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2022.02.03

【土鍋の目止め】って必要?長持ちさせる秘訣と目止めの方法

 

購入したばかりの土鍋には「目止め」という作業が必要なのをご存知でしょうか?そのまま使用してしまうと破損や劣化につながる恐れがあるため、注意が必要です。正しい目止めのやり方や失敗しないためのポイント、土鍋を活用するコツなどを紹介します。

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そもそも「目止め」とは?

土鍋の使い始めには「目止め」と呼ばれる作業があります。そもそも目止めとはどのようなものなのか、目止めが必要な理由について見ていきましょう。

土鍋目止め必要目的やり方方法ポイント土鍋活用術

(C) Shutterstock.com

器のコーティング作業

使い始めの土鍋に必要なコーティング作業が「目止め」です。土から作られている土鍋には、「目」と呼ばれる小さな穴がたくさん空いています。表面には耐水性のある釉薬(ゆうやく)が塗られていますが、底面は素焼きのままという状態です。目をふさがずに使用すると、水漏れが起きたり亀裂が入ったりなどのトラブルにもなりかねません。

目止めは、お米や片栗粉などのでんぷん質で、小さな穴をふさぐ作業です。ただし、土鍋の種類によっては目止めが不要なものもあるため、説明書に従って行いましょう。

長く使いたいなら目止めは必須

目止めによって小さな穴をふさぐと、水漏れやヒビ割れのほか、においや汚れの染み付きも防いでくれます。土鍋を長く使いたい場合は、必ず目止めをしましょう。中でも伊賀焼の土鍋は目が粗いため、定期的な目止めが必要です。

また、土鍋は使っているうちに、「貫入(かんにゅう)」と呼ばれる小さなヒビが表面にできます。通常のヒビ割れとは異なり、加熱や水によって土鍋が膨張することで起こる現象です。貫入によるヒビ模様は土鍋の味ともいえますが、正しい目止めを行わないと水漏れやヒビ割れなどの原因になるので注意しましょう。

目止めのやり方はさまざま

目止めにはさまざまなやり方があります。「これなら自分でもできそう」と思えるやり方で、目止めを行いましょう。

土鍋目止め必要目的やり方方法ポイント土鍋活用術

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定番の目止め「おかゆを炊く」

目止めのやり方の中でも、ポピュラーな方法が「おかゆを炊く」です。お米のでんぷん質で土鍋の目を塞ぎます。手順は以下の通りです。

1.土鍋の八分目まで水を入れる
2.茶わん一杯ほどの残りご飯を入れ、軽くほぐす
3.フタをせず、時々かき混ぜながら弱火で1時間ほど煮る
4.火を止めて、土鍋が完全に冷めるまで放置する
5.おかゆを取り出し、土鍋を水洗いする

土鍋を洗った後はしっかりと乾かしましょう。出来上がったおかゆは食べても問題ありません。余ったご飯を活用したい人にもおすすめのやり方です。

昔からある目止め「生米のとぎ汁」

お米のとぎ汁を活用した方法です。昔はお米が貴重品であったため、少しも無駄にしたくないという思いから、お米のとぎ汁が活用されていたのでしょう。手順は以下の通りです。

1.土鍋の八分目までとぎ汁を入れる
2.フタをせず、時々かき混ぜながら弱火で1時間ほど煮る
3.火を止めて、土鍋が完全に冷めるまで放置する
4.とぎ汁を捨てて、土鍋を水洗いする

お米のとぎ汁はおかゆと比べてでんぷん質が少ないので、目の細かい土鍋に向いている方法です。

手早く行うなら「片栗粉・小麦粉」

片栗粉や小麦粉を使ったやり方は煮る時間が比較的短く、お米を使いたくない場合にもおすすめです。どの鍋にも使用でき、おかゆと同じようにでんぷん質によって目をふさぎます。手順は以下の通りです。

1.土鍋の八分目まで水を入れる
2.水に対して10%程度の片栗粉・小麦粉を入れてかき混ぜる
3.フタをせず、弱火で30分~1時間ほど煮る
4.火を止めて、土鍋が完全に冷めるまで放置する
5.中身を捨てて、土鍋を水洗いする

でんぷん質が強い片栗粉は、熱を加えることによって粘り気が出ます。一方、小麦粉は片栗粉に比べて粘り気が少なめです。片栗粉がない場合に代用するとよいでしょう。また、どちらも加熱するとダマになりやすいため、事前にしっかりかき混ぜておくことがポイントです。

「牛乳」を使う方法も

でんぷん質以外を使った目止めのやり方もあります。「カゼイン」という粘性のあるタンパク質を多く含む、牛乳を使う方法です。

1.土鍋の八分目まで牛乳を入れる
2.フタをせず、弱火で20分ほど煮る
3.火を止めて、土鍋が完全に冷めるまで放置する
4.中身を捨てて、土鍋を水洗いする

水洗いをした後は水分を拭き取り、しっかり乾かしてから保管・使用するようにしましょう。

目止めを失敗しないためのポイント

目止めを失敗してしまうと、ヒビ割れの原因になることがあります。失敗を防ぐためにも、気を付けたいポイントを押さえておきましょう。

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完全に乾いた状態から始める

目止めは、土鍋が完全に乾いているかどうかを確認してから行いましょう。土鍋の外側がぬれていると、火にかけた際に急激な温度変化が起こり、ヒビが入ったり割れたりする恐れがあります。とくに、購入したばかりの土鍋の場合は、使用前に水洗いをすることもあるでしょう。洗った後はしっかり乾燥させ、底面がぬれていないかを確かめることが大切です。急いでいる場合は乾いた布巾で水分を拭き取り、必ず弱火で行うようにしましょう。

