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LIFESTYLE 挨拶・マナー

2023.12.21

目上の方への年賀状に「迎春」「賀正」はNG!【年末年始にやってはいけないこと】

 

うっかりやりがちな年賀状の間違いを、マナーコンサルタントの西出ひろ子さんが詳しく解説。年賀状を出す前に改めて年賀状を書く際のマナーを見直してみませんか。

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年賀状、出していますか?

年賀状を出しているかの割合。はいが54%

デジタル年賀状なども増えている中、実際に年賀状を出している人はどのくらいいるのか? DomaniとOggiのメルマガ会員にアンケートをとってみたところ、年賀状を書いている人が半数を超えるという結果に。

実は年賀状を出す上で、注意しなくてはならない挨拶のマナーがあることを知っていましたか? マナーコンサルタントの西出ひろ子さんに注意すべきポイントをうかがいました。

うっかり使ってない!? 目上の方への年賀状に略語はマナー違反です!

デザイン的に使うことが多い「迎春」や「賀正」。こういった言葉がデザインとして初めから印刷されている年賀葉書もありますよね。何気なく使っている言葉ですが、実はだれにでも使っていい訳ではないんです。

年賀状を書いているイラスト

敬いの気持ちが薄く感じられる『賀正』や『迎春』は避けるほうがよい

「『賀正』や『迎春』は、年賀状のデザインとして“おめでたい気分”を盛り上げる言葉のように感じます。しかし、これらは『賀正=新年を祝う』『迎春=新年を迎える』というシンプルな意味となっているため、敬いの気持ちが薄いと感じさせることもあるため、目上の方には使用しないほうが良いといわれています。そこで、目上の方への祝い文句としては、『謹賀新年』であれば丁寧さを感じさせることができるので、こちらは問題ありません。これは『謹んで新年のお慶びを申し上げます』の略語です。もちろん略さずに書くと一層丁寧さが伝わりますね」(西出さん)

「新年明けましておめでとうございます」は間違い!

「言葉は、長いほうが伝わりやすく、丁寧な印象になりますが、この場合の『新年』には、『年が明ける』という意味が含まれています。ですから、『明ける』という言葉が重複していることになるため、誤った使い方です。書くときには、『明けましておめでとうございます』もしくは『新年おめでとうございます』とすればOKです。ただし、目上の人には、敬いの気持ちをこめて『謹んで新年のお慶びを申し上げます』と、より丁寧な言葉で伝えることをおすすめします」(西出さん)

文章中に句読点は打たない

「もともと、日本の文章には句読点はありませんでした。しかし、それだと読みにくいなどの理由から、句読点を打ち、区切りをつけることで、相手に読みやすくしたのです。しかし、縁起を担ぐ日本人の考え方として、特にお祝い事の際に『区切り』をつける句読点は打たないほうが良い、と思われる方も多いようです。年賀状は、新年をお祝いする年始のご挨拶のひとつ。そこで、年初めに『区切り』はつけないほうが良い、という考え方になるわけですね。読点である『、』を打つ代わりに、半角スペース空けて書いたり、通常、句点を書く箇所に書かないで改行することで、相手は読みやすくなりますね」(西出さん)

「去年」など、“忌み言葉”となりうる単語は書かない

「前年のお礼を伝える際に、『去年はお世話になりました』と書くのは避けてくださいね。『去年』の『去』という字が、新年にふさわしくない忌み言葉と思う人もいらっしゃるからです。このような場合は、『旧年』『昨年』と書きます。そのほか、『枯れる』『失う』など、マイナスな印象を与える言葉は控えましょう」(西出さん)

「A HAPPY NEW YEAR」 は間違い

「年賀状に書くときの英文は、『HAPPY NEW YEAR』でOKです。冠詞の『A』は不要。『A』をつけるときは“Have a happy new year”などの場合で、『良いお年を』という意味になります」(西出さん)

元旦と元日の違いを知っておきましょう

『元旦』は、一月一日の午前中を指し、『元日』は、一月一日のことです。したがって、年賀状に『元旦』と書く時は、一月一日の午前中に届くこと。また、『元日』と書く時は、一月一日に届くことを前提に書くのが、本来は正しいといえます。とはいえ、配達時間まではなかなかわかりませんね。しかし、元日に届くように投函することは可能ですから、この違いを知った上で、どちらを書くかを選択なさると良いでしょう。また、『元旦 一月一日』ということも書きません。同じ意味を重複して書いているからです」(西出さん)

目上の方への敬称『様』の書き方

「一般的には『様』と書きますが、目上の方に『樣』と書くと、ワンランク上の年賀状になります。敬称の『様』には三種類あり、右下が『永』の『樣』(えいさま、『次』の(つぎさま)、つづいて、『水』の(ミズサマ)です。配偶者の親に出す年賀状に「樣」で出すと、一目置かれる存在になると思います」(西出さん)

ボールペンや鉛筆では書かない

「年賀状は、墨をすって筆で書くのが最上級ですが、難しい場合は、市販されている筆ペンで書くと風情もでて良いですね。どうしても筆ペンが苦手な人は、黒のサインペンなどマジックでも良いです。年賀状をボールペンや鉛筆で書くことは控えましょう」(西出さん)

意外と多い年賀状のマナー。正しい知識を身につけて、目上の方からも一目置かれる年賀状を目ざしましょう!

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マナーコンサルタント

西出ひろ子

参議院議員秘書を経て政治経済ジャーナリストの秘書を経験。その後 マナー講師として独立渡英し海外で起業した経験もあるため、グローバルな視点からマナーをわかりやすく解説している。その実績や成果は、テレビや雑誌などでもマナー界のカリスマとして多数紹介されており、「マナーの賢人」として「ソロモン流」(テレビ東京)や「スーパーJチャンネル」(テレビ朝日)などのドキュメンタリー番組でも紹介された。基本のマナーとそこに気くばりを加えたワンランク上のマナーを紹介した新刊、『さりげないのに品がある気くばり美人のきほん』が好評発売中!
『さりげないのに品がある気くばり美人のきほん』
西出ひろ子マナーサロンHP

イラスト/村澤綾香 構成/木戸恵子 再構成/Domani編集部

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