人を教え導く
学びになることを教えて、人を育てること。人が育つ場所を作る生き方は「徳を積む」ことの一つ。人に何かを教えるのは、難しいです。ですが、他人の人生が豊かになるような教えを説くことを「法施(ほっせ)」といい、これも「徳を積む」生き方です。自分のことだけではなく、他人のことも考えられるように心がけてください。
「徳を積む」ための方法の具体例は?
「徳を積む」には、どんな方法があるのでしょう。具体的な方法を紹介しますので、ぜひ参考にしてください。少しずつ実行して、習慣にするといいかもしれません。
掃除
汚れているところを綺麗にすることが、「徳を積む」ことに。自宅はもちろん、外出先でトイレを使うときも美しく。また、オフィスや道端などでゴミを見つけた時は拾うなど、周囲を綺麗に保つことで他の人も心地よく過ごせます。空間が綺麗だと心も清らかになるもの。自分の心がけで他の人が気持ちよく過ごせるのであれば、それは他人のために行動であり、「徳を積む」ことに繋がるのです。
寄付をする
お金を寄付することも「徳を積む」こと。金額の多寡は関係ありません。特に募金活動などは、小さな善意が集まった寄付がほとんど。助けられた人達は誰からの寄付であったかを知ることはほぼありません。見返りを求めない点が寄付の特徴。困っている人や世の中の役に立つお金です。ただし、募金や寄付をする時は、相手先のことを調べて、使い道が明らかで信頼性の高い団体に寄付を。寄付団体を装った詐欺のケースもあるので注意しましょう。
いつも笑顔でいる
いつも笑顔でいる人と一緒だと、明るい気分になりませんか?「笑う門には福来たる」というように、笑顔は周りに良い影響を与えるのです。笑顔でいることは、「顔施(がんせ)」という徳を積む行動でもあります。悲しみや怒りをあらわにして、周りの人を振り回すのではなく、どんな時でも微笑みの心で過ごす生き方を目指してみませんか。
「徳を積む」の類語や言い換え表現は?
「徳を積む」を言い換えるとどうなるでしょう。類語を見てみましょう。
美徳(びとく)
文字通り「美しい徳」、「道にかなった行い」のこと。日本人が大切にしている気質に「謙譲の美徳」という言葉があるように、道理にかなったことを「美」という言葉でもって表しています。
徳行(とくぎょう)
「すぐれた徳とその行ない」、「徳の高い行ない」を指します。
「徳を積む」の英語表現は?
「徳を積む」を英語では、どのように表現するのでしょう。
Virtue is its own reward. (徳はそれ自体が報いである)
「徳」の英語は「virtue」です。「美徳」「美点」と訳されることもあります。
The first thing people who want to develop their talents should do is to accumulate virtues.(才能を開花させたいと願う人々が最初に行なうべきことは、徳を積むことです)
「積むこと」は英語で「accumulate」と表現します。「徳」という意味の「virtue」と組み合わせて、「accumulate virtues」で「徳を積む」と表現できます。
最後に
「徳を積む」ことが一体、どのようことなのかイメージできましたか?今までの自分の行動を振り返って、もう少しこんなふうにできたかも、と思った人もいるかもしれません。「徳を積まなければ!」と身構えるのではなく、自分の気持ちがよくなる小さなことで、誰かの役に立つことを心がけてみましょう。生活習慣の一部として、無理なく「徳を積む」ことをシンプルに継続してみてはいかがでしょうか。
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