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LIFESTYLE 四字熟語

2022.10.12

【沈思黙考】とはどんな状態を表す?意味や例文、類語を紹介

 

沈思黙考は「黙って静かに集中して物事を考える」という意味の語句です。登場頻度はあまり高くないものの、日常会話からビジネスまでさまざまな場面で使われています。考えている状態を表すだけでなく、人間のタイプを表す場合にも使われる語句といえるでしょう。詳しい意味や例文、類語・対義語をご紹介します。

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沈思黙考とは、黙って深く考えること

砂時計に座って沈思黙考する男性のイラスト

読み方は「ちんしもっこう」。黙ってじっくりと、深く物事について考えるという意味です。静かに集中して思考を巡らせている状態を表しています。

【沈思黙考:ちんしもっこう】
沈黙して深く考えること。

(引用〈小学館 デジタル大辞泉〉より)

使用される頻度はさほど高くはありませんが、日常会話からビジネス、政治経済、文学などで幅広く使われる言葉といえるでしょう。「沈思黙考する」という形で、動詞的に使われることもあります。

沈思黙考の語源

沈思黙考の語源は「沈思」と「黙考」という2つの単語です。四字熟語には中国の故事に由来するものが数多くありますが、こちらは特に由来はなく、「沈思」と「黙考」という2つの語句を並べて、この形になったとされています。沈思は深く考えこむこと、いろいろと思索することです。黙考は漢字の表すとおり、黙って考えること。使われている漢字から、おおよその意味を推察しやすい語句でもあります。

沈思黙考の使い方と例文

パソコンの前で沈思黙考する男性のイラスト

沈思黙考は黙って考えている状態を表す言葉ですが、人のキャラクターを描写する場合に使われることもあります。

例文

・友人のA君は哲学が趣味というだけあって、1人で沈思黙考していることが多いため、彼の近くにいても気づいてもらえないことがあります。
・私の部署の上司である部長は会議でいつも積極的に発言していますが、難しい議題がテーマとなっていたためか、今日はずっと沈思黙考していました。
・「おしゃべりな人よりも沈思黙考型の人が好き」と彼女が言っていたので、黙っていたら、「退屈な人ね」と言われてしまいました。

 

沈思黙考の類語4つ

沈思黙考する人々のイメージ

沈思黙考にはいくつかの類語がありますが、同じように漢字4文字を使った言葉だと、主なものは次の4つです。

・千思万考
・熟思黙想
・熟慮断行
・三思九思

この4つの類語の中は、ほぼ同じ意味の語句もありますが、微妙にニュアンスが異なる語句もあります。言葉の意味を解説するとともに、それぞれの語句を使った例文を紹介しましょう。

1. 千思万考(せんしばんこう)

いろいろと思い考えること、あれこれと思いをめぐらすことという意味があります。千と万という言葉が使われていることからもわかるように、さまざまなことを考えるというニュアンスがあります。

例文

・彼は「自分には決断力がない」といつも言っていますが、確かにレストランに入っても、メニューを前にしてずっと千思万考していました。
・新商品のネーミング会議に出席して千思万考したのですが、いい名前を思いつきませんでした。

 

2. 熟思黙想(じゅくしもくそう)

黙って心を平静の状態にして、じっくり考えることです。読み方は「じゅくしもくそう」です。沈思黙考とほぼ同じ意味の言葉と言っていいでしょう。

例文

・会社の経営がうまくいっていない理由について、我が社の社長は腕組みしながら熟思黙想していました。
熟思黙想したからといって、いいアイデアが出るわけではありません。大切なのは柔軟な考え方です。

 

3. 熟慮断行(じゅくりょだんこう)

じっくり考えたうえで思い切って実行するという意味です。読「沈思黙考」が考える行為だけを表しているのに対して、こちらは考える行為に加えて実行に移すことも伴っている点が異なっています。

例文

・業務改革プロジェクトのリーダーに任命された経理部長は、熟慮断行して大胆な改革を行った。
・政治家が「熟慮断行」という言葉を使う場合は、すぐには実行しないという意味が込められていることが少なくありません。

 

4. 三思九思(さんしきゅうし)

何度も繰り返して深く考えるという意味を表しています。三と九という数字が使われることによって、繰り返し考えるというニュアンスが強調されています。

例文

・彼は自分が本当にやりたいことは何なのかを三思九思した末に、進路を決定しました。
・成功した要因はひとつひとつの言葉の使い方まで三思九思していることであると、有名な小説家が語っていました。

 

沈思黙考の対義語2つ

的に向かって手当たり次第矢を放つ男性のイラスト。沈思黙考の対義語「軽率短慮」のイメージ。

沈思黙考の対義語とされている語句もいくつかあります。「沈思黙考」という語句のどの部分に対して反対の意味を持っているかによって、それぞれニュアンスが違ってきます。

じっくり考えることの「じっくり」という意味への対義語が「軽率短慮」、「考える」という意味への対義語が「無念無想」です。それぞれの語句の詳しい意味と例文を紹介します。

1. 軽率短慮(けいそつたんりょ)

じっくり考えることなく、軽はずみに行動することという意味があります。軽はずみな行動をとるという意味の「軽率」と、物事を深く考えずに行動するという意味の「短慮」を並べた言葉といえるでしょう。

例文

・彼は軽率短慮なところがあるから、教育係の君が注意して面倒を見てあげてください。
・我が大学の運動部では不祥事が相次いでいるため、軽率短慮な行動を慎むように部員に注意喚起してください。

 

2. 無念無想(むねんむそう)

あらゆる邪念を振り払い、無我の境地に到達した状態を表します。「無念」と「無想」は仏教用語であり、修行によって達することのできる境地を表す言葉といえるでしょう。

例文

・お寺に修行に来てから何か月もの間、毎日瞑想して、やっと無念無想の境地に達することができました。
・私のような凡人には無念無想になることはとてもできません。

 

沈思黙考の意味を知って正しく使おう

沈思黙考とは黙ってじっくり深く考えるという意味の言葉です。「沈思」と「黙考」という2つの単語を並べた語句で、使われている漢字からも意味がほぼ推察できます。「沈思黙考する」という動詞の形で使われることも少なくありません。また、「沈思黙考型」のように、人の性格やタイプを表す場合にも使われます。沈思黙考の意味を知って、正しく使っていきましょう。

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