「雀の涙」の意味や読み⽅とは?
「雀の涙」という言い回しを、聞いたことがあるという方は多いのではないでしょうか。歌のタイトルに使われていたので、世代によっては、知っているという方もいるかもしれませんね。ですが、意味や使い方を改めて聞かれると、自信がない方もいるかもしれません。
今回は「雀の涙」の例文・類語・注意点や英語表現を含めて紹介しますので、一緒に確認しましょう。
読み⽅と意味
「雀の涙」は「すずめのなみだ」と読み、「とても少ない量」「ごくわずかな量」を意味します。由来は鳥類の中でもかなり小型で私たちに馴染みのある雀からです。
雀の語源は「スズ」が鳴き声もしくは「小さい」を意味する「ササ」だと言われ、「メ」は群れもしくは「ツバメやカモメ」のように「鳥を意味する接続詞」と言われています。この語源からも「小さい鳥」を代表する「雀の涙」が「ごく少量」であるだろうということがわかりますね。
ただし、「微々たる量」だけど「ないよりはマシ」というネガティブなニュアンスが含まれている表現。「ない方がマシ」という意味で使う時には、相手に失礼にならないかなどの注意が必要です。
ビジネス等で使う時の注意点
「雀の涙」は日常会話だけでなく、ビジネスシーンでも使います。ただし、「わずかな量」「少ない量」を意味するので、なかなか良いニュアンスで使うことが少なく、愚痴などで使うことの多い表現です。使う相手や場面には、注意して使用しましょう。
使い⽅を例⽂でチェック
「雀の涙」の使い方を例文で3つ紹介しますので、見ていきましょう。
「雀の涙ほどの給料だ」
「雀の涙」の言い回しでよく使われるのが、お金に関してです。「給料」や「ボーナス」の他にも、「宝くじ」や「懸賞」で当たったごくわずかなお金、喜びはしないけれど無いよりはマシな額を手にした時などに使います。「雀の涙」で「お金」について表現する時は、基本的に愚痴になることが多いですね。
「お菓子が雀の涙ほどしか残っていなかった」
「雀の涙」はお金以外にも、わずかな量を表現する時にも使用できます。基本的に、ネガティブな感情を表す時に、使うことが多いです。この例文のように、「食べようとした時には残りわずかだった」「楽しみにしていた食材がわずかしかなくて、残念」といったシーンで使えますね。
「今は雀の涙ほどの幸せでも、嬉しい」
「雀の涙」はネガティブな感情の時に使うことが多い言い回しですが、「ごくわずかな」ことを意味するので、残念なこと以外にも使用できます。例文のように、他人から見たら「取るに足らない」ような幸せであっても、自分自身は喜びを感じているという表現にすることも。
類語や⾔い換え表現にはどのようなものがある?
「雀の涙」の類語や言い換え表現は、どのようなものがあるでしょう。3つ紹介しますので、確認しましょう。
「蚊の涙」
「蚊の涙」は、「かのなみだ」と読み、「ごく少量」を意味します。「雀の涙」と同じ意味を持ちますが、雀よりも小さい生物なので、「雀の涙」よりもより少ない量をイメージしてしまいますね。また、「蚤の小便、蚊の涙」ということわざもあり、こちらも「少ない量」を強調する言い回しです。