クリスマスローズ
クリスマスローズは、寒さに強いのはもちろん、耐陰性も高いため日陰でも問題なく育てられます。クリスマスの時期に花を咲かせるイメージが強いかもしれませんが、クリスマスローズは1~3月ごろに開花するのが一般的です。開花時期が異なる二つの品種があるため、購入した花がどちらの品種か把握しておきましょう。
鉢植えでも地植えでも育てられますが、地植えで育てるなら冬場の水やりには注意が必要です。午後に水をやると朝方に霜ができる可能性があるため、水やりは午前中に行いましょう。
クリスマスローズは深くまで根を伸ばすので、深さのある鉢を選ぶのがポイントです。通気性や水はけに優れたスリット鉢を使うのも効果的な方法です。
湿った日陰におすすめ!日陰で育てられる花
湿度が高くじめじめとした日陰は、土が水分を含んでいるのが特徴です。水分の多い土壌に適した、湿気に強い花を紹介します。
ティアレラ
ティアレラは、あまり栄養状態のよくないやせ地でも育つ丈夫な植物です。常緑植物でもあるので、花が咲いていない時期でもきれいな見た目をキープできます。一つの株にいくつもの小さな花を咲かせるのが、ティアレラの特徴です。植えたばかりの時期は花が少なくても、時間が経つにつれて、線香花火のような花をぎっしりと咲かせます。
ティアレラは湿度に強いものの、あまり水分が多すぎると根腐れを起こすこともあります。そのため、地植えをするなら水やりの頻度に気を付けましょう。
品種によっては、葉がピンクや赤に紅葉するものもあります。寄せ植えなどにすると、庭が一気に華やかな雰囲気になるでしょう。
シュウカイドウ
中国が原産地のシュウカイドウは、ベゴニアの一種としても知られています。江戸時代に中国から持ち込まれたといわれており、日本でも古くから親しまれている植物です。
ベゴニアは開花期の長い植物ですが、シュウカイドウは秋にのみ花をつけます。花の形がバラ科のカイドウという花に似ていることから、「秋海棠」という名前で呼ばれるようになったのです。
シュウカイドウはじめじめとした環境を好み、直射日光に弱いため湿った日陰で育てるのに適しています。乾燥には弱いので、風通しがよすぎる場所には置かないようにしましょう。鉢植えで育てる際は、腐葉土を混ぜると水もちがアップします。
紫陽花
梅雨時に花を咲かせるイメージの通り、紫陽花は湿った環境でも育てられます。ただし、常に土が湿っている環境は好まないため、保水力と水はけのよさを兼ね備えた用土を意識しましょう。
紫陽花は日陰でも育ちますが、もともとは日当たりのよい場所が適しています。日陰で育てると花がつきにくくなる恐れがあるため、枯れた後や冬場に肥料を与えて土壌を整えてみてもよいでしょう。
紫陽花は赤や青の花をつけますが、花の色は土の酸性度によって変化します。酸性が強ければ青い花を、アルカリ性が強ければ赤やピンクの花を咲かせるため、土を調節して花の色を変えられるのも魅力です。
乾いた日陰におすすめ!日陰で育てられる花
屋根などの障害物があると、雨水が当たりにくくなってしまいます。乾いた日陰にも適応できる、乾燥に強い花を見ていきましょう。
ツルニチニチソウ
ツルニチニチソウは、長いつるを伸ばして地面に広がります。塀やフェンスを伝うように伸ばしたり、つり上げた鉢から垂らしたりとさまざまな育て方が可能です。
春から初夏に開花し、青や白の爽やかな花を咲かせますが、開花期を過ぎても美しい葉が楽しめます。暑さに強いため、屋外でも育てやすいのがメリットです。
ツルニチニチソウは耐陰性が高く、乾燥にも強いので乾いた日陰でも育てることができます。日当たりが悪い環境だと花がつきにくくなるため、光沢のある葉を観賞するのもよいでしょう。
つるが増えすぎると害虫の原因にもなるので、伸びすぎたつるを切ることも大切です。多湿にならないよう、水はけのよさにも気を配りましょう。
ヤブラン
ヤブランは、細長くしなやかな葉が特徴的な植物です。日光が当たらない日陰でもきちんと育つことから、「忍耐」という花言葉を持っています。品種によって花や葉の色が異なりますが、緑の葉に黄色い斑が入ったものが一般的です。夏から秋にかけて、紫や白の細かい花をいくつも咲かせます。
虫の被害にも強く、病気になりにくいのがヤブランの特徴です。乾燥にも強いため、こまめに世話をする必要がなく、初心者でも育てやすいといえるでしょう。
ヤブランは寒さに強い植物なので、寒冷地でなければ1年中屋外に置いていても問題ありません。直射日光には弱いため、日陰で育てるのに適した植物です。
アマドコロ
北海道から九州まで広く分布しているアマドコロは、暑さや寒さに強いのが特徴です。山野に自生しており、山菜としても食べられていますが、果実に毒を持っているため注意しましょう。
5月ごろには、スズランを思わせる白い花を咲かせます。葉に斑が入ったものが多く、花が終わった後も葉を観賞して楽しめるのもメリットです。日当たりが悪いと花つきが悪くなる植物も多いですが、アマドコロは木漏れ日が差し込む程度でもきれいな花をつけます。
アマドコロは丈夫な植物なので、肥料を与えなくても問題なく成長します。土が乾燥しすぎると冬を越せない可能性があるため、冬場にも水やりが必要です。
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