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【目次】
「ひっつめ髪」とは?
ひっつめ髪とは一般的に、髪を後ろでひとつにまとめたスタイルのことを言います。
手軽にできるスタイルですが、適当にアレンジすると野暮ったく見えたり、おばさん感が出てしまったりする注意が必要な髪型です。
パパッと結んだだけじゃダサくなる… 私のアレンジはひっつめ髪がおしゃれに仕上がっている人とどう違うの? そう感じる方に押さえてほしいポイントを紹介していきます。
野暮ったいひっつめ髪はここを直せばうまくいく!
【1】後頭部はふんわり引き出す
後頭部にふんわり感があるとないとでは、仕上がりに大きな違いができます。結んだ毛束の根元を片手で持ち、もう一方の手でトップの毛を引き出して高さを出しましょう。
【2】後れ毛を出す
後れ毛を残した状態でひとつ結びにすると、こなれた雰囲気が高まります。ヘアクリームやワックスを多めになじませておき、全体をしっとりさせてから結んで。
【3】ベース巻きをしておくとアレンジしやすく
アレンジ前には、「ヘアアイロンでランダムに巻く」「カールをほぐしてスタイリング剤もきちんとつける」のがおすすめ。曲線が重なるので髪に空気感が生まれ、アレンジ後に毛束を引き出すときもいい感じになります。
毛先を内巻きにするとちょっと古く見えてしまうため、毛先は必ず外巻きに。表面はうねりを出したいので、リバース巻き(後頭部の方に向けて巻く)とフォワード巻き(顔の方に向けて巻く)のミックスが基本です。写真のようなロングヘアと長さが違ってもこのやり方がおすすめ。
【4】“結ぶ”だけじゃないアレンジをプラスしてみる
ただ結ぶだけでは野暮ったい印象になってしまうなら、くるりんぱや三つ編みなどひとつ結びにもうひとつアレンジを加えて凝った印象にしてみましょう。
立体感が出てシルエットが変われば、こなれ感が一気にアップするはず。
【5】ヘアアクセをプラスする
ヘアアクセを取り入れておしゃれ度を上げる方法も。
大人がヘアアクセを使うと浮いてしまうのでは? と感じる方も多いかもしれませんが、ベーシックカラーや落ち着いた色味、小ぶりなものを選べばすんなりなじんでくれます。
ひっつめ髪につけるだけのお手軽アレンジなのに、ひと手間かけておしゃれをした感がしっかり感じられるでしょう。
アレンジ1:後頭部をふんわりさせたひっつめ髪
フェミニンでこなれ感のある「ふんわりひとつ結び」
ふわっとラフで立体感のあるひとつ結びは、後頭部のボリュームと手ぐしによるランダムさがカギ。エアリーなベースを作るために使うのは、シーミスト。シーミストとは、塩分が含まれたスタイリング剤で、吹きかけるだけで無造作なボリュームが出る優れもの。丸みのあるシルエットに仕上がり、女性らしく好感度の高い印象に仕上がります。
HOW TO
(1) ラフな質感を作るミストを全体に吹きつける。表面だけでなく、毛束を持ち上げながら髪の内側にもつくようにして。根元近くにつけると、髪が細くてボリュームが出にくい人でも自然にふんわり。
■おすすめスタイリング剤
▲ LUSH マリーナの恵み 100g ¥2,350(税込)
無造作なナチュラルヘアを作るミスト。海水とシーソルトが、髪にツヤを与えながら軽やかにホールド。ボリューム感を出したいときは根元に、ラフなスタイルにしたいときは髪全体につけて、もみ込んで。
(2) ミスト成分が髪全体に行き渡るように手ぐしを通してなじませつつ、後頭部の真ん中あたりに髪を集める。このとき、サイドはタイトに抑え、後頭部は膨らみを残したまままとめ、丸みのあるシルエットの土台を作る。
(3) 髪を結んだあと、表面の髪を指先で少しずつつまみ出し、凸凹させて立体感をつける。ハチ周りやサイドはほんの少し、トップや後頭部など丸みがほしい部分は大胆につまみ出すのがコツ。最後、もみあげに後れ毛を引き出す。
完成!
トップや後頭部には丸みがあるけれど、サイドや襟足はピタッとしているため崩れにくいのもポイント!
髪にかける時間がない… ゴムと後れ毛にこだわれば◎
コテで巻いたりしない、シンプルなひとつ結び。ゴムと後れ毛にひと工夫すれば、疲れ感を倍増させる所帯じみたひとつ結びになりません。
あえて左右非対称に!
