大多数
大多数は「だいたすう」と読み、ある範疇に含まれる数が全体にほぼ近い数であることを意味する言葉です。シンプルに、きわめて多数であることをあらわすときにも使います。ほぼ完全なことを意味する、九分九厘と似たような意味であるといえるでしょう。「住民の大多数が反対している」というように使います。
目八分
目八分は「めはちぶん」と読み、容器の十分の八ぐらいまで物を入れることや、物事の全体の八割ぐらいを意味します。九分九厘と比較すると割合が少ないですが、九分九厘を「大体」というニュアンスで使う場合には、似たような意味になるでしょう。
なお、「目八分に見る」と使う場合は、人を見下す、あるいは傲慢な態度で接するという意味になることを覚えておきましょう。
「分」や「厘」を使う言葉2つ
九分九厘と同じように、単位の名称である「分」や「厘」を使う言葉には、以下の2つがあります。
1. 一分一厘
2. 一銭一厘
いずれも「ごくわずか」という意味をあらわします。それぞれ確認していきましょう。
一分一厘
一分一厘は「いちぶいちりん」と読み、ごくわずかという意味の言葉です。「一分一厘の狂いもなしに」というように、否定の言葉とセットにして「わずかにも〜ない」の意味で使われることが多いです。
一銭一厘
一銭一厘は「いっせんいちりん」と読み、わずかな金銭をあらわします。一銭は一円の100分の1、一厘は一銭の10分の1の意味です。「一銭一厘まで管理されている」というように使います。
間違えやすい九分九厘の意味を理解しよう
九分九厘は十分に一厘足りないだけの状態を指し、ほとんど完全なことを意味するときに使われる言葉です。パーセンテージであわらすと99%であり、予想や賭けで使用する際には、勝利することがほぼ確実であることを意味します。
なお、野球の打率などでは百分率を用いているため、九分九厘は99%ではなく、9.9%になることに注意しましょう。また、九分九厘の類語には十中八九がありますが、九分九厘のほうが可能性が高いことをあらわします。九分九厘の意味を理解して、正しく使いこなせるようにしましょう。
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