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2022.10.31

【多士済々】ってどういう意味?読み方から意味や由来、例文を解説

 

「多士済々(たしせいせい)」とは、優秀な人材や立派な人が大勢集まっていることを意味する四字熟語です。中国の書物に由来し、現在はさまざまな場面で広く使われています。多士済々の意味や由来、関連する類義語と対義語などを理解しておきましょう。

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多士済々とは?意味や読み方を理解しよう

多士済々とは、ビジネスシーンでよく使われる四字熟語のひとつです。優れた逸材が集まっていることを表しており、古代中国から伝わる儒教の経典に由来します。

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多士済々はさまざまな場面で使われるため、正しい意味を理解しておく必要があるでしょう。ここでは、多士済々の読み方や意味、使い方などをわかりやすく解説します。

■意味は「優秀な人が大勢いること」

多士済々の意味は、能力のある優秀な逸材が大勢集まっていることです。「多士」は教養や徳のある優れた人物のこと、「済々」は立派な様子や数が多いことを表します。

済々のように、同じ漢字を連続させる表現法を畳語(じょうご)といい、物事の様子を強調する役割をもちます。多士と済々を別々で使うケースはあまりなく、ひとつの四字熟語として使うのが一般的です。

多士済々の意味を辞書でも確認しておきましょう。

【多士済々:たしせいせい】
[名・形動]《「詩経」大雅・文王の「済済たる多士、文王以て寧やすんず」から》すぐれた人材が多く集まっていること。また、そのさま。たしさいさい。「多士済済な(の)顔ぶれ」

(引用〈小学館 デジタル大辞泉〉より)

■正しい読み方は「たしせいせい」

多士済々の正しい読み方は「たしせいせい」です。「たしさいさい」と読むケースもありますが、本来は誤用のため使わないように注意しましょう。パソコンで多士済々と打ち込む際に、「たしせいせい」でも「たしさいさい」でも変換されることから、間違った読み方の「たしさいさい」が広まったと考えられます。

なお、多士と済々を入れ替えて「済々多士」と表記されるケースもあります。多士済々でも済々多士でも、意味する内容に違いはありません。

■多士済々は『詩経』に由来する故事成語

多士済々は、古代中国で生まれた『詩経』に由来する故事成語です。『詩経』に収められた大雅文王(たいがぶんのう)の章に、「濟濟多士文王以寧(=優れた人材がたくさん集まり、文王の心は安らかであるだろう)」という一文が登場します。

文王とは、周朝を開いた人物のことです。優れた名君として知られており、周囲には文王に惹かれた優秀な人材が多く集まりました。たくさんの逸材が集結する様子から、多士済々という言葉が使われるようになったとされています。

■多士済々の使い方と例文

多士済々は、優秀な人たちが集まっていることを表す際に用いられる言葉です。優れた能力を発揮する人材だけではなく、礼儀を弁えた人がそろっている際に使うこともあります。

なお、多士済々は皮肉表現として用いられることもあるため、使い方には注意が必要です。多士済々をさまざまな場面で使えるように、以下の例文を押さえておきましょう。

・目上の人が集まる会議に遅れてしまい、多士済々な顔ぶれを前にして謝罪しなければいけなかった。
・私が所属するプロジェクトチームはとても多士済々とはいえない。
・あの企業は設立されたばかりだが、多士済々のため今後の発展が期待されている。
・多士済々の組織を作るための方法を検討している。
・あのバスケットボールチームが勝利できたのは多士済々だったからだ。

多士済々に関連する言葉もチェック

多士済々の読み方や意味がわかったら、関連語もチェックしてさらに知識を深めましょう。たとえば、多士済々の類義語には以下の2つが挙げられます。

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・人才済済(じんさいせいせい)
・百花繚乱(ひゃっかりょうらん)

また、「少数精鋭(しょうすうせいえい)」は多士済々と反対の意味をもつ対義語です。それぞれの言葉の意味や使い方を確認し、適切な場面で使ってみてください。

ここでは、多士済々の関連語についてわかりやすく解説します。

■人才済済(じんさいせいせい)

人才済済は、多士済々の数少ない類義語のひとつです。「人才」は多士と同じような意味をもち、優れたスキルをもつ人や知能が高い人を指します。「済済」は済々の書き方を変えたもので、表す意味は同じです。

両者を組み合わせると、人才済済はたくさんの有能な人が集結しているというニュアンスになるため、多士済々の言い換え表現として使えます。

なお、済には「さい」という読み方もありますが、多士済々や人才済済では「せい」と読む点に注意しましょう。

■百花繚乱(ひゃっかりょうらん)

多士済々と意味が似ている言葉として、百花繚乱が挙げられます。百花繚乱の本来の意味は、さまざまな種類の花が咲き乱れることです。その様子が転じて、多方面から優れた人物が集まり、一時的に良い業績や作品を残すという意味で使われるようになりました。

多士済々のように皮肉表現として使われることはなく、ポジティブな意味を表すのが特徴です。また、多士済々が人物にフォーカスしているのに対し、百花繚乱には人物とその業績も含まれます。

■少数精鋭(しょうすうせいえい)

多士済々の対義語として、少数精鋭が挙げられます。少数精鋭の意味は、能力のある人を選りすぐり、少人数で事にあたることです。また、選び抜かれた少数の人を表す言葉でもあります。

多士済々との違いは、集まっている逸材の数が多いか少ないかどうかです。どちらの言葉も優秀な人材を意味しますが、大勢の場合は多士済々を、数が少ない場合は少数精鋭を使うのが適切です。

正しい読み方と意味で多士済々を使ってみよう

多士済々は「たしせいせい」と読む四字熟語で、高いスキルを有する人材がたくさん集まっていることを表します。多士と済々の順番を入れ替えて、「済々多士」と表記されることもあります。

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ただし、多士済々を「たしさいさい」と読むのは誤用のため、間違った読み方をしないように注意しましょう。

多士済々は中国に伝わる『詩経』に収められた詩に由来しており、現在ではビジネスシーンで使われることが多いです。類義語には人才済済や百花繚乱が挙げられ、多士済々と同じような意味で使えます。

優れた人物がたくさんいるのではなく、選りすぐりの少ない人数しかいない場合は、対義語の少数精鋭で表現するといいでしょう。多士済々の正しい読み方や意味、使い方を理解して、適切な場面で使ってみてください。

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