出産内祝いは、出産祝いのお返しに贈るもの
赤ちゃんが産まれて受け取る、みんなからの出産祝い。出産祝いを受け取るたびに、とてもうれしい気持ちになった人もいるでしょう。
出産祝いを贈ってくれた方に向け、感謝を込めて贈るのが出産内祝いですが、実はさまざまな意味やマナーがあります。まずは、出産内祝いについて確認しましょう。
出産内祝いとは?
「内祝い」とは、もともと「身内のお祝い」を意味するものです。自分の家でお祝い事があったとき、その幸せをおすそ分けしようということからできた風習だとされています。
現在は、お祝いしていただいた方にお返しとして贈り物をする意味合いで使われており、出産内祝いも、出産祝いを贈っていただいた方に向け贈るのが一般的です。
出産内祝いは「のし」をつけて贈る
出産内祝いを贈るときは基本的に「のし」をつけて贈ります。「のし」とは、贈り物をする際に用いるもので、もともとはアワビを伸ばして干したものを贈り物に添えるという習慣があり、それが現在にも受け継がれています。
本来、「のし」はアワビの飾りのことを指しますが、現在では「のし」や水引などを印刷した「のし紙」があり