流言飛語とは?意味や読み方、由来を解説
流言飛語は、「りゅうげんひご」と読むと四字熟語です。「飛」を「蜚」に変えて「流言蜚語」と表記することもありますが、どちらも読み方は同じです。
根拠がはっきりとしない情報や噂を意味し、基本的にはネガティブなニュアンスを含みます。流言飛語を会話の中で正しく使えるように、意味や由来、例文などを確認しておきましょう。
■確証や根拠のない情報・噂を意味する
流言飛語は、確証や根拠のない情報・噂を表す際に使われる言葉です。「言が流れる」と書く流言は、ある言葉が余計な解釈とともに広まる様子を表します。飛語には、根拠のない噂が飛び交うという意味があります。
辞書ではどのように説明されているのかを見てみましょう。
【流言飛語:りゅうげんひご】
口づてに伝わる、根拠のない情報。「—が飛び交う」
(引用〈小学館 デジタル大辞泉〉より)
流言飛語は口づてに伝えられるもので、「デマ」とも言い換えられます。ただし、デマのように悪意が込められているわけではなく、単に根拠のない情報を無責任に広めるようなイメージです。
また、使う場面によっては、根拠のない噂によって生じた被害を意味することもあります。
流言飛語の使い方と例文
流言飛語は、根拠のない噂話について述べる際に使えます。具体的な使い方を例文で確認しておきましょう。
・流言飛語に惑わされず、冷静な対応を心がけてください。
・流言飛語によって経営難に陥った。
・流言飛語の広まりによって、人々の不安が高まっている。
・ここまで大きな問題に発展しているため、単なる流言飛語として見過ごすことはできません。
・現代は流言飛語が拡散されるスピードが高まっている。
流言飛語と似た意味をもつ類語
流言飛語には、意味が似ている言葉がいくつかあります。例えば、以下の2つは流言飛語の類語です。
1.虚誕妄説(きょたんもうせつ)
2.街談巷説(がいだんこうせつ)
■虚誕妄説(きょたんもうせつ)
虚誕妄説は、大げさで根拠をもたない噂を意味する四字熟語です。単なる噂というよりも、嘘に近い内容を指します。虚誕は大げさな嘘を、妄説は根拠がはっきりとしない言説を表します。
参考として、虚誕妄説を使った例文を見てみましょう。
・そのような虚誕妄説ともいえる噂を信じるほうが愚かだといわれても、反論はできないだろう。
■街談巷説(がいだんこうせつ)
街談巷説も、流言飛語と同じような意味で使える四字熟語です。街談は街中で行われる談義のこと、巷説は巷(ちまた)で広まる噂のことです。2つの熟語を組み合わせることで、裏付けのない噂という意味をもちます。
根拠がはっきりしておらず、嘘や都市伝説のような話というイメージです。例えば、以下のような文章の中で用いられます。
・巨大隕石が降ってくるという話は街談巷説の類であり、とても信じられるものではありません。
流言飛語と反対の意味をもつ対義語
流言飛語の対義語には、「真実」を意味する四字熟語が当てはまります。例えば、嘘や偽りのない真実を表す正真正銘(しょうしんしょうめい/しょうじんしょうめい)や、真実無妄(しんじつむもう/しんじつぶもう)が挙げられます。
それぞれの使い方は、以下の例文を参考にしてください。
・彼のスーツはデザインが少し古いが、正真正銘のイタリア製である。
・その事件に関与していないという彼女の証言は真実無妄だ。
流言飛語の正しい意味を覚えておこう
流言飛語は中国の経典や歴史書に由来する四字熟語です。「りゅうげんひご」と読み、根拠をもたない情報や噂を表します。「流言飛語で事業が傾いた」など、ネガティブなニュアンスで使われることが多いです。
類語や対義語が多数あるため、併せて覚えておくのがおすすめです。流言飛語の意味や使い方を理解し、会話の中で使ってみてください。