狐に小豆飯(きつねにあずきめし)
「狐に小豆飯」は、好物を近くに置けば手を出されるため危険であることをたとえる言葉です。小豆飯とは、小豆を混ぜて炊いた赤色のご飯のことです。
狐が小豆飯を好むことを知らないと、言葉の意味がわからないかもしれません。「人混みの多い場所で、財布を後ろのポケットに入れたままで歩くなんて狐に小豆飯だ」などと使います。
猫に鰹節を与えるメリット・注意点
好物とされる鰹節を猫に与えるメリット、注意点についても確認していきましょう。
メリットとしては、ビタミンやミネラルなどの栄養素を摂取できることが挙げられます。しかし、一方で鰹節の与えすぎによるミネラルや塩分の摂りすぎには注意が必要です。猫に鰹節を与える際は、人間が食べるものではなく猫用のものにするのがおすすめです。
それぞれの内容について詳しく解説していきます。
ビタミンやミネラルなどを摂取できる
猫が鰹節を食べることで、タンパク質やビタミン、さらにEPA(エイコサペンタエン酸)やDHA(ドコサヘキサエン酸)などの不飽和脂肪酸を摂取できます。
タンパク質はアミノ酸で構成されており、かつおぶしには体内で合成できない9種類のアミノ酸が含まれていることが特徴です。EPAやDHAも、猫の体内で合成できない栄養素で、特に成長期の猫が摂るとよいでしょう。
ミネラルや塩分などの摂りすぎには注意が必要
鰹節は栄養素が豊富に含まれた食べ物ですが、猫への与えすぎには注意が必要です。鰹節に含まれるカルシウムやマグネシウムなどのミネラルは、過剰に摂取すると体内のミネラルバランスが崩れ、腎臓に負担を与えます。
また、鰹節に含まれる塩分量にも気をつけましょう。猫が塩分を摂りすぎると、ナトリウム量が増加し血圧が上昇し、それによって心臓や腎臓に負担がかかるリスクがあります。
猫用の鰹節がおすすめ
鰹節はあくまでもおやつや付け合せとして、少量与えるようにしましょう。鰹節に含まれるマグネシウムやナトリウムは必須ミネラルですが、特にマグネシウムは過剰摂取すると腎不全などの重大な病気に繋がりかねません。与えすぎには注意が必要です。
猫に鰹節を与える際は、人間用のものは避け、塩分調整された猫用の鰹節を与えることをおすすめします。
まとめ
「猫に鰹節」は、当人にとって好物を近くに置いたり預けたりすることで、油断できない状況になることを意味する言葉です。好物をそばに置けば食べられてしまうのは当然であり、猫よりも危険を承知でそばに置いた者を批判するニュアンスがあります。
「猫に鰹節」の類語は「盗人に鍵を預ける」「狐に小豆飯」であり、いずれも自らが災いのもとを作ったり、助長したりすることを意味する言葉だと覚えておきましょう。
実際に猫に鰹節を与える際には、マグネシウムや塩分の摂りすぎにならないように少量与えるようにしましょう。人間が食べる鰹節ではなく、猫用のものを与えるのがおすすめです。
「猫に鰹節」の意味や類語を知り、知識を増やしましょう。
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