「金木犀」はどんな香り?
「金木犀」の香りは、「甘い香り」や「オリエンタルな香り」と表現されます。また、「金木犀」の香りは、さまざまないい効果が期待できるのを知っていますか? 香りの効果をいくつかピックアップして紹介します。
香りの効果
「金木犀」の香りの効果として代表的なのは「リラックス効果」です。「金木犀」の香りには、心を落ち着かせ、イライラを鎮める成分が含まれています。道を歩いているときに、「金木犀」の香りを嗅ぐと、心が安らいだり、優しい気持ちになったりするのは、こうした効果があるからなのでしょう。
そのほかに「ダイエット効果」もあるといわれています。「金木犀」の香りには、食欲を増加させる物質「オレキシン」を抑える効果があるからだそう。「金木犀」は、基本的には秋の花です。しかし、「金木犀」の香りのアロマオイルやハンドクリームなどを使えば、時期を問わずその香りを楽しめるので、積極的に取り入れてみてくださいね。
「金木犀」の育て方
金木犀は、日当たりと風通しの良い場所に植えるのが一般的です。乾燥に強く水はけのいい土を好みます。水やりは表土が乾いた時にたっぷりと行い、過度な湿気を避けましょう。剪定は春と秋に行い、形を整えて風通しをよくすると、美しい花が咲き続けますよ。
肥料は春と秋に緩効性肥料を与えてあげると、花付きが良くなります。冬は比較的寒さに強いですが、根元にマルチングをして防寒対策を行うと安心です。
「金木犀」と似ている花
公園などで金木犀かと思ってよく見たら、別の植物だったという経験はありませんか? 金木犀によく似た植物についてみていきましょう。
銀木犀(ぎんもくせい)
銀木犀は、金木犀ととてもよく似た木で、秋に白い花を咲かせます。金木犀とは異なり、香りが控えめで優しいのが特徴です。庭木として人気があり、樹形や成長の仕方も金木犀に似ています。耐寒性があり、育てやすいことから、日本の庭に広く植えられていますよ。
沈丁花(じんちょうげ)
沈丁花は、春に甘く豊かな香りを放つ花で、金木犀と同じく「三大香木」の一つに数えられます。白やピンクの花を咲かせ、小さく丸い形状が特徴です。日当たりのいい場所を好み、湿度に強いため日本の気候に適しています。香りが非常に強く、花が咲くとその周囲一帯に香りが漂います。沈丁花は縁起がいいとされ、庭木としても人気が高いです。
クチナシ
クチナシは、夏に白い花を咲かせる常緑低木で、甘い香りを放つ点で金木犀と共通しています。金木犀とは異なり、秋にオレンジ色の実をつけるのが特徴です。この実は染料や食品の着色料としても利用されるため、観賞用だけでなく実用的な役割もあります。香りと見た目の美しさから庭木として人気があり、特に日本庭園などでよく見かける植物です。
英語表現は?
最後に、「金木犀」の英語表現を見ていきましょう。いくつかの英語表現がありますが、一般的には「fragrant olive」が使われます。そのほか、「Osmanthus」は、香水やハンドクリームなどの香りの名前としても使われている英語表現です。
fragrant olive
「金木犀」は、英語で「fragrant olive」と言います。「fragrant」は「いい香りの」という意味の英語で、「olive」は「モクセイ科の常緑高木」のこと。この2つの英語を合わせて「金木犀」の英語表現になります。
fragrant orange-colored olive
そのほかの英語表現は、「fragrant orange-colored olive」です。1の「fragrant olive」に、「オレンジ色の」という意味の「orange-colored」を合わせて成り立っています。ちなみに、「銀木犀」は「fragrant white olive」と言います。
Osmanthus
一般的には「fragrant olive」や「fragrant orange-colored olive」が使われますが、「Osmanthus」も「金木犀」の英語表現として通じるようです。「Osmanthus」は、「オスマンサス」という読み方で、「金木犀」の学名である「Osmanthus fragrans var. aurantiacus」からきています。
最後に
秋の訪れを、その甘い香りで知らせてくれる「金木犀」。道を歩いているときに「金木犀」に出合えると、嬉しくなりますよね。単に良い香りを持つだけではなく、リラックス効果やダイエット効果もあるとは意外だったのではないでしょうか。庭木としてだけではなく、アロマオイルやハンドクリームなどでもその香りを楽しんでみてくださいね。
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