きをするため、いくら集まったところで脅威にはなりません。そこから転じて、ネガティブな意味で使用されるようになりました。今回は烏合の衆の意味や由来、使い方などについて解説します。

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「烏合の衆」とは寄せ集まった雑多な群衆のこと

【烏合の衆:うごうのしゅう】《「後漢書」耿弇伝から》規律も統一もなく寄り集まった群衆。

烏合の衆

「烏合の衆」とは、「うごうのしゅう」と読み、規制や統一なく寄せ集められた、まとまりがなく役に立たない集団のことを指す言葉です。「烏」は「鳥」という漢字と間違えやすいため注意しましょう。

「烏」はガヤガヤと騒ぎ、個々で好きなように行動するカラスのことです。統制がきかないため、数多く集まったところで強い軍勢や集団にはなりません。そこから転じて、数が多いだけの役にたたない集団をあらわすようになりました。

ただし、役にたたないのは統制がとれないためであり、無能であることを主な原因としているわけではないことがポイントです。

由来は中国の「後漢書」

「烏合の衆」は、中国の古典である「後漢書」に由来があるとされています。

後漢書には、漢皇帝の子孫と偽って挙兵した軍勢に対して、後漢の時代の功臣の1人であった耿弇(こうえん)が、「烏合の衆にすぎない軍など、枯れ木をへし折るように簡単に蹴散らすことができる」と言ったとする逸話があります。

嘘をついて挙兵した寄せ集めの集団をカラスの群れにたとえ、そんな群衆は取るに足らないものであるから簡単に打ち負かすことができると言っています。「烏合之衆」と表記されていたことから、漢王朝の時代にはすでに使われていた言葉であることがわかります。

【例文付き】「烏合の衆」の正しい使い方

「烏合の衆」は、思想や目的に統一感がない寄せ集めの集団のことを指す言葉です。自嘲気味に使うこともあれば、他所の集団を揶揄するように使用することもあります。既にお伝えしたとおり、役にたたないのは統制がとれず組織として機能していないことが原因であり、個々の能力を否定しているわけではないことに留意しましょう。

【例文】
・相手チームの方が人数がかなり多いが、しょせんは【烏合の衆】なので負けることはないだろう
・被災地にボランティアに行ったが、統率がとれておらず【烏合の衆】と化していた
・あの政党はそれぞれの理念や思想がバラバラであり、【烏合の衆】でしかない

「烏合の衆」の類語・対義語

「烏合の衆」の類語や対義語はいくつかあります。類語には「有象無象」「寄り合い所帯」など、対義語には「一致団結」「少数精鋭」などが挙げられます。

有象無象」「寄り合い所帯」はいずれも雑多な集団という意味があります。また「一致団結」と「少数精鋭」は、組織やチームがまとまっていたり優れていたりする状態をあらわします。ここからは、「烏合の衆」の類語と対義語について詳しく解説します。

烏合の衆

類語は「有象無象」「寄り合い所帯」など

類語の一つである有象無象は「うぞうむぞう」と読み、数は多いが雑多でつまらない集団のことを指す言葉です。この世のすべてのもの、という概念的な意味で使われることもあります。烏合の衆の類語としては1つ目の意味で使われる場合があてはまります。

難しい漢字を使っているわけではありませんが、「うしょうむしょう」や「ゆうぞうむぞう」など、誤った読み方をしないように気をつけましょう。

【有象無象:うぞうむぞう】1取るに足りない種々雑多な人々。多く集まったつまらない連中。「有象無象の輩」2「有相無相」に同じ。〔類語〕小物、雑魚、雑輩、俗人、俗物、俗輩、凡俗、馬の骨、みいはあ

「寄り合い所帯」は、主義や思想などが異なるものたちが一つの組織を形成することをあらわす言葉です。「烏合の衆」と似たような意味で使われます。「よりあいじょたい」と読みます。

