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2024.03.17

「椿」はどんな花? 色別の花言葉・似た花との見分け方も解説

 

「椿」とは、ツバキ科ツバキ属の常緑高木の総称です。赤や白などの花と、つややかで厚みのある葉が特徴です。古くから日本人に親しまれ、愛されてきた「椿」について、名前の由来から花言葉、似た花との見分け方まで解説します。

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「椿」の読み方や意味を確認!

赤やピンク色の花、つややかな緑の葉をつける「椿」。観賞用としてのみならず、絵画や工芸の題材としても用いられるなど、日本人に馴染みの深い花木です。本記事では、「椿」という名前の由来や漢字の成り立ちなどを見ていきましょう。

■読み方や意味

「椿」の読み方は「つばき」。ツバキ科ツバキ属の常緑高木で、英名は「Camellia」、学名は「Camellia japonica」です。その学名のとおり日本が原産で、日本を代表する樹木のひとつ。なお「椿」とは、ツバキ科の樹木の総称ですが、一般的に「椿」というと、「藪椿(やぶつばき)」のことをさします。

椿の歴史は古く、『日本書記』や『万葉集』にも記述があり、昔から日本人に馴染みがあったことがわかります。茶道を確立した千利休が、椿を茶花(ちゃばな)にしたり、江戸時代の将軍・徳川秀忠も椿をこよなく愛し、江戸城の中に椿園をつくったりと、さまざまな人物を虜にしてきた樹木です。

■名前の由来

「椿」の名前の由来は、諸説あるようです。代表的なものは、椿の葉がつやつやと光沢していることから、「艶葉木(つやはき)」と呼ばれ、それが転じて「椿」になったとされる説。同様に光沢がある葉であることから「光沢木(つやき)」、そのほか、常緑で丈夫であることから「強葉木(つよばき)」、厚みのある葉をつけることから「厚葉木(あつばき)」という説も。また、光沢がある様子をあらわす古語「つば」に由来し、「つばの木」とされたともいわれています。

次に、「椿」という漢字の成り立ちについて解説します。こちらも諸説あり、椿が春の花木であることから、「木」へんに「春」を当てたとする説。もうひとつは、中国の落葉樹「椿(ちん)」からとったとされる説です。ただし、中国の「椿(ちん)」は、初夏に白い花を咲かせるもので、日本の椿とは別物です。

3つの椿

(c) Adobe Stock

■椿が咲く季節

椿の一般的な開花時期は、冬から春にかけての12月〜4月頃です。そのため椿は、「春(三春)の季語」としても用いられています。三春とは、陰暦の1月である「初春」、2月の「仲春」、3月の「晩春」のことをさします。

椿が季語に使われる際には、主に2つの意味合いがあります。1つ目は、「椿」が花を落とす時に、首から丸ごと落ちる様子から「悲しさ」や「儚さ」を表現するもの。2つ目は、寒い冬の中でも花を咲かせる様子から「孤高」、「気高さ」を表現する使い方です。

椿ってどんな花?

次に、椿の特徴や種類、育て方などを具体的に見ていきましょう。

■特徴

椿の花は赤色が主ですが、種類によっては白色やピンク色などもあります。枝先に一輪ずつ咲き、光沢のある厚い葉が特徴。種子からは、天然の植物性油「椿油」が採れます。椿油に含まれるオレイン酸には保湿力があり、美容効果が高いことから、さまざまな化粧品にも用いられています。

■種類

椿にはいくつか種類があり、それぞれに生育地域や開花時期は様々です。椿の主な種類についてもみていきましょう。

・藪椿(やぶつばき)
一般的に「椿」といわれているのは、この「藪椿(やぶつばき)」のことです。日本原産の椿は、ほとんどがこの「藪椿」をもとに作られています。2月〜4月頃に花を咲かせます。

・雪椿(ゆきつばき)
その名の通り、東北や北陸などの雪が降る地域で育つのが特徴です。開花時期は4月、5月頃です。

・侘助椿(わびすけつばき)
「侘助椿(わびすけつばき)」は、藪椿よりは小ぶりで、一重咲きや猪口咲きの花を12月〜4月頃に咲かせます。千利休にも愛された花で、茶花としてよく用いられます。

・太郎冠者(たろうかじゃ)
「太郎冠者(たろうかじゃ)」は、桃色系侘助椿を代表する有名な品種です。日本各地に大樹や古木が生えています。侘助系統の中では、育てやすく花もたくさん咲かせるため、お庭に植える品種としてもおすすめです。開花時期は1月〜4月頃。

・月光椿(がっこうつばき)
「月光椿(げっこうつばき)」は地域により、「白芯卜伴(はくしんぼくはん)」などさまざまな呼称があります。真紅の花びらに純白の花芯が美しく、遠目から見てもインパクトのある品種です。開花時期は2月〜4月頃。

真っ赤な椿

(c) Adobe Stock

■椿は縁起が良い花? 悪い花?

椿は、縁起が良いとされる説と、悪い説がありますが、一体どちらが正しいのでしょうか。その両方の説を紹介します。

寒さが厳しい冬の中でも凛として咲き誇るその様子から、椿は「忍耐」や「生命力」の象徴とされ、縁起の良い花とされています。また、邪気を払う力があるとされ、「神聖な木」として、大事にされてきた樹木でもあります。

一方、花を落とす際、首からぽとりと落ちる様子から、「首から落ちるから不吉」と、江戸時代の武士からは嫌われていたといわれています。

椿の育て方

椿を育てる際にはどんな事に気をつければ良いのか、注意点やコツを紹介していきます。

「椿」を育てる際のコツ
  1. 適した環境
  2. 水やり
  3. 肥料

・適した環境
椿は、鉢植え、庭植えともに、日当たりが良い場所でも悪い場所でも育てられます。ただし、ひなたでは直射日光や西日の当たらない場所で、日陰であっても明るめの場所で育てるようにしましょう。苗を選ぶ際は、葉の色がつややかで濃いものを選んでください。

・水やり
鉢植え・庭植えともに、2年未満の株は、土の表面が乾いたら水を十分に与えます。庭に2年以上植えているものは、水やりの必要はありません。また、開花時には、特にたっぷりと水を与えるようにしてください。

・肥料
鉢植えの場合は、3月頃に化成肥料を根元に追肥します。ただし、花が咲いている時には追肥せず、咲き終わってから追肥するようにしましょう。庭植えの場合は、2月頃に有機質肥料を根元の周辺に埋めてください。

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