良い意味で使う場合の意味と例文は?
ファジーには曖昧という意味がありますが、見方を変えれば「柔軟でフレキシブル」だともいえます。そのため「ファジーな考え方の人」とは、頭が柔らかく急な変化にも対応できる人を指す場合があるのです。
決まり切った典型的な対応よりも、型にはまっていない柔軟な考えが求められる場面はたびたび存在します。
状況に応じて考え方を変えられるファジーな人は、ビジネスシーンでも頼れる存在といえるでしょう。
このように、ファジーを良い意味で使うときは、人の性格や考え方を褒める場合がほとんどです。以下のような使い方をするとよいでしょう。
●あの人はファジーな対応ができる
●この場面でファジーな考え方が役に立った
悪い意味で使う場合の意味と例文は?
ファジーは曖昧でぼんやりしている様子を表現するため、「優柔不断な人」や「考えがはっきりしない人」に対しても使われます。なかなか結論を出せなかったり、いつも煮え切らない態度だったりすると、周りの人を苛立たせてしまう場面もあるかもしれません。「ファジーな人」という表現は、悪いところを指摘する言葉にもなるのです。
悪い意味でのファジーは、以下のように使うことができます。
●あなたのアドバイスはファジーすぎる
●彼はファジーな性格だ
ファジーは多くの意味を持つ言葉なので、相手に誤解されないよう慎重に使いましょう。
【目次】
「ファジー」が使われる用語
コンピュータープログラミングや酒の名前など、ファジーという言葉はさまざまなものに使われています。ファジーが使われる用語の意味をチェックしましょう。
ファジー理論・ファジー制御
ファジー理論は「あいまい理論」とも呼ばれており、人間の曖昧な考え方や性質を変数として数値化したものです。物事を0と1にはっきり区別するのではなく、それぞれの人が持つ感覚の違いを0と1の間にある数値で表します。
例えば、ファジー理論を応用した「ファジー制御」を搭載しているエアコンは、使う人の感覚に合わせて微妙に温度を変更できるモードがあり、使い心地がよいのが特徴です。炊飯器の場合は、炊飯中の温度を自動調節してくれるなど、ファジー制御によって家電も柔軟な対応をしてくれるようになります。
また、ファジー理論の考え方は、コンピューターに「より人間らしい考え方」を覚えさせるときにも重要です。人工知能の開発など、今後も多くの場面で利用されるでしょう。
ファジーネーブル
ファジーネーブルは、リキュールから作られるポピュラーなカクテルです。ピーチリキュールにオレンジジュースをミックスしたもので、好んで飲む女性も多いでしょう。
このカクテルがファジーネーブルと名付けられたのは、ピーチとオレンジの味が入り混じっていることが由来といわれています。「ピーチかオレンジかが分からない曖昧な味」であるため、ファジーネーブルと呼ばれるようになったのです。
一方で、英語の「fuzzy」には「毛羽立った」という意味があることから、桃の見た目を表しているという説もあります。ネーブルはオレンジを指しているため、ピーチとオレンジでファジーネーブルになったとも考えられます。
オートファジーダイエット
1日の中で16時間、何も食べない時間を作るダイエットを、オートファジーダイエットといいます。あえて飢餓状態を作り出すことで、細胞に含まれるタンパク質を分解し、全身の細胞をよみがえらせるという考え方です。
「オートファジー」とは、古くなった悪玉タンパク質を新たなタンパク質へと作り替える働きを表しています。ギリシャ語を語源に持ち、曖昧という意味を表すファジーとは直接関係のない言葉です。
体内でオートファジーが起こると、代謝が活性化するだけでなく、自律神経にもよい影響があるとされています。オートファジーダイエットを実践するなら、食事回数を2回にするなどして食べる時間を工夫し、軽い運動を組み合わせるとよいでしょう。