【寄り合い所帯:よりあいじょたい】1 いくつかの所帯が1か所に集まって暮らすこと。2主義・系統・所属などを異にしたものたちが、一つの組織を形成すること。「寄り合い所帯の内閣」

対義語は「一致団結」「少数精鋭」など

「烏合の衆」の対義語である「一致団結」は「いっちだんけつ」と読み、共通の目的をもってまとまった集団であることをあらわします。「烏合の衆」は統制がとれていない群衆という意味であり、思想や目的がバラバラというニュアンスも含むため、対義語の一つといえるでしょう。

【一致団結:いっちだんけつ】多くの人が一つの目的のためにまとまること。「一致団結して困難に立ち向かう」

「少数精鋭」は「しょうすうせいえい」と読む、少ない数でも能力に優れた集団を意味する言葉です。「数が多いだけで役にたたない集団」である烏合の衆とは対照的です。

【少数精鋭:しょうすうせいえい】人数は少ないが、すぐれた者だけをそろえること。「少数精鋭主義」

組織が「烏合の衆」とならないための4つのポイント

仕事やスポーツにおいて、目的や思想がバラバラな人間を寄せ集めて数を揃えただけでは「烏合の衆」と化す可能性が高いでしょう。烏合の衆とは役にたたない集団のことであり、存在意義さえ問われてしまうかもしれません。「烏合の衆」とならないように、下記の4つのポイントをおさえましょう。

烏合の衆

1.信頼関係の構築
2.戦略やビジョンの共有
3.役割分担をの明確化
4.個々人の強みを活用

1.信頼関係の構築

組織が「烏合の衆」とならないためにもっとも重要なのは、メンバー間で信頼関係が構築されていることです。単に「集まると楽しい」「気が合う」といった信頼関係ではありません。

たとえば仕事において相手に依頼した際に、「指定期限までに」「こちらが要求する形式に沿って」「期待する水準で」「作成の意図を正確に汲んで」対応してくれると、双方が信じあえるレベルの関係性があることがポイントです。

2.戦略やビジョンの共有

戦略やビジョンの共有が徹底されている、つまり意思統一が図られていれば「烏合の衆」となる可能性はかなり低いでしょう。

戦略とは、その組織が達成すべき目標について時期や水準まで明確に数値化されたもの、ビジョンとは組織が成し遂げたいことや成し遂げた状態を指します。

戦略やビジョンを全員が理解し、これらに基づいて実行することができている集団は、「烏合の衆」とは対極にあるといえます。

3.役割分担の明確化

「烏合の衆」の言葉の由来は、カラスが個々で勝手な行動をとることにありました。組織が「烏合の衆」とならないためには、それぞれがバラバラな動きをしないように、役割分担を明確化する必要があります。

役割分担を明確にすることで、組織内でやるべきことを並行処理することができ、効率性が上がります。さらに、役割分担によって個人が任されたことに集中することができるため、生産性の向上も期待できます。

4.個々人の強みを活用

組織内のメンバーのそれぞれの強みを活用することも重要です。人によって、得意なこと、不得意なことは異なります。不得意なことや短所に目を向けるのではなく、得意な分野で力を発揮できるような人材配置をすることで、組織がもつ力を最大限発揮することができるでしょう。

掲げたビジョンを達成することができる組織は、決して「烏合の衆」と揶揄されることはないでしょう。

「烏合の衆」となっていないか自分を省みよう

「烏合の衆」とは、統一感に欠ける組織をネガティブに表現する言葉です。無能なものの集まりというよりも、統制がとれていないために役に立たないというニュアンスで使用します。

烏合の衆

仕事にしてもスポーツにしても、組織にはいろいろな人が集まります。個々は優秀でも、それぞれが身勝手に動いてしまうと、「烏合の衆」と化してしまう可能性があります。自分の立ち位置や役割を確認しながら、「烏合の衆」の一員となっていないか、省みる機会があってもよいかもしれません。

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(引用すべて〈小学館 デジタル大辞泉〉より)

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