口が悪い人の特徴って?
自分が思っていることを遠慮なく発言する人や言葉遣いが乱暴の人のことを、「口が悪い」と感じることはありませんか?口が悪い人にはどんな特徴や心理があるのか、対処方法や口が悪くならないための方法を紹介します。
感情的になりやすい
感情のコントロールができないと、自分が思ったことをそのまま口に出してしまいがち。さらに、人は怒ったりイライラして感情的になると、口調や語気が強くなり、表現が荒っぽくなりやすいです。特に、けんかや言い争いのときは、いつも以上に口が悪くなり相手を傷つける言葉が飛び出しかねません。
相手が自分の発言に対してどう思うかを想像できないと、感情のままに言葉を発することがあります。負けず嫌いで、相手を威圧するように話してしまう人もいるでしょう。けんかまでには発展しなくても、周囲から口が悪いと思われてしまいます。
揚げ足取りが好き
人のマイナスな部分に着目して揚げ足を取る人は、ちょっとした失敗や間違いなども許容できない傾向にあります。皮肉も多く、周囲から面倒な人と捉えられる可能性も。細かい部分へのしつこい指摘や見下すような言い方は、相手を不快な気持ちにさせがちです。
発言する人のキャラクターや性格、言葉の選び方によっては冗談で済まされるケースもありますが、言葉や内容に配慮がないと、周りから「口の悪い人」と認識されてしまうでしょう。
見栄を張っている、または表現が雑
見栄っ張りな人は自分をよく見せるために、悪気がなくても言葉や口調が威圧的になったり、上から目線になったりします。自分の弱さを隠すために、必要以上に相手の発言に反応してしまうのです。虚勢を張り、人を馬鹿にするような発言をすることで、自分を強く見せようとしていると考えられます。
また、大雑把で表現が荒い人は、本人にそのつもりはなくても口が悪いと思われがちです。思ったままを伝えることで、相手視点での言葉選びができずにきつい表現として受け止められることがあります。
なぜ口が悪くなる?原因や心理
口が悪い人は、なぜ相手を傷つけるような表現をしてしまうのでしょうか? 口が悪くなってしまう原因と、心理について見ていきます。
自分が正しいと思っている
自分が正しいと信じ込んでいると、人に対して「○○をするべき」「○○で当然」と断言してしまいます。正論を話すとき、人への風当たりは強くなりやすいもの。
そういうときに違う意見を言われると、自分の考えを押し通そうとして攻撃的な言葉遣いになりがちです。口が悪い人にとっては相手が本当に間違っているかはあまり関係なく、自分の言っていることが正しいと考えていることが多いでしょう。
イライラしている
何かに苛立っている人は、相手の気持ちを想像したり、思いやりを持ったりする余裕が持てません。仕事や家庭など、別の場面でうまくいかないことや悩んでいることがあり、ストレスがたまっている可能性があります。
普通なら気にならないようなことにもイライラしてしまい、きつい言葉や態度で周りを不快にさせてしまいがちです。
職場編 口が悪い人への対処法
職場に口が悪い人がいると、対応に困る場面も出てきます。近くに口が悪い人がいて、悩んでいるときにはどうすればよいのでしょうか? うまく付き合う方法や接し方について紹介します。
冷静に聞き流す
職場では、人に接する機会が多くあります。本人に悪気がないときや性格の違いによる場合は、冷静に聞き流すのが基本的な対処法です。
職場においては、仕事に関係する内容以外に耳を傾けなくても問題はありません。「きつい態度をとる人だ」として捉え、何かを言われても冷静にやりとりするのが適しています。
うわべだけの会話で終わらせてしまえば、相手からの攻撃材料も減り、強い言葉を浴びせられるような機会が少なくなるでしょう。
嫌なことを言われるたびに腹を立てていると、自分自身にストレスがたまり、感情のコントロールがしにくくなります。口が悪い人の言葉を聞き流さずにけんかになってしまうと、トラブルが大きくなる原因にもなりかねません。
上司・同僚に相談してみる
上司や同僚に相談することで、直接的な解決のきっかけになる可能性があります。しかし、よほどの問題でなければお互いに配慮して仲良くやっていくよう提案されるケースも多く、解決につながらないケースも。
その場合は、余計にストレスがたまってしまうかもしれません。愚痴を聞いてもらいたいだけであれば友人や家族に相談することも視野に入れましょう。
配置換えや直接的な解決を望むのであれば上司への相談が適していますが、関わりを減らすことで改善が見込める場合は同僚に協力してもらうのも一つの方法です。
できるだけ関わらない
関わらないで済むのであれば、悩まされることはありません。仕事上の付き合いだけにとどめ、なるべく関わらないのが簡単な対処法です。
しかし、同じ職場で働いている以上、多少の関わりは生まれます。毎回、同僚に対応を任せるわけにもいきません。
どうしても関わる必要がある場合は、雑談に発展する前に話を終わらせてしまいましょう。仕事内容以外の話をすると、休憩時間やプライベートに踏み込まれる可能性が高くなります。
ストレスをためないようにするには、事務的にふるまうのがおすすめです。
口が悪い人、実はよい人?
口が悪い人は、本当に「悪い人」といえるのでしょうか? 「口の悪さ」について、データや周りからの評価を紹介します。
ある意味、正直者ではある
口が悪い人は、正直であるともいえます。悪気なく気持ちを伝えようとしている場合は、裏表がないとも言い換えられるからです。また、周囲の評判やマナーを気にせず発言するという意味では、自分の心に素直とも捉えられます。
ギラッド・フェルドマン博士を中心とした心理学の研究チームの論文では「The Relationship Between Profanity and Honesty(冒涜と正直)」と題して、冒涜的な表現と正直さの関係を調査しています。
調査では、対象者に普段使っている悪い言葉を自己申告してもらい、その後正直さに関するテストを受けてもらいました。結果、「普段からスラングを含む侮辱的な言葉をよく使っている人ほど正直である」という相関関係が見られています。
自分は大丈夫?無自覚な人が多い
口が悪いと周りに捉えられているとは、案外自分では気づきにくいものです。自分が正しいと思っている人や悪気のない人は、相手から反論があっても流してしまいます。「自分の言い方が悪かった」とは思わず、相手がおかしい、変わっているといった考えになりやすいからです。
「トラブルが起きやすい」「よく誰かを怒らせてしまう」といった特徴に当てはまる人は、無自覚に口の悪い人になっていないか振り返って考えてみましょう。
「口が悪い」人にならないための行動や心がけ
口が悪い人の中には、自覚していてもなかなか直せないと悩んでいる人もいます。感情のコントロールが難しいときや、元から表現が荒っぽくうっかり強い言葉が出てしまうときには、どんなことを心がければよいのでしょうか? 自戒も込めて、主な方法を紹介します。
すぐに口に出さない
言葉を口に出す前に冷静になって、「これを言ったら相手は傷つかないか」を考えるようにすると、乱暴な言葉を使ってしまう確率が下がります。
議論や注意であっても、優しく表現できないか、一度立ち止まって考えてみましょう。相手とけんかや言い争いになりそうなときでも、少し考える時間を作ると怒りが落ち着く可能性があります。冷静に自分の思いを伝えられれば、トラブルも減ってくるでしょう。
本や映画で語彙を増やす
言い換える言葉を知っていると、直接的な表現を避けられます。文章や映像作品で表現方法を学び、語彙を増やすのもおすすめです。
語彙が少ないと、細かいニュアンスや気持ちが伝わりにくくなります。自分では、よい意味もしくは特別な意味を込めず話しているつもりにもかかわらず相手を怒らせてしまう場合、言葉選びが適していない可能性があります。
言葉のバリエーションを増やす方法に、多くの本を読むこと、映画を観ることなどが挙げられます。その他にも、ドラマ・ニュース番組なども活用できます。自分の中の言葉を増やし、言葉遣いを見直していきましょう。
人の真似をする方法もあり
言葉遣いがきれいな人と過ごすと、自然と使う言葉が似通ってきます。丁寧な言葉を使う人を見つけて、真似してみましょう。
最初は違和感があっても、使っていくうちに適切なシーンや使い方が分かってきます。誰の真似をすればよいのか分からないときは、なるべく穏やかで、品がよいと評価されている人を選ぶとよいでしょう。丁寧語や敬語でなくても、周りを不快にさせない言葉選びをしている人はたくさんいます。
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