結婚式の心付けとは?
「心付け」という言葉は聞いたことはあるけれど、いざ自分が結婚式を挙げるとなると、心付けとは具体的に何なのか、用意しなければいけないものなのか悩みませんか? 心付けは必須ではありませんが、渡したいという気持ちから心付けを準備する人もいます。
「心付け」とは結婚式当日に、今までお世話になった、または結婚式当日にお世話になる予定の介添え人やカメラマン、着付けスタッフなどに渡すお礼のことです。必ずしも現金である必要はなく、ギフトカードやプレゼント、お菓子の詰め合わせなどでもかまいません。
従来「心付け」を渡すのは親の役目と考えられていました。実際、結婚式当日は、新郎新婦共に忙しいので、お世話になる方たちに親から手渡しするケースもあります。しかし、最近は「親からは堅苦しい」「自分たちから直接お礼を伝えて渡したい」などの理由で、新郎新婦自らが当日の朝、または披露宴お開き後や、後日にスタッフに直接渡すケースもあります。
この記事では、心付けを渡す場合は何を渡せばいいのか、渡す場合のマナーや注意点などを紹介します。
心付けを渡す場合のおすすめ
心付けは、現金だけとは限りません。渡す相手の数が多い場合は、皆で分けられるお菓子を選ぶなど、相手の数や予算、相手との関係性によって決めましょう。
■お菓子
小分けで、皆で分けられるようなタイプのものだと喜ばれます。例えば、大きなバームクーヘンやホールケーキのような大きいタイプのお菓子だと、現場ではナイフが必要になり、切り分けが大変。お菓子を渡す場合は、その場で分けられる小袋入りのものや手が汚れないタイプのものがおすすめです。
■現金
「心付け」と言えば、現金を連想する人が多いですよね。現金を渡す場合は、金額は平均的に3,000円から5,000円が平均的な金額です。気持ちで金額を決めてもかまいません。中には大変お世話になったと、5,000円以上包む人もいます。ただ、あまりにも高額な場合は相手に気を遣わせてします。常識的な範囲で準備しましょう。
■プレゼント
当日に初めて会うスタッフだけではなく、打ち合わせで何度も顔を合わせて親しくなったスタッフもいますよね。中には悩みを打ち明けたり、笑いあったりと信頼関係の出来たスタッフがいる方も。その様なケースであれば、関係性が出来上がっているので、会話の中から相手の好きそうなプレゼントを考えて、渡してあげても喜ばれます。
心付けの渡し方
「心付け」を渡すタイミングは、結婚式当日の式が始まる前、もしくは前日の荷物の搬入時がベター。結婚式終了後は何かと慌ただしいので、すれ違いで会えない可能性もあるので避けたほうが無難でしょう。
「心付け」には感謝の気持ちはもちろんですが、「結婚式を良くするために宜しくお願いします」という意味があります。その点を考えても、結婚式の前に渡す方が良いですよね。なお渡す際は、「今日・明日は宜しくお願いします」「お世話になります」などと一言添えると丁寧です。
■心付けは誰が渡すのか
心付けは本来、「結婚式当日は新郎新婦は何かと忙しいので親が渡すもの」とされていました。しかし「新郎新婦が直接お礼を伝えて渡したい」などの理由から、最近では新郎新婦からスタッフに直接、当日の朝や前日、披露宴お開き後に渡すケースもあります。
しかし、結婚式後に渡す場合はカメラマンなど式場外から来ている外部スタッフは、式場を後にしている可能性もありますので注意が必要です。
■心付けは誰に渡すべきか
心付けは必須ではありませんが、渡す場合は結婚式当日、関わってくれるそれぞれのジャンルのスタッフに渡します。
・プランナー
・カメラマン
・キャプテン
・介添え人
・ヘアメイク
・衣装スタッフ
・親族の着付けスタッフ
などが主に、結婚式当日に関わるスタッフになります。
現金の心付けを渡す際の注意点
現金で心付けを渡す場合は、いくつか注意点があります。準備する場合は、以下の項目に気を付けて渡してください。
■心付けは袋に入れる
準備する際に、結び切りののし袋や、ポチ袋にお金を包みましょう。表書きは「寿」や「御祝儀」とします。ほとんどが両家連名でかまいませんが、介添え人と美容師に関しては、新婦側の名前を記載。衣装の着付け係には、新郎新婦それぞれの名前を書きます。
ただし実際には名前を入れて、心付けを渡す人は少ない印象です。最近は可愛いポチ袋もたくさんあるので、利用するのもいいですね。
中身の現金は出来るだけ新札を用意して、お札の表側は正面にして入れましょう。スタッフにより金額が異なる場合は、間違いが起きないためにも、金額別に袋の大きさや、柄を変えることをおすすめします。リストを作っておくと安心。
■人目につかないように渡す
渡す時は、出来るだけ人目を避けてこっそりと渡します。また、想定外のスタッフが増えた場合など、急な入用も考えられるので、袋と新札を多めに用意しておくと安心です。
親が渡す場合は、心付けを渡す人のリストを作成しておくと、重複などの間違いを避けられるのでおすすめです。
■個人が受け取れないケースも
実は会社によってはルールで、「頂いた現金の心付けは、会社に提出すること」と定められているところも多いもの。せっかく「この人に渡したい」と思って渡しても、会社の利益になるだけの残念なケースも…。
「ギフトカードなら個人で受け取っても良い」とされている会社もあるので、コーヒーショップやネットショップなどのギフトカードや、お菓子、プレゼントが喜ばれたりします。
感謝の気持ちを伝える手段は、お金やプレゼントを渡すだけではありません。最後の新郎のスピーチの際に、お世話になったと感じたスタッフの名前を述べても大変喜ばれます。手紙を渡すのもいいですね。心付けを渡す以外の方法で気持ちを伝えることも出来るので、参考にしてみてください。
最後に
心付けは、必ずしも必要ではありません。また、心付けのあるかなしかでスタッフのお客様への気持ちや、サービスの優劣が出ることもないですよ。結婚式を挙げる2人が、心付けを渡したいかどうかという気持ち次第。
お世話になったと感じるスタッフがいる場合は、感謝を伝える色々な方法があるので、自分にあった方法でお礼を伝えられると良いですね。
執筆
吉川沙織(よしかわ・さおり)
結婚式場内の衣装室や路面店にて衣装スタイリストとして勤務。挙式当日の着付けや、前撮り撮影などに携わる。趣味はピクニック。海外・国内ウエディングの流行チェックも好きです。ライター所属:京都メディアライン
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