いきなり強火にしない

土鍋は急激な温度変化に弱く、いきなり強火にかけてしまうと、ヒビ割れの原因になります。他の鍋に比べて、沸騰するまでに時間を要しますが、弱火でゆっくり温めることが大切です。また、土鍋は保温性に優れており、温度が下がりにくいという性質を持っています。熱を逃がすためにも、火にかけている間はフタをしないようにしましょう。フタをしないことで、温度が一定に保たれるようになります。

土鍋を冷ます時間も重要

目止めが終わったからといって、すぐに中身を捨ててはいけません。火を止めた後はそのまま放置しましょう。冷める過程ででんぷん質やカゼインが固まり、目を塞いでいきます。

土鍋を冷ます時間は1時間以上が目安です。完全に冷めたのを確認してから中身を取り出し、水洗いを。この工程をきちんと行うことで、目止めの効果が高まります。冷める前に中身を取り出してしまうと目止め効果が不十分となり、水漏れやヒビ割れなどのトラブルにつながりやすくなるため注意が必要です。

フタの目止めはしなくてもOK

土鍋のフタには釉薬(ゆうやく)が塗られているものが多く、耐水性に優れています。また、火に直接かけることもないため、基本的には目止めの必要はありません。フタのみを買い替えられる土鍋もあるので、壊れたり割れたりした場合は、購入を検討するのもひとつの方法です。フタにも目止めをしたい場合は、大きいサイズの鍋を用意して、一般的な陶器と同様の方法で行いましょう。

土鍋を活用するコツ

土鍋といえば「鍋料理」や「煮込み調理」のイメージが強いかもしれませんが、他にもさまざまな活用法があります。土鍋の特性を上手に活用して、おうちご飯を楽しみましょう。

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土鍋でご飯を炊く

土鍋を使った料理の中で、ぜひ試してほしいのが「ご飯」です。お米にじっくり熱が伝わるため、炊飯器で炊いたご飯と比べて、ふっくらもっちりとした食感に仕上がります。おこげを作ることも可能なので、香ばしい風味も楽しめるでしょう。土鍋でご飯を炊く方法は、以下の通りです。

1.ボウルを使ってお米を研ぐ
2.30分~1時間ほど浸水させる(2合は450~500ml、3合は650~700mlの水が目安)
3.お米を水ごと土鍋に移す
4.土鍋にフタをして、中火にかける
5.沸騰したら弱火にして15分炊く
6.フタをずらして水分を確認する(水が残っている場合は水気がなくなるまで炊く)
7.フタを戻して、10~15秒ほど中火にかける
8.火を止めて、フタをしたまま10分ほど蒸らす

コツさえ覚えれば、火加減は簡単です。お店で出てくるような本格的な土鍋ご飯が自宅で楽しめます。おこげを作りたい場合は、中火にかける時間を長めにしてみましょう。また、白米だけでなく炊き込みご飯や雑炊を作るのにも適しているので、一度試してみてはいかがでしょうか?

蒸し器としての利用もおすすめ

土鍋は煮るだけでなく、蒸し料理にも適した調理器具です。お肉と野菜を重ねたミルフィーユ蒸しサケとキノコのホイル蒸しシュウマイなども土鍋で簡単に調理できます。また、茶わん蒸しプリンも作れるので、自宅に蒸し器がない場合は土鍋で代用してみましょう。

土鍋で蒸し料理を作る際は、最初に白菜やキャベツといった水分の多い野菜を下に敷きつめ、少量の水を入れてから火にかけます。沸騰したら一度火を止め、肉や魚をのせてから再び蒸して、火が通れば完成です。

土鍋を長く愛用するために知っておきたいこと

土鍋を長く使い続けるためには、使い始めの目止めだけでなく、扱い方やお手入れの仕方にも注意が必要です。知っておきたい2つのポイントを紹介します。

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使い始めた後も定期的に目止めを

土鍋は、使用するたびに目止めが進むといわれています。鍋のシメに入れるうどんやラーメン、芋やかぼちゃといったでんぷん質を持った食材を煮込むと、おかゆを炊いて目止めをするときと同様の効果が得られるのです。

しかし、使用した後は、洗剤を使って汚れを落とさなければいけません。何度も洗っているうちに、目止めによるコーティングが剥がれてしまいます。汚れが落ちにくかったり、においが取れなかったりする場合は、もう一度目止めを行ってみましょう。さらに、使い始めた後も定期的に目止めを行うことで、コーティングの効果が持続します。

空焚きや急冷はNG!扱い方の注意点

土鍋での空焚きや急冷は、ヒビ割れの原因になるので絶対にNGです。長時間加熱をするときは、水分が不足しないよう「小まめに水を足す」「火加減は中火以下にする」などの工夫が必要です。また、「使用した後は汚れを放置せずに洗う」「しっかり乾かしてから保管する」なども、劣化やカビの発生を防ぐ重要なポイント。長く愛用するためにも、土鍋の扱い方やお手入れの仕方には十分に気を付けましょう。

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