<丁寧すぎ><略しすぎ>は気になりすぎる!
●丁寧すぎて読みにくい「いただきグセ」
「昨日お送りさせていただいたメールでも、お知らせさせていただきましたが、……。……な商品を新発売させていただき……」
と、丁寧に言いたいあまりに「いただき」が連続して、まどろっこしい文に。自信なさげが透けて見えてしまう「いただき病」さん。ここはごっそりカットしても、まったく問題なさそうです。「いただき」を使うとしても、1文に1回まででしょうかね。
●メール件名で名前を名乗る「文字のムダ使いグセ」
差出人の欄に名前が出ているにもかかわらず、件名にも名前をつけて送ってくる場合。重要度を伝えたいのかもしれないけど、逆効果になっちゃう気がします。
差出人:Hanako Sato
件名:佐藤です→ご依頼いただいた『Domani』取材の件
まず「佐藤です→」はいらないし、メーラーの設定によっては肝心の『Domani』が画面に入らなくて、受信側にとって重要度が下がってしまいます。名前は一度だけでお願いしたい…。すぐ開封してもらいたいなら、受取手に重要と感じさせるワードを前に出したほうが得策ですしね。
たとえば、
差出人:Hanako Sato
件名:『Domani』取材お引き受けします
くらい完結で、件名から内容がすぐわかるものがいいのではないでしょうか。
●自分中心な略語グセ
親しい間柄ならまだしも、ビジネスメールで略語やイニシャルを多用するのは、軽い印象だし、「?」ってなります。これもひとつのクセですね。
先日、私のアシスタント(アラサー)が、私に代わって取引先にメールを出してくれたときのこと。自分のことを名乗る冒頭部分で、
“私、南 ゆかりのAsstさとうです。いつもお世話に……”
まずアシスタントを「Asst」と略すのは一般的ではないし、友達でもないのになぜ「さとう」がひらがな? 初めましての相手なら、「と申します」のうほうがいいですし。受け取った方は「Asst」を辞書で調べたそうです(笑)。
仕事をするほどに、どうしても独自のクセがしみついてしまうもの。それに、いい大人に「メールのあそこが…」と注意してくれる人も、なかなかいない。
受け取った相手がどう感じるか、自分勝手なルールになってないか、ときどき客観的に見直して、自分で気づいて直さないとね。自戒も込めて。
南 ゆかり
フリーエディター・ライター。Cancam、Oggiでもインタビュー、コラムなど連載中。