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LIFESTYLE 四字熟語

2022.11.01

【長目飛耳】←なんて読む?どんな意味?|今さら聞けない四字熟語

 

長目飛耳は、昔のことや遠くにあることを見聞きすることという意味の熟語です。転じて、知識を広めるための書物、情報収集能力が卓越していることなどの意味があります。中国春秋時代の政治論集「管子」が語源です。長目飛耳の意味や語源、例文を解説します。

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長目飛耳とは見聞を広める書物という意味

長目飛耳とは昔のことや遠くにあることを見たり聞いたりすることという意味です。またこのことから転じて、見聞を広めるための書物、情報収集能力に優れている、観察力に優れているなどの意味としても使われるようになりました。

辞書のイラスト

ちょうもくひじ【長目飛耳】
昔のことや遠くのことを見たり聞いたりすること。
転じて、見聞を広めるための書物。

(引用〈小学館 デジタル大辞泉〉より)

長目飛耳は日常的によく使われる言葉ではありませんが、入社式の訓示やスピーチで引用されることもあるため、知っておきたい四字熟語です。

■長目飛耳の読み方

長目飛耳は「ちょうもくひじ」と読みます。「長」「目」「飛」「耳」という4つの漢字をそれぞれ音読みでそのままつなげたものであるため、難しい読み方ではありません。

しかし、一般的には聞きなじみのない四字熟語であるため、耳で聞いた時にも、すぐに把握できるように、漢字とともに読み方もしっかり覚えておくといいでしょう。

■長目飛耳の語源

長目飛耳の語源は、中国の戦国時代から漢代までに書かれた著作をまとめた思想書「管子」の「九守第五十五」です。「九守」には君主が守るべき9項目の教訓という意味があります。

その8項目目に、「君主が民衆の情報を参用することについて」という記述があり、その詳細として、「一に曰く長目。二に曰く飛耳。三に曰く樹明」という説明があるのです。この長目と飛耳を並べて、長目飛耳という四字熟語になりました。

長目は遠くまでよく見通すことのできる目、飛耳は遠くの音や声を聞くことができる耳という意味です。

長目飛耳の使い方と例文

長目飛耳という四字熟語は、日常会話で使われることはあまりありません。入学式の訓示や会社の式典の挨拶など、公式な場で使われることの多い言葉と認識しておくといいでしょう。

スピーチ用のマイク

・インターネットが発達し、デジタル化が急速に進んでいる現代社会では、常に長目飛耳の姿勢を持って新しい情報を吸収する姿勢が必要です。

・我が社の社長が物知りなのは、子どものころから長目飛耳で、どんなことにも興味を持っていたからです。

長目飛耳の類義語

長目飛耳の類義語のおもなものは以下の2つです。

・飛耳長目

・鳶目兎耳

長目飛耳と2つの類義語には、「目」と「耳」という2つの漢字が使われているという共通点があります。意味もほぼ同じといっていいでしょう。しかも、飛耳長目は長目飛耳を構成する2つの熟語「長目」と「飛耳」の位置をひっくり返しただけです。

それぞれの意味と例文をご紹介します。

1.飛耳長目

飛耳長目の意味は長目飛耳と同じで、語源も同じです。どちらを使っても、特に変わりはないといえるでしょう。飛耳長目の読み方は「ひじちょうもく」です。

オンラインのスピーチのイラスト

・投資コンサルタントのAさんのアドバイスが多くの人から支持されているのは、Aさんが飛耳長目の人であり、常に世界情勢や企業の最新情報の収集を怠らないからです。

・もしもあなたがあの企業についての記事を書こうと考えているならば、飛耳長目で

その企業の歴史や設立された時代背景を知っておく必要があります。

2.鳶目兎耳

鳶目兎耳には鳶のように遠くを見分ける目と、兎のように遠くの物音を聞き分ける耳を持っているという意味から転じて、情報収集能力の高い人という意味があります。鳶目兎耳の読み方は「えんもくとじ」です。

【例文】

・総務部の課長は鳶目兎耳の持ち主で、うちの会社の情報をなんでも知っているから、君たちが社内結婚することももうわかっているんじゃないかな。

・友人のAくんは鉄道のことなら、なんでも知っているから、鉄道オタク随一の鳶目兎耳を持つ男と言われています。

「目」や「耳」という漢字が入った四字熟語

長目飛耳は「目」と「耳」という漢字が入った四字熟語ですが、「目」のみ、もしくは「耳」のみが入った四字熟語は数多くあります。その中から、以下の3つの四字熟語を選んでみました。

辞書の写真

・馬耳東風

・一目十行

・口耳四寸

もっとも有名なのは馬耳東風ですが、一目十行と口耳四寸も知っておきたい四字熟語といえるでしょう。それぞれ意味と例文をご紹介します。

1.馬耳東風

馬耳東風とは、人の意見に耳をかさずに聞き流すことという意味の四字熟語です。中国の詩人である李白の言葉が語源となっていて、馬の耳は東風が吹いても何も感じないことから、この言葉が生まれました。読み方は「ばじとうふう」です。

【例文】

・後輩のA君は頑固者だから、どんなに親身にアドバイスをしても、馬耳東風でまったく聞いてくれません。

・SNSでさんざん悪口を言われた経験があり、人の発言を聞き流すコツをつかんだので、今は馬耳東風で何を言われても平気です。

2.一目十行

一目十行とはひと目で十行の文章を読んでしまうという意味で、文章を読むのが早いことのたとえとして使われています。読み方は「いちもくじゅうぎょう」です。

【例文】

・友人のA君はかなりの読書家で一目十行で本を読んでしまうため、いつも「読む本がない」と困っています。

・彼がすぐに新しい仕事を覚えるのは、一目十行の能力を持っていて、マニュアルをすぐに読み終わってしまうからです。

3.口耳四寸

口耳四寸は、人から聞いたことを、内容を理解せずにそのまま話すという意味です。つまり受け売りというニュアンスの言葉といえるでしょう。読み方は「こうじしすん」と「こうじよんすん」の2通りあります。

【例文】

・彼はお調子者だから、先生から教えてもらったことを、さも自分の言葉であるかのように、口耳四寸でえらそうに話すのが得意だ。

・営業のトーク力を磨くためには、先輩の言葉を口耳四寸でそのまま真似するのではなくて、中身をよく理解する必要があります。

長目飛耳の意味を知って正しく使おう

スピーチ用マイク

長目飛耳には、昔のことを聞いたり、遠くにあるものを見たりすることという意味から転じて、情報収集能力が高い、物事の観察力に優れているという意味があります。読み方は「ちょうもくひじ」です。言葉をひっくり返した「飛耳長目」も同じ意味で使われています。

長目飛耳はビジネスのスピーチでも使われることがあるので、覚えておきたい言葉です。長目飛耳の意味を知って、正しい使い方をしましょう。

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