Domani

働く40代は、明日も楽しい!

 

LIFESTYLE雑学

2022.02.18

「一寸」は何センチ?読み方やことわざ、「一寸先は闇」の意味も解説

「一寸法師」や「一寸先は闇」などの言葉で知られる「一寸」とは、何センチを指すのでしょうか。意味や読み方から、「一寸」を用いたことわざまで解説します。

Tags:

「一寸」の意味や読み方とは?

 「一寸法師」「一寸先は闇」「一寸の虫にも五分の魂」などの言葉はおなじみの人も多いことでしょう。まずは、「一寸」の詳しい意味や読み方からチェックします。

意味や読み方

「一寸」は「いっすん」と読みます。辞書によると、意味は次の通り。

1 尺貫法の長さの単位。→寸
2 わずかな時間・距離・量、また小さい物事のたとえ。(<小学館 デジタル大辞泉>より)

1にある、尺貫法(しゃっかんほう)とは、日本古来の長さや面積を測るための単位のこと。「尺」は長さ、「貫」は質量を表します。実は1951年に尺貫法は廃止されているので、公的な取引や証明で、これらの単位を使うことはできません。しかし、建築や不動産の世界では、今も尺貫法の単位「分・寸・尺・間」などが使われます。家を新築・リフォームする時など、知っておくと便利です。

2の使い方は、一寸が転じて、「わずかな時間や距離」「小さい物事」を表す比喩的なもの。「一寸先」などは、「ほんの少し先」という意味です。

一寸意味使い方例文類語言い換え 

他に、「一寸」は「ちょっと」の当て字として使われるケースも。ひらがなの「ちょっと」は、「ちっと」が音変化して「ちょっと」になったもの。軽く呼びかける時に「ちょっと、ちょっと、◯◯さん」などと言いますね。その「ちょっと」に漢字を当てると、「一寸」に。覚えておくと便利でしょう。

「一寸」を使ったことわざ

「一寸」はことわざにも登場。例えば、「一寸先は闇」「一寸の虫にも五分の魂」といったことわざが有名です。さて、どんな意味なのでしょうか。

1:一寸先は闇(いっすんさきはやみ)

先のことはまったく予測できない、見通すことができない、つまり「未来は予測できない」という意味です。例えば、真っ暗で光が全く入らない「闇」の中にいる時を想像してみてください。暗闇の中では、目を大きく開いても、ほんの少し先も何も見えません。つまり、「一寸先は闇」の「闇」は、何が起きるかわからない状態のこと。特に、良くないことが起きることを表します。

2:一寸の虫にも五分の魂

「一寸の虫」は「小さな虫」です。「五分の魂」の「五分」も尺貫法の単位「分」からきています。「一分」は「一寸」の10分の1の大きさなので、五分は「一寸」の2分の1に。「一寸の虫にも五分の魂」は、体の半分ほどの魂となり、占める割合が大きい様子です。つまりは、「どんな弱小なものにも、それ相応の意地や考えがあるので、ばかにしてはいけない」という意味です。

「一寸」とは何センチ?

「一寸」は、昔の長さの単位。今のメートル法の単位に当てはめると、約3センチです。例えば「五寸釘」は5寸の長さの「釘」で約15センチのサイズ。服のサイズも「寸法」と表現しますね。

また、着物を仕立てたり、浴衣のサイズなどでも「尺」という単位が使われるので、目にしたこともあるでしょう。日本の昔ばなしで有名な「一寸法師」は、背丈が一寸ほどの子どもが鬼退治をする話。背丈が1寸ということは、なんと3センチ! 確かに鬼のおなかの中に入って、鬼をやっつけられるサイズですね。

一寸意味使い方例文類語言い換え

使い方を例文でチェック!

ことわざにも使われている「一寸」。実際にはどのように使うのかを例文で見ていきましょう。

1:新入社員の頃は、一寸のひまも惜しんで、がむしゃらに仕事をした

わずかな時間も惜しんで取り組む様子を「一寸のひまも惜しむ」とした使い方です。懸命に物事に向き合っていることがよく伝わる表現といえます。

2:家を新築した途端、地震で大きな被害を受けたので、一寸先は闇だと思った

予測できない災害や事故、突発的で好ましくない出来事が、常に起きるかもしれない可能性を、「闇」という言葉を使った表現です。未来が予測できないからこそ、万が一に備えて事前準備をしておく。戒めや注意喚起の言葉として受けとめるとよいでしょう。

3:弱いチームと戦う時も、「一寸の虫にも五分の魂」というように気を抜いてはいけない

立場が弱い人や、力がない人に対して、つい横柄な態度をとってしまうのは珍しいことではないかもしれません。弱小なものに対しても、ばかにすることなく向き合うことが大切であるということを、忘れないための言葉となりそうです。

類語や言い換え表現とは?

「一寸」を使った「一寸先は闇」の類語、言い換え表現をみていきましょう。

一寸意味使い方例文類語言い換え

1:禍福は糾える縄の如し

中国の「史記」南越伝からの故事成語です。「禍」は「わざわい」で「福」は「幸福」のこと。「糾える」は「あざなえる」と読み、紐や縄などがより合わさった状態を指し、「幸福と不幸は、より合わせた縄のように交互にやってくること」をたとえています。人生は先が見えないことが多いですが、良いことも悪いことも同じようにやってくると思えば、心構えとして安心できそうです。

例:禍福は糾える縄の如しというように、厳しいことがあっても、前向きにやっていこう

2:塞翁が馬(さいおうがうま)

中国の故事「淮南子(えなんじ)」の人間訓からの言葉で、「人生の禍福は、転々として予測できないこと」のたとえです。塞は「とりで」で「翁」は老人の意味を持ちます。

老人は馬をとりでから逃してしまうのですが、数か月後、逃げた馬が駿馬を連れ帰ります。老人の子がその馬に乗ると、落馬して骨折してしまうことに。しかし、そのおかげで兵役を免れ、子は命が助かるのです。この話は、人生は予測ができず、禍福が巡っていることを伝えています。

例:大変な失敗をしてお詫びに言った取引先の社長に気に入られて、新たな事業を受注した。人間万事塞翁が馬ですね。

3:沈む瀬あれば浮かぶ瀬あり

川の浅瀬というように、「瀬」とは歩いて渡れる浅い場所のこと。そして、川には深い場所もあります。「沈む瀬」「浮かぶ瀬」のように、「長い人生のうちには、悪い時もあればよい時もある。悪いことばかりが続くものではない」ということ。浮き沈みはあっても、人生をゆったり構えていけそうな気がしますね。

例:ライバルに負けて辛い思いをしているけれど、沈む瀬あれば浮かぶ瀬あり。目の前のことを大事に乗り越えていこう

一寸意味使い方例文類語言い換え

英語表現は?

日本の昔の長さの単位「一寸」を表す英単語はありません。しかし、「一寸先は闇」「一寸の虫にも五分の魂」のことわざに似た英語の慣用表現があります。一緒に見てみましょう。

一寸先は闇

「一寸先は闇」を「未来は予測できない」という意味から考えてみると、英語でも良く似た慣用表現があります。

・We don’t know what’s around the corner(角を曲がった先には何が待っているかなど誰も分からない)

「一寸先」のことを英語で「around the corner(曲がった角)」として、「道の角を曲がった先」とした表現。これも、先が見えない、未来が予測できないイメージが湧きますね。

・No one knows what the future holds.(未来のことは誰にもわからない)

「No one knows〜」は「誰も〜を知らない」「〜は誰にもわからない」という意味。「hold」は「待ち受けている」というニュアンスなので「どんな未来が待ち受けているか、誰にもわからない」という意味合いになります。

一寸の虫にも五分の魂

・Even a worm will turn.(いっぴきの虫でさえも反撃してくる)

直訳すると「いっぴきの虫でさえ方向を変えようとする(向かってくる)」です。転じて、「いっぴきの虫でさえも反撃してくる」、つまり「一寸の虫にも五分の魂」とよく似た表現といえそうです。

「worm」は芋虫のことで、蝶や蛾などの幼虫を指します。「一寸の虫」と同じように、小さな幼虫が登場する慣用句が英語にもあるのが興味深いところです。

ちなみに蛾の幼虫「尺取り虫」の「尺」も、尺貫法の単位「尺」からきています。親指の先から中指の先をV字に広げて、長さを測っていたことが由来です。人が指を拾げて「尺を取る」手の動きと「尺取り虫」の歩き方が似ていますね。

一寸意味使い方例文類語言い換え

最後に

「一寸」は、昔は日本人の生活になくてはならない言葉でした。よく考えてみると、「一升瓶」「お米一合」「一反木綿」など、尺貫法の単位にちなんだ言葉は今も身近に使われています。

また、元々は、長さや重さを表す単位だったものが、「わずかな様子」「小ささ」をも表現したり、気楽に人に声をかける時の言葉としても活用されたり、何げなく見聞きしている言葉から、昔の人の生活も垣間見えてくるのが興味深いところ。この機会に、長さの単位としても、例える言葉としても、「一寸」を使いこなしてみてください。

あわせて読みたい

【専門家が伝授】子どもの〝得意なこと〟を見つけるコツとは?
仕事や趣味、さまざまな事柄で使える【醍醐味】の「醍醐」とはいったい何?

Domaniオンラインサロンへのご入会はこちら

Read Moreおすすめの関連記事