急ぎの文は静かに書け
「急ぎの文は静かに書け」は、「急ぎの手紙ほど重要な要件が書いてあるため、書き間違えや書き漏らしがないよう落ち着いて書くべし」という意味です。現代のようにスマホで気軽にやりとりができる時代とは異なり、人の足で文を届けていた時代ならではのことわざですね。
対義語とは?
「急がば回れ」の対義語には、早いうちに手を打った方が良いという意味の言葉が多いです。ここでは主なことわざを3つ紹介します。早速みていきましょう。
鉄は熱いうちに打て
「鉄は熱いうちに打て」の意味は以下の通りです。
1 鉄は、熱して軟らかいうちに鍛えよ。精神が柔軟で、吸収する力のある若いうちに鍛えるべきである、というたとえ。
2 物事は、関係者の熱意がある間に事を運ばないと、あとでは問題にされなくなるというたとえ。(<小学館デジタル大辞泉>より)
いずれも早いうちに行動したが吉という意味になります。迷っていてなかなか動こうとしない相手に対して、早く判断を下すよう促す時に使われる言葉です。
好機逸すべからず
「好機逸すべからず」は、「こうきいっすべからず」と読みます。意味は以下の通りです。
よい機会にめぐりあったときには、それをとりのがしてはならない。(<小学館デジタル大辞泉>より)
こちらも迷って二の足を踏んでいるよりも、迅速に手を打った方がいいという意味を表す言葉です。
先んずれば人を制す
「先んずれば人を制す」の意味は以下の通りです。
他人よりも先に事を行えば、有利な立場に立てる。(<小学館デジタル大辞泉>より)
人より早く良い案を出したり、結果を出せば優位な立場になれるという意味の言葉です。由来が中国の『史記』にあることから、人との争いや競争の場面において使われることが多いでしょう。
英語表現とは?
「急がば回れ」の英語表現には「Make haste slowly(ゆっくり急げ)」や「Slow and steady wins the race(遅くても着実な者がレースに勝つ)」などがあります。
最後に
「急がば回れ」は、「危険な近道よりも、遠くても安全な道を選ぶ方が賢明である」という意味。英語にも似たような表現が見られたことから、何事も焦ることで失敗したり、実力が出しきれなくなることは普遍的なことであるようです。人生の判断に迷った時、今回紹介したことわざを思い出してみてはいかがでしょうか?
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