捲土重来(けんどちょうらい)
3つ目の「一陽来復」の類義語は、失敗から立ち直る意味がある「捲土重来」です。読み方は「けんどちょうらい」です。中には「けんどじゅうらい」と読む方もいますが、間違いではありません。
辞書では以下のように解説されています。
〈捲土重来〉
物事に一度失敗した者が、非常な勢いで盛り返すこと。
(引用すべて〈小学館 デジタル大辞泉〉より)
「起死回生」とニュアンスが似ており、失敗した状態から立ち直る意味合いがあります。いい方向に向かっているという意味ゆえに「一陽来復」の類義語とされているのです。以下で例文を見ていきましょう。
〈例文〉
・彼は前回の失敗を踏まえて、素晴らしい資料を作り、【捲土重来】を果たした。
・下積み時代は、【捲土重来】を期して資格の勉強に励んだ。
「一陽来復」のお守りは穴八幡宮で伝わる特別なもの
「一陽来復」のお守りは、江戸時代から穴八幡宮のみで伝わってきた特別なものです。江戸時代の中期から始まっており、元は1つの寺社だった法生寺と穴八幡宮が別れたときに秘めたる宝として授けられた御札が始まりとされています。
全国的にかなり有名なお守りで、毎年自営業者や経営者、営業職の方がこぞって購入します。一年中売っているわけではなく、冬至から節分までの2ヶ月間限定で販売されています。見た目は立体的な丸みのある筒状で、中にはお祓いされた金柑と銀杏が入っているのが特徴です。
「一陽来復」のお守りは金運に効果がある
「一陽来復」は、金運に効果があるとされています。その理由は、中身と販売される時期です。
まず中身の金柑と銀杏の頭文字を取ると「金銀」となります。さらに販売が開始される冬至の日は、ゆず湯に入るのが一般的です。
ゆず=融通の語呂合わせから、金銭融通の効果があるとされています。しかし、ただ購入しただけでは、ご利益は得られません。決められた日にちに、正しい方角と場所に貼りましょう。
日にちは、冬至・大晦日・節分のどれか。その年の恵方と天井に近い壁か柱に貼り付けてください。するとご利益が得られます。
「一陽来復」をビジネスシーンで使いこなそう!
「一陽来復」とは「冬が終わり春が来ること」です。他にも意味があるため、正しく覚えておきましょう。使い方も意味に応じて3種類あります。類義語も合わせてビジネスシーンで使いながら、コミュニケーションを取っていきましょう。
また、「一陽来復」には、これを願うお守りもあります。一番有名なのは穴八幡宮のお守りです。
しかしただ持っているだけでは、ご利益は得られません。正しい方角に貼ってご利益を得られるようにしましょう。
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