「遮二無二」の意味や語源とは?
「遮二無二」という言葉知っていますか? 「遮二無二頑張る」というような表現があるように、何かを必死に頑張っているときに使われる言葉です。そこで今回は、「遮二無二」の意味や語源、使い方、類語などを解説します。
意味
「遮二無二」とは、「しゃにむに」と読みます。意味を辞書で調べてみましょう。
ほかの事を考えないで、ただひたすらに。がむしゃらに。(<小学館デジタル大辞泉>より)
ひたすら一つのことに集中し、全力を注ぐことを「遮二無二」といいます。「遮二無二〜する」という形で使用され、がむしゃらに物事に取り組む様子を表します。勉強や仕事、恋愛など何か一つに脇目もふらずに邁進しているときに使われる表現です。
語源
「遮二無二」は、その言葉の響きから方言に勘違いされてしまいがちですが、それは誤りです。「遮二無二」の「二」には、「次」というような意味があり、「遮二」は「次を断ち切る」こと、「無二」は「次がない」ことを表します。このことから「遮二無二は」、次がないことを覚悟して、がむしゃらに物事に取り組むことという意味になるのです。
使い方を例文でチェック!
「遮二無二」は、「遮二無二取り組む」「遮二無二頑張る」というように使われることが多いです。その具体例を紹介しましょう。
兄は第一志望校に合格するために、受験勉強に遮二無二取り組んだ。
「遮二無二」は、「ただひたすらに、がむしゃらに」という意味を持つことから、受験勉強やスポーツなどで使われます。とにかく必死に目標達成に向けて頑張っている様子が伝わってきますね。
父は会社の借金を返すために遮二無二働いた。
「遮二無二」は、「遮二無二働く」「遮二無二がんばる」というように表現します。借金や受験勉強など追い込まれている状況で使われることが多いですね。中には返済期限などが決まっており、それを守るために必死で働く場合もあるでしょう。反対に精神的にも時間的にも余裕がある場合には、「遮二無二」は使いません。
類語や言い換え表現とは?
「遮二無二」以外にも、必死で頑張るというような意味合いを持つ四字熟語はいくつかあります。合わせて覚えて、語彙力をアップしてみましょう。
一心不乱
「一心不乱(いっしんふらん)」の意味をみていきましょう。
心を一つの事に集中して、他の事に気をとられないこと。また、そのさま。(<小学館デジタル大辞泉>より)
「一心不乱」とは、雑念を捨てて心を一つにすること。「一心不乱に取り組む」というように使われ、「遮二無二」よりも馴染みのある表現ですね。余計なことを考えない点が共通しています。
・彼の病気が治るように一心不乱に祈った。
・ウイルスの原因を突き止めようと一心不乱に研究した。