【類語2】一長一短
「一長一短(いっちょういったん)」は、良いところもあれば悪いところもあるという意味です。何事も長所と短所を持ち合わせていて、完全ではないことを表しています。「諸刃の剣」の危険や損害といったニュアンスはなく、単に悪い側面を指摘する場合に使う言葉です。
【例文】
・誰にでも【一長一短】があり、どの部分に注目するかが重要である
「諸刃の剣」の対義語
「諸刃の剣」と反対の言葉も確認しておきましょう。「諸刃の剣」の対義語には「毒にも薬にもならない」「ローリスクローリターン」があげられます。
「諸刃の剣」は「危険や損害は伴うものの、効果や利益も得られる」という言葉ですが、これら対義語は反対に、「危険もない代わりに得るものもない」という意味です。具体的に見ていきましょう。
【対義語1】毒にも薬にもならない
「毒にも薬にもならない(どくにもくすりにもならない)」は、害もなく利益もないという意味です。邪魔にならない代わりに、役にも立たないことを表しています。
害悪がないことよりも、役に立たないことを強調する言葉といえるでしょう。
【例文】
・今年の新入社員は【毒にも薬にもならず】、他の社員はフォローするのにかなり苦労しているね
【対義語2 】ローリスクローリターン
「ローリスクローリターン」は、損失の恐れはないものの、利益を得る可能性も少ないという意味です。「ハイリスクハイリターン」の対義語でもあります。
主に資産運用で使われる言葉で、定期預金や国債など、利益は少ないものの元本を失う恐れも低い商品に対して使われます。
【例文】
・着実に資金を貯めたい場合は、【ローリスクローリターン】の商品を選んだ方がいいね
「諸刃の剣」は2つの意味を使い分けよう
「諸刃の剣」は両端に刃がついている剣のことで、得るものは大きいが危険を伴うという意味です。効果は高いが危険もあることを警告する意味と、大きな利益を得るためには損失を覚悟しなければならないという2種類の意味があります。
例文を見ながら、それぞれの違いを確認してみてください。類語や対義語もあるため、一緒に覚えておくと「諸刃の剣」の理解も深まるでしょう。
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