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LIFESTYLE 漢字クイズ

2023.11.11

「梔子」はどんな花? 花言葉は? 読み方や由来も紹介

黄色の染料

乾燥させた「梔子」の実は古くから「黄色の染料として衣料や食品に使われています。日本の伝統色の一つに、少し赤みのある黄色で「梔子色(くちなしいろ)」があることからも、歴史が伝わるでしょう。同じ読み方で「支子色」のほか、「不言色(いわぬいろ)」といわれることも。

「梔子」の実はオレンジ色で、乾燥させるとさらに濃いオレンジ色へ。水溶性の色素が溶け出すと、オレンジ色が明るい黄色に変化。黄色の染料・クチナシ色素として、今も「栗きんとん」「たくあん」などを色付けするときに使われています。ハンカチやTシャツなども手軽に染まるので、体験してみるのもおすすめです。

漢方の生薬

オレンジ色の実を乾燥させると山梔子(さんしし)とよばれる漢方の生薬に。「消炎」「鎮痛」「解熱」などの作用が期待できます。古来は「足腰の疲れをとる」といわれて旅人の評判を集めていました。防腐効果もあることから、携帯食にも。

「梔子の実」を使ったメニュー

たった一粒で鮮やかな色を生む「梔子」は、食べ物のおいしさを引き立たたせてくれる存在。「梔子の実」を使ったメニューの一例を紹介します。

栗きんとん

おせち料理の一品「栗きんとん」。目を引く鮮やかな黄色は、梔子の実で染められています。

梔子

梔子おにぎり(瀬戸の染飯)

江戸時代、東海道を行き来する旅人に人気のあった名物料理「瀬戸の染飯(そめいい)」を聞いたことはありますか? もち米を蒸したものを梔子の実で黄色く染め、すりつぶして小判形に薄く伸ばして乾かしたもの。旅人にとって、足腰の疲れをとる食べ物として評判がよかったといわれています。

梔子

黄飯(おうはん・きめし・きいはん)カレー

各地の郷土料理に、黄色のご飯があります。大分県臼杵市の「黄飯(おうはん)」や静岡県東伊豆町稲取の「黄飯(きめし)」、愛知県名古屋市では黒豆が上にのっていて、端午の節句に食べる習慣がある「黄飯(きいはん)」など。黄色には魔除けや邪気払いの意味が込められているともいわれています。

梔子

「梔子」の英語表現は?

日本語では「梔子」ですが、英語では何と呼ばれるのでしょうか。「梔子」の英語名は2つ。それぞれ紹介します。

1:gardenia(ガーデニア)

「梔子属」全般を指す学名が「gardenia」。学名はラテン語ですが、そのまま英語圏で植物名として使用されています。

2:cape jasmine(ケープジャスミン)

「cape jasmine」は「梔子」そのものを指す英語ですが、英語圏の人なら誰に言っても伝わる呼び方ではないようです。知識として知っておくとよいでしょう。

梔子

最後に

古くから独特の香りとともに、衣食住を通じて、私たちの生活の身近にあった「梔子」。先人の知恵が長い時代を経て、今に続いていることがわかりました。花やその実で季節を感じさせてくれる「梔子」の香りや色を通じて、花がもつ物語にも思いを馳せてみませんか。

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