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2024.06.02

「老婆心」とは?意味や語源、正しい使い方と例文をチェック

 

目上の人には使わない

「老婆心」は、語源からもわかるように、年長者から目下の者に対して忠告などをする言葉です。そのため、「老婆心ながら」を使うのは相手が目下の場合に限られます。へりくだる表現だからと、上司や取引先などに使わないように注意しましょう。

目上の人に助言などをする場合は、「僭越ながら」「失礼ながら」「恐縮ではございますが」といった表現を使います。

例文

僭越ながら、率直な意見を申し上げます。
失礼ながら、今後同じことを繰り返さないよう忠告申し上げます。
恐縮ではございますが、ひとつ提案をさせていただきたいと思います。

 

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「老婆心」を使った例文

「老婆心」を使った例文をいくつかご紹介しましょう。文章にすることで、言葉の意味がより深く理解できます。

例文

老婆心ながら、今回の企画にはいくつかの意見がある。
老婆心ながら忠告するが、そのような態度だと不利な立場になってしまうよ。
・彼の無礼な振る舞いに対し、その婦人は老婆心からいくつかの苦言を述べた。
・彼女は新入社員に対して老婆心を隠すことができず、あれこれと世話を焼きすぎる。
・老婆心から言わせてもらうが、無理をせず少しは休暇を取ったほうがいい。
・上司は口やかましいが、老婆心から言ってくれているのだと思う。

 

老婆心

「老婆心」の類語

「老婆心」には「余計なお世話」「お節介」など、よく似た言葉もあります。どちらも、必要以上に世話を焼く「老婆心」に通じる言葉です。

よりネガティブな表現として、「親切の押し売り」「差し出がましい」といった言葉もあります。「老婆心」という言葉が使いにくい場合など、使う場面により使い分けるとよいでしょう。ここでは、「老婆心」の類語についてご紹介します。

「老婆心」の言い換え表現
  1. 余計なお世話(よけいなおせわ)
  2. お節介

周囲の声がうるさい男性

余計なお世話(よけいなおせわ)

余計なお世話(よけいなおせわ)」は、必要のない親切心という意味です。人の助言や親切を拒絶するような場面で使います。「大きなお世話(おおきなおせわ)」も同じ意味です。

老婆心」は「必要以上の」親切心であるのに対し、余計なお世話は「必要ではない」というニュアンスがあり、厳密には意味は異なります。よりネガティブな意味合いといえるでしょう。

また、「老婆心ながら」に変えて「余計なお世話かもしれないが」というへりくだった表現が使われることもあります。

例文

・親切で言っているのかもしれないが、どのようなアドバイスも余計なお世話だ。

(へりくだった表現で使う場合)
余計なお世話かもしれないが、あの人とはあまり関わらない方がいいよ。

 

お節介

「お節介」とは、必要のない世話を焼くことです。「余計なお世話」と同じく、必要のない親切心という点が老婆心とは異なります。忠告や親切心を否定するネガティブな言葉といえるでしょう。

「お節介」も、「老婆心ながら」に変えてへりくだった表現として使えます。

例文

・あの人はいつもお節介な振る舞いをして、場の雰囲気を壊してしまう。

(へりくだった表現で使う場合)
お節介かもしれませんが、その服装はTPOにふさわしくないかと思います。

 

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「老婆心」は男性が使っても問題なし

老婆心」は「老婆」という言葉が使われ、高齢女性の気持ちを語源としていますが、男性が使っても問題はありません。一般的な慣用句となっており、性別関係なく使われる言葉です。特に「老婆心ながら」は定着したフレーズで、男女関係なくよく使います。

ちなみに、年取った男性のことを「老爺」と呼びますが、「老爺心」という言葉は存在しません。

老婆心

「老婆心」は使う相手に注意しよう

老婆心」は、必要以上に親切にしたり世話を焼いたりすることです。「老婆心ながら」というフレーズで、目下の人に忠告やアドバイスをするときによく使われます。目上の人に使う言葉ではないため、注意しましょう。

類語には「余計なお世話」「お節介」などがあり、どちらも「老婆心ながら」と同じようにへりくだった表現で使われます。例文も参考にしながら、「老婆心」の正しい使い方を確認しておきましょう。

老婆心

写真・イラスト/(C) Shutterstock.com

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