対義語は「平々凡々」「素直」など
対義語には、次の3つの表現が挙げられます。
・平々凡々(へいへいぼんぼん):極めて平凡なさま
・素直:ありのままで飾り気のないさま
・正攻法(せいこうほう):奇計を用いない正々堂々とした攻め方、定石の方法
他人と違うことをあえてする「奇を衒う」の反対の意味としては、周りと変わらない「平々凡々」が当てはまるでしょう。また、わざと普通ではない様子で振る舞う態度は、「素直」や「正攻法」とは正反対の状態にあるといえます。
「奇を衒う」の使い方と例文
「奇を衒う」は、ネガティブな意味で使われることが一般的であるため、なかなか実際に使うタイミングがないかもしれません。しかし、正しく使い方をマスターすれば、あなたの表現力の幅を広げられる言葉です。
わざと注目を集める行動や態度を批判する際に、「奇を衒う」を使ってみましょう。使用シーンをイメージしやすい例文もご紹介します。
誰かの行動や態度を批判する時に使う
「奇を衒う」を使えるのは、あえて普通と違うことをして周りの注目を浴びようとしている行為や態度を批判する場合です。ネガティブなニュアンスを含むため、賞賛するシーンでは利用できません。
そのままの姿では評価される力がなく、自分の未熟さをカモフラージュするために変わった行動を取っている人を指摘する際に使います。
「奇を衒う」を使った例文
誤用が多い「奇を衒う」の例文を、しっかりおさらいしておきましょう。
例文
・単に注目を集めたいという理由で、奇を衒う行為をする人の気持ちが分かりません。
・奇を衒った行動は、後々なんの役にもたたない。
・周りからの信用を無くす原因になりうる、奇を衒う態度は、今すぐ改めるべきだ。
・奇を衒ったつもりはなかったが、上司には誤解されてしまったようです。
「奇を衒う」を正しいシーンで使いこなそう!
「奇を衒う(きをてらう)」とは、わざと普通ではない行動をして注目を集めようとする行為や態度をいいます。あまりポジティブな意味では使われないのが特徴です。
衒奇(げんき)は、「奇を衒う」を2字熟語で表した表現で、同じシーンで利用できます。「奇を狙う」という表現は誤用であるため、気を付けましょう。
「奇を衒う」を使えるタイミングは、わざと突飛な行動をして注目を集めようとしている人を批判したり、意見したりする場合です。誤用や使うシーンに気を付けて、「奇を衒う」を使いこなしていきましょう。
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