片方の後れ毛を出したら、片方はすっきり耳にかける。フェイスラインはアシンメトリーにすると、ひとつ結びも手をかけたように。
■使用アイテム
▲ 無印良品 ヘアゴムリング・3色アソート グレー ¥190
ニュアンスグレーの3色は、黒にはない洒落感が。お手ごろ価格も◎。
華やかでやわらかな雰囲気のニュアンスウェーブ
いつものポニーテールをセレモニー仕様にチェンジ! キュッとまとめたハチまわりと後れ毛のゆるやかなウェーブのコントラストで品よくカジュアルな印象に。後れ毛に動きを出すことで、さりげなく顔の余白を隠して小顔効果も発揮してくれます。
HOW TO
(1) 温度160℃のストレートアイロンで中間から毛束を挟み、外と内を交互にカールをつけながら毛先まで巻いてゆるやかなウェーブに。オイルを500円玉大とり、全体にしっかりとなじませた後、好みの高さでタイトなひとつ結びにする。
(2) 前髪や後れ毛を少量ずつ引き出す。ボサボサにならないようにトップを押さえてバランスを見ながら行いましょう。
(3) 耳まわりの毛束を引き出して丸みのあるシルエットをつくる。
(4) トップ、結び目の周囲も (3) 同様に毛束を引き出す。爪先でつまみ出すイメージで行うと◎。
(5) 後れ毛を少量ずつ分けとり波巻きにする。
完成!
トップと襟足の毛束を引き出した丸みシルエットで後ろ姿も美しく。ヘアカフスをプラスしておしゃれをブラッシュアップ。セミウェットな質感も華やぎを演出してくれます。
アレンジ2:クールでタイトなウェットひっつめ髪
クールで知的な印象の「タイトひとつ結び」
髪にツヤと潤いを与えるしっとり系スタイリング剤を使い、表面をなめらかに整えながらタイトなフォルムにしたひとつ結び。モードっぽさを感じるタイトなアレンジは、辛口でハンサムなムードに。束感のある後れ毛や前髪など、ディテールまで作り込むことがおしゃれに見せる秘訣。
HOW TO
(1) 油分があってのびのいいヘアクリームなどを髪全体によくなじませる。髪が広がる人や、剛毛で扱いにく人には特におすすめ。髪が細くて少ない場合、ヘアクリームをつけすぎるとベタッと見えるため、つける量を調節して。
■おすすめスタイリング剤
▲ 大島椿 ヘアクリーム しっとり 160g ¥1,023(税込)編集部調べ
椿油配合のクリームは、スタイリングにも洗い流さないトリートメントとしても使える。リペア成分が傷んだ髪を補修し、椿油が髪1本1本の表面をコーティング。広がりがちな髪も、しっとりツヤツヤに。
▲ b-ex mm ソフトジェル 260ml ¥2,530(税込)サロン専売品
ジェル特有のキープ力はそのままに、オイルのようなソフトウエット感と、手ぐしの通る柔らかい質感が特長。ベタつきを抑えながら潤いたっぷりに。濡れ髪スタイリングにもぴったりな新感覚ジェル。
(2) コームを使って根元からとかし、毛流れをタイトに整える。前髪ともみあげの後れ毛を残し、下めの位置でキュッと結ぶ。
完成!
タイトなひとつ結びは一歩間違うと手抜きっぽく見えるけれど、セミウエットな質感やシースルー前髪などでアクセントを足してグンと今っぽく。きちんと見せしたいお仕事シーンにもマッチします。
老け見えしない! 巻かなくてOKなオールバックスタイル
スタイリング剤を使った質感のコントロールと結び位置、美しいシルエットづくりに気をつけて、美人度の高いひとつ結びに。
HOW TO
(1) パール粒大のワックスと500円玉大のオイルを手のひらでしっかりと混ぜ、乾燥している毛先からまんべんなくなじませる。
(2) 毛先に濡れ感とツヤを与えたら、手のひらに残ったスタイリング剤を前髪からトップへ。あまりベタッとつけすぎないこと。
(3) コームの細い部分で、 分け目はセンターにつくる。ガタガタしていると疲れて見える原因になるので、キチッとコームで分けとるのがポイント。
(4) 髪を全体的にひとつにまとめたら、結ぶ前に前髪を分けておく。目安は、顔まわりのひと筋を左右それぞれ2~3本程度ずつ。
(5) 結び目は手で持ったまま、ウエットにした表面をフラットになでつける。毛流れをブラシで整えながら、面を美しく仕上げて。
(6) 結ぶ位置は、 ごく低くして全体のタイトなシルエットとのバランスをとる。目安は、首の後ろ側に沿うようなイメージ。
(7) 指先にワックスかオイルを少量とり、前髪に束感を出したら完成。細い前髪は、バラバラになると一気に老けて見えるので必ず行って。
アレンジ3:プラスαで華やかになるひっつめ髪
タイトなポンポンひっつめ髪
タイトに結んだひっつめ髪の毛束を、さらに縛って毛束にポンポンを作ってみましょう。後れ毛なしのすっきりタイトシルエットの変形ひとつ結びは、きちんと感とこなれ感が両立できます。
HOW TO
(1) 低めの位置で髪全体をタイトに縛ります。後れ毛は出さないで。
(2) 結んだ毛束のところどころを、シリコンゴムを使って縛っていきましょう。ゴムとゴムの間の毛を引き出し、丸みを持たせるとかわいらしいポンポンに。
(3) ヘアピンを無造作に重ねづけし、アクセントをプラスしたら完成!
パールヘアワイヤーで髪を華やかに
時間がない、とにかく簡単にこなれ感をアップさせたい、という人におすすめなのが「パールワイヤー」。忙しいときはヘアアクセサリーに頼るのが一番です。最低限のポイントだけおさえてアレンジしてみてくださいね。
HOW TO
(1) 前髪以外にワックスをもみ込み、髪全体をざっくりひとつ結びにします。位置は低めでOK。
(2) 前髪と後れ毛はブローをし、ヘアオイルをもみ込んでおきましょう。このひと手間で疲れて見えないひっつめ髪が完成します。
(3) 最後、パールのヘアワイヤーを毛束につけます。これだけで髪型がパッと華やかになります。
スカーフを巻いて存在感をアップ
スカーフアレンジはファッションだけにとどまりません。ヘアアレンジに使うと存在感が出てひっつめ髪がグッと華やかに。髪になじみやすいくすみ色やアースカラーのもの、控えめな柄のもの、派手柄の場合は細めタイプのものを選べば、大人でも気負わずスカーフアレンジが楽しめます。
HOW TO
(1) 髪をしっとりさせてくれるスタイリング剤をなじませたら、後ろの低い位置でひとつに結びます。
(2) スカーフを毛束に巻き付けます。太めの場合は巻きやすいよう細長く折りたたんでおいて。まずはゴムの結び目に通し、その後交差するように毛束に巻き付けましょう。毛先は残して最後固結びに。結び目は裏側に作ったほうが見た目がなめらかになります。
完成!
ひとつ結びにくるりんぱでこなれムードを
ゴムの結び目を割いて毛束を通すアレンジテクニックのくるりんぱをするだけで、簡単に凝って見せられるひとつ結び。ここで手抜きに見えないポイントは、ニュアンスのある立体感とゴムの結び目を隠す工夫があること! くるりんぱ、トップの毛束をしっかり崩しておくと無造作なこなれ感も手に入ります。
また、表面と毛先だけざっくりと巻いておくとグッと凝った印象に。耳まわりの後れ毛はあえてきっちりまとめず、あいまいに残しておくと正面から見たときもおしゃれ。
HOW TO
(1) 32mmのコテで全体をざっくりとミックス巻きにする。時間がないときは表面と毛先だけでもOK。オイルを2プッシュとり、手ぐしでよくなじませる。
(2) 両サイドから耳上の毛束を後ろでひとつに結んだ後、残りの髪と合わせて毛先を外から内にくるりんぱする。結び目をキュッと締め、ねじれた毛束が広がりすぎないようにピンで留める。
(3) トップと結び目をほどよく崩して完成。
前髪なし×ツイスト編み飾りのひとつ結び
サイドにツイスト(ねじり)編みを仕込んだひとつ結びは盛り感が出て後ろ姿美人になるだけでなく、リッチなイメージになるためフォーマルな場のアレンジとしても使えます。正面からはきちんと見えして髪が乱れにくいので、オフィスではもちろん、例えば子どもの授業参観や受験の面接の際に取り入れてもいいかも!
HOW TO
(1) アレンジ前に全体を巻いておく。巻いておくと髪に曲線がつき、結んだ毛先にニュアンスがついたり、表面の髪をつまみ出すときも陰影のある立体感が生まれたり、アレンジが崩れにくかったりといいことずくめ。
(2) 耳のラインより前の髪を残して、ほかは後ろでひとつ結びに。結び目が高いとカジュアルな印象になり、結び目が低いと落ち着いたイメージになります。そのときの気分によりけりですが、フォーマルな場やオフィスシーンではやや低めの結び目がおすすめ。
(3) 残しておいた耳前の髪は、2束に分けてねじるツイスト編みにする。ツイスト編みはゆるみがちなので、程よく強めに編むのがコツ。
(4) 毛先近くまで編んだら、ひとつ結びの結び目に巻きつけてピンでしっかり固定する。毛束がほどけないよう、毛束と地の髪をきちんとピンで挟むこと(毛束だけ挟んだり、地の髪だけ挟んだりしないように)。逆サイドの毛束も同様に。
(5) 結び目を手で押さながら、後頭部やツイスト編みした毛束の表面の髪を少しずつつまみ出す。後頭部にはふくらみが出るよう、編んだ毛束にはこなれ感が出るようにするのが目的。結び目を手で押さえるのは、髪をつまみ出しやすくしつつ形を乱れにくくするためのポイント。最初にたくさんつまみ出してしまうと戻せないので、少しずつつまみ出しましょう。
つまみ出す前と後を比べてみるとこんな感じ。つまみ出した後は表面にデコボコした立体感ができ、こなれるのがわかります。
完成!
三つ編みもできない人におすすめなツイスト編みは、とっても簡単。ヘアサロンに行くまでもないけれど素敵に見せたいとき、ヘアアレンジ初心者でも取り入れやすいアレンジ。ぜひ試してみてくださいね。