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2022.01.05

【泣いて馬謖(ばしょく)を斬る】とはどういう意味?

「泣いて馬謖を斬る」とは中国の三国志に出てくる言葉です。規律を守るためにはたとえ愛する者であっても処分するということを意味しています。本記事では、「泣いて馬謖を斬る」という言葉の背景にある故事や例文、よく似た言葉をご紹介しましょう。

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「泣いて馬謖を斬る(ないてばしょくをきる)」とはどんな意味?

泣いて馬謖を斬る」とは、規律を保つためには、たとえ自分が可愛がる者であっても処罰するという意味です。

【泣いて馬謖を斬る】
《中国の三国時代、蜀しょくの諸葛孔明しょかつこうめいは日ごろ重用していた臣下の馬謖が命に従わず魏に大敗したために、泣いて斬罪に処したという「蜀志」馬謖伝の故事から》規律を保つためには、たとえ愛する者であっても、違反者は厳しく処分することのたとえ。

(引用〈小学舘 デジタル大辞泉〉より)

泣いて馬謖を斬る

中国の故事に出てくる言葉で、「馬謖」とは人の名前です。泣きながら命令に背いた部下の馬謖を斬ったという内容の話で、現代でも組織などの規律を守ることを表すときに使われます。

私情を捨てて規律を守ることの重要さを説く

「泣いて馬謖を斬る」とは、規律を守るためには私情を捨てなければならないことを教える言葉です。特にビジネスやスポーツの世界など、組織の規律や規則を重視する場面で使われます。

規律を守らない者に対して私情を挟み、許してしまうと組織の秩序を乱すことになりかねません。存続を危うくする可能性もあるでしょう。そのようなことがないよう、諌めるため使われます。

『三国志』の中で出てくる言葉

「泣いて馬謖を斬る」の出典は、中国の三国時代について書かれた歴史書である『三国志』です。時代は中国が「魏・呉・蜀」という3つの国に分かれていた西暦184~280年頃になります。

『三国志』は魏志30巻・呉志20巻・蜀志15巻の65巻からなり、「泣いて馬謖を斬る」の物語は、蜀志15巻の中にある「蜀志・諸葛亮伝」に出てきます。

「馬謖」は武将の名前

「泣いて馬謖を斬る」の物語は、蜀の国の軍師である諸葛孔明と、その部下である武将・馬謖が登場人物です。

馬謖は軍の命令に背いて行動したため、それが原因で軍は敗戦してしまいます。

馬謖は諸葛孔明が実の子のように可愛がっていた部下ですが、軍の規律を守り責任を取らせるためには、泣きながら処刑するしかなかったという内容の話です。

規律を保つための教訓を示す

「泣いて馬謖を斬る」の物語は、組織の規律を保つためには、私情を挟まず責任者を処分しなければならないという教訓を示しています。

例えば、会社であれば将来を有望視されていた優秀な部下が大きな失態を犯したことで、やむを得ず解雇処分にしたというような場合です。甘い処分をしては、組織の信用や存続にも関わるため、あえて厳しい処分をしなければならないようなケースに用いることができます。

「泣いて馬謖を斬る」の例文

「泣いて馬謖を斬る」の意味をよく理解するために、いくつかの例文を紹介しましょう。

泣いて馬謖を斬る

・次の主将と期待されていた彼が規律違反したため、部長は【泣いて馬謖を斬る】思いで彼を退部させた
・彼は幹部候補として期待されていたが、取引先とトラブルを起こしたため左遷された。社長は【泣いて馬謖を斬る】決断だっただろう
・我が子であっても、社会のルールが守れないようでは【泣いて馬謖を斬る】つもりで厳しく対応しなければならない

「泣いて馬謖を斬る」と似た言葉

「泣いて馬謖を斬る」とよく似た言葉がいくつかあります。「心を鬼にする」「可愛い子には旅をさせよ」などは、聞いたことのある方も多いでしょう。ほかにも、「獅子の子落とし」という言葉が類語にあたります。

似た言葉を知ることで「泣いて馬謖を斬る」が持つ意味の理解も深くなるでしょう。ここでは、「泣いて馬謖を斬る」とよく似た言葉を3つ紹介します。

泣いて馬謖を斬る

【類義語1】心を鬼にする

「心を鬼にする(こころをおににする)」とは、かわいそうだと思いながらも厳しく接するという意味です。本当は優しく接したいけれども、それでは相手のためにならないため、あえて厳しくするという状況を表しています。

愛する者に対し、本当の気持ちとは反対の行動をするという点で、「泣いて馬謖を斬る」と似ている言葉です。しかし、「心を鬼にする」はあくまで相手のためを思ってする行動であるのに対し、泣いて馬謖を斬るは規律のための行動であるという点で異なります。

例文は以下の通りです。

・子どもは自分の手元で大切に育てたいという気持ちもあるが、【心を鬼にして】厳しい経験をさせる方が、結局は子どものためになる

【類義語2】可愛い子には旅をさせよ

「可愛い子には旅をさせよ(かわいいこにはたびをさせよ)」は、 自分の子供が可愛いと思うならば、楽をさせるよりも旅に出て厳しい経験をさせるべきという意味です。

現代では旅というと観光など楽しい印象がありますが、この場合の「旅」は親から離れるという意味合いで、一人で世の中の辛く苦しい経験をすることが成長につながることを表しています。

ある目的のために気持ちとは反対の行動をするという点で、「泣いて馬謖を斬る」と共通する部分があります。ただし、「可愛い子には旅をさせよ」は「子ども自身のため」、「泣いて馬謖を斬る」は「規則のため」という大きな違いがあります。

例文を紹介しましょう。

・彼にすぐに肩書きをつけることもできたが、【可愛い子には旅をさせよ】という言葉もあるように、平社員からスタートさせることにした

【類義語3】獅子の子落とし

獅子の子落とし(ししのこおとし)」とは、自分の子供にあえて厳しい試練を与え、力を試すことで一人前にするという意味です。獅子は、生まれた子を深い谷へ投げ落とし、這い上がってきたものだけを育てるという言い伝えがあり、中国から伝わった言葉とされています。

可愛い者に試練を課すという点で、「泣いて馬謖を斬る」と似た言葉です。しかし、「獅子の子落とし」は子どもの能力を試すことが目的ですが、「泣いて馬謖を斬る」はあくまでも規律のためという違いがあります。

例文を見てみましょう。

・自分の子どもに大成してほしいと思うなら、甘やかすのではなく【獅子の子落とし】のように厳しく接することも必要だ

「泣いて馬謖を斬る」は組織の規律を表すもの

「泣いて馬謖を斬る」は規律を守るためには私情を捨て、たとえ愛する者であっても処罰するという意味です。組織の規律を表す言葉で、ビジネスやスポーツの場面でよく使われます。

泣いて馬謖を斬る

私情を挟んでは組織の秩序を守れず、愛するものを処分してでも規則は守らなければならないということを伝えている言葉です。あえて気持ちとは反対に相手に対し厳しくするという意味合いでよく似た言葉も多く、一緒に覚えておくとよいでしょう。

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