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LIFESTYLE ことわざ

2023.06.17

「二階から目薬」とは、もどかしさをたとえたことわざ!その由来や例文を解説

 

【類義語1】隔靴掻痒(かっかそうよう)

隔靴掻痒」は思うようにならず、もどかしいという意味があります。読み方は「かっかそうよう」です。13世紀に書かれた中国の仏教書『無門関』の中の「棒を振って月を打ち、靴を隔てて痒きを掻く」という内容の一節が語源になっています。月を棒で打とうとしても当たらない、足のかゆいところを靴の上からかいても、かゆさがおさまらないという意味です。

例文

・うちの息子は家にいるとゲームばかりをやっている。注意すると「わかった」と返事だけして今度は部屋に引き篭もるので、隔靴掻痒の思いだ。
・残業時間を減らすために人事部で毎週水曜日にノー残業デーを設定したのですが、前後の火曜と木曜の残業が増えてしまって、隔靴掻痒です。

 

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【類義語2】御簾を隔てて高座を覗く(みすをへだててこうざをのぞく)

「御簾を隔てて高座を覗く」は思いのままにならず、もどかしいという意味です。御簾は「みす」と読みます。御簾とは竹でできたすだれ状のもので、大名や公家など、身分の高い人に謁見する際に、姿を見せないまま会話するために、天井から下げられていました。御簾越しに高座にいる身分の高い人を見ようとしてもよく見えないということから、このことわざが生まれたとされています。

例文

・取引先の社長にどうしても伝えたいことがあるのですが、会っても全然話を聞いてくれず、まるで御簾を隔てて高座を覗くような気分になります。
・町内会で地域の抱える問題について提案したのですが、誰も賛成してくれず、御簾を隔てて高座を覗くようでした。

 

【類義語3】杯水車薪(はいすいしゃしん)

「杯水車薪」とはほんのわずかな努力や援助ではなんの役にも立たないという意味で、読み方は「はいすいしゃしん」です。『孟子』の「告子章句上」に載っている、「さかずきに一杯の水では、車一台分の燃えている薪を消すことはできない」という内容の文章から、この言葉が生まれました。「焼け石に水」とほぼ同じような意味の言葉といえるでしょう。

例文

・国家試験に一夜漬けで勉強して臨んでも杯水車薪にしかなりません。

 

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【対義語】麻姑掻痒(まこそうよう)

麻姑掻痒」とはかゆいところをかいてとても気持ちがいいこと、つまり物事が行き届いていることのたとえで、読み方は「まこそうよう」です。「麻姑痒きを掻く」という表現をすることもあります。中国・漢の時代の「神仙伝」という故事が語源です。麻姑という名前の仙女にかゆいところをかいてもらうのはとても気持ちの良いことだという逸話から生まれた言葉で、背中をかく時に使われる孫の手の孫は麻姑から来ています。

例文

・新入社員のS君は細かいところまでよく気がつくタイプで、一緒に仕事をしていると麻姑掻痒でした。

 

【目次】

まとめ

「二階から目薬」はもどかしいこと、遠回しすぎて効果がないことという意味のことわざです。もともと江戸時代中期の浮世草子がもとになっており、江戸時代後期になっていろはかるたに採用され、さらに広まりました。政治の施策、ビジネスにおける戦略が効果的でない場合にも、この言葉が使われます。イメージのわきやすい言葉なので、意味を知って適切な場面で使ってください。

眼科医のイメージ。大きな目に目薬をさす人や、スマホの見過ぎで目が赤くなった人など

写真・イラスト/(C) Shutterstock.com

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