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2023.02.23

「徳利」ってどんなもの?|種類や使う際のマナー、選び方のポイントをご紹介

 

徳利(とっくり)とは、日本酒を飲む際に用いられる伝統的な酒器のことです。さまざまな種類があり、好みの飲み方などに合わせて選ぶのも楽しみのひとつです。徳利の種類やマナー、選び方のポイントなどをご紹介するため、日本酒好きの人はぜひ参考にしてください。

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「徳利」とは?種類や“銚子”との違いを解説

徳利(とっくり)とは、日本酒を入れるための器のことです。日本の伝統的な酒器であり、起源は室町時代の後半ごろとされています。徳利の特徴や種類、混同されやすい銚子(ちょうし)との違いを見ていきましょう。

桜の小枝と、徳利と日本酒がなみなみと注がれた2つのお猪口

■徳利は日本の酒器の一種

徳利とは、日本に伝わる伝統的な酒器の一種です。徳利に日本酒を入れ、お猪口(おちょこ)に注いで飲むのが基本です。

膨らみのある胴体に上向きの首が付いており、先端には小さな注ぎ口があります。参考として、辞書での説明をチェックしてみましょう。

【徳利:とっくり】
1 酒などを入れる陶製・金属製などの、口の細い容器。銚子。とっくり。
2 《水中に入れると沈むところから》泳げない者をあざけっていう語。かなづち。とっくり。

(引用〈小学館 デジタル大辞泉〉より)

「徳利」の語源は諸説あり

お酒を注ぐ際の「とくりとくり」という音に由来する説や、韓国語の「トックール(=酒壺)」に由来する説など、名称の語源には諸説あります。鎌倉時代までは瓶子(へいし)という酒器が用いられていましたが、瓶子にはお酒を注ぎにくいという欠点がありました。

その後、室町時代の後半ごろには、瓶子よりも注ぎやすい徳利が広まり始めます。江戸時代の中期ごろにお酒を量り売りするシステム(=通い徳利)が誕生すると、庶民の間にも徳利が普及しました。

■徳利にはさまざまな種類がある

徳利の種類は1つだけではなく、さまざまなバリエーションが存在します。サイズに関していうと、一般的な大きさは1合(180ml)や2合(360ml)ですが、大きなものでは1升(1.8L)の徳利もあります。

さまざまな形の徳利3種が並んでいる様子 イラスト

形状にもいくつかの種類があるため、代表的なものを押さえておきましょう。

〈代表的な徳利の種類〉

・らっきょう徳利

・芋徳利(いもどっくり)

・鶴首徳利(つるくびとっくり)

・瓢徳利(ひさごとっくり)

 

いずれの種類も、徳利の前に付く言葉が形状の特徴を表しています。たとえばらっきょう徳利は、らっきょうのように緩やかな膨らみがあるのが特徴です。

上記以外では、するめで作られたイカ徳利や、氷を入れるポケットが付いた冷酒用徳利などもあります。

■“銚子”や他の酒器との違い

銚子とは、あらたまった場面で用いられる木製や金属製の酒器です。長い柄が付いており、見た目は急須のような形状です。お店で「お銚子1本」と注文すると、1〜2号用の徳利として注文は通りますが、本来は別物であると理解しておきましょう。

銚子と2つのお猪口

また、徳利以外にもさまざまな酒器があるため、場面に合わせて選ぶのがおすすめです。

〈さまざまな酒器〉

・片口(かたくち):お椀のような形状。冷たいお酒やヒレ酒に適している

・酒筒(さかづつ):チタン製の酒器。アウトドアでも使える

・ちろり:銅や真鍮などで作られた、お酒を温めるための器

 

知っておきたい徳利のマナー

徳利を使う際は、知っておきたいマナーがあります。特に目上の人とのお酒の席でマナー違反をすると、無礼に思われるかもしれません。失礼のない振る舞いができるように、徳利にまつわるマナーを押さえておきましょう。

女将が徳利を傾けお猪口に日本酒を注いでいる様子

■徳利で日本酒を注ぐ際のマナー

徳利で日本酒を注ぐ際は、徳利の中心あたりを右手で持ち、支えるように左手を添えます。右手が上、左手が下になるようにして、右手の甲を上向きにするのがポイントです。手のひらを上向きにして注ぐのは「逆手注ぎ」といい、失礼にあたるため注意してください。

徳利を持ち上げたら、お猪口に触れないように注意してお酒を注ぎます。なみなみと注ぐのはマナー違反のため、お猪口の7〜8割程度を目安にしましょう。注ぎ終わるタイミングで右手首を少しひねると、お酒のしずくが垂れにくくなります。

上記の基本的な注ぎ方以外にも、お酒を注ぐ際に気をつけるべきマナーがいくつかあります。代表的なNG行為を以下にまとめました。

〈代表的なNG行為〉

・のぞき徳利、振り徳利:お酒の量を確認するために徳利をのぞいたり、振ったりすること

・併せ徳利:徳利に残っているお酒を1本の徳利にまとめること

・倒し徳利:空になった徳利を倒すこと

・置き注ぎ:卓上に置いた状態の盃にお酒を注ぐこと

 

■徳利でお酌を受ける際のマナー

徳利でお酌を受ける際は、お猪口を両手で持つのがマナーです。右手でお猪口をしっかりと持ったら、お猪口を支えるようにして左手を添えます。その際、お猪口に残っているお酒を一口飲んでから差し出すのがポイントです。

お酒を注いでもらったあと、お猪口をすぐにテーブルに置くのはマナー違反にあたるため、口をつけてから置くようにしましょう。

「もっきり」の場合

飲み方に迷いがちなのが、「もっきり」にお酒を注ぐケースです。もっきりとは、升の中に置いたグラスになみなみのお酒を注ぐスタイルのことです。

桝に入ったグラスになみなみと日本酒を注いでいる様子

もっきりの飲み方にマナーはないため、好きなように飲んでも構いません。スマートに飲みたいのであれば、以下の飲み方を試してみてください。

〈もっきりのスマートな飲み方〉

1.グラスを傾けて、お酒を升に少し移す

2.グラスに入ったお酒から飲む。水滴が気になる場合は拭き取る

3.升に残ったお酒をグラスに移して飲む。または升から直接飲む

 

徳利を選ぶ際のポイント

徳利は形状・サイズなどの種類が豊富なため、好みのものを選ぶ楽しみもあります。以下のポイントを参考にして、お気に入りの酒器を探してみましょう。

ガラスの徳利とお猪口

・日本酒の種類や好みの飲み方
・機能性やデザイン

■日本酒の種類や好みの飲み方

日本酒の種類ごとに、適した徳利のサイズや素材が異なります。純米酒を飲む際は、お酒の味を柔らかくするといわれる陶器の徳利を選ぶといいでしょう。吟醸酒の場合は、涼しげなガラスの徳利が似合います。

また、好みの飲み方から徳利を選ぶ方法もあります。たとえば、燗酒をじっくりと味わいたいのであれば、大ぶりでお酒が冷めにくい陶器の徳利がおすすめです。よく冷やした冷酒を嗜む際は、温度が上がる前に飲み切れるサイズが適しています。

■機能性やデザイン

徳利を選ぶ際は、機能性やデザインにもこだわりましょう。注ぎ口が細いタイプは、お酒を移す際に漏斗(ろうと)を使用しなければいけません。なるべく手間を省きたいなら、注ぎ口が広めの徳利がおすすめです。

お燗にすることが多い場合は、湯煎できる素材や、電子レンジ対応の素材を選ぶと使い勝手がいいでしょう。

また、桜や紅葉などのモチーフがデザインされた徳利は、お酒の席に季節感を添えてくれます。お猪口とセットになったものは高級感があるため、来客時やプレゼント用に適しています。

徳利のマナーや選び方を知っておこう

徳利とは、日本酒を嗜むために用いられる器のことです。日本の伝統的な酒器の一つとして知られており、さまざまな形状・素材のものがあります。銚子と混同されることが多いですが、厳密には別物であると理解しておきましょう。

徳利を使う際は、お酒を注ぐとき・お酌を受けるときのマナーをそれぞれ理解しておくことが大切です。日本酒がさらにおいしくなるように、お気に入りの徳利を探してみてください。

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