無駄方便
「無駄方便(むだほうべん)」とは、無駄だと思われるような物事でも、ある手段としては役に立つこともあるという意味。「方便」とは、手段や方法、手がかりを表す言葉です。
不用の用
「不用の用(ふようのよう)」とは、必要ないと思われたものが、かえって役に立ったことを意味する言葉。「無用の用」と全く同じ意味を持つため、辞書によっては、無用の用と同じ、と説明されていることも。間違えて「不要の用」と書かないように気をつけましょう。
塵も積もれば山となる
この言葉は、聞いたことがある方も多いでしょう。塵のように小さなものも、たくさん積もれば山のように大きなものになることの例えで、小さな努力がいつか大きな成果を生むことを意味します。また、些細なこともおろそかにしてはいけないという意味もあります。
無用の用を英語で表現すると…?
中国の古典が発祥の「無用の用」。英語でもこのような考えや表現はあるのでしょうか。残念ながら、「無用の用」と同じ意味をもつ英語のことわざはありません。しかし、「無用」と「用」に噛み砕いて英語で表現することは可能です。最後に英語表現を確認しましょう。
It’s useful even though it looks useless.
「無用」は英語で「useless」「unnecessary」「need not」と表現できます。一方「用」は「役に立つ」という意味で「useful」「helpful」と表現可能です。「even though」は逆説「しかし」の意味を持つ接続詞。この文章を直訳すると、「それは役に立たなさそうに見えるけれど、役に立つ」という意味になります。
ボキャブラリーが増えていく楽しさを体感しよう
一見意味が分かりにくく、混乱しがちな「無用の用」について解説しました。意味を覚えるのみでもよいですが、やはり由来や例文まで知っておくことをおすすめします。使い方には注意が必要のため、初めは「使いにくい」と感じる言葉かもしれません。しかしボキャブラリーが増えて、そのときの自分の気持ちをぴったりの言葉で表現できるようになると、コミュニケーションもより楽しくスムーズになります。あなたの言葉の引き出しに、ぜひ加えてみてくださいね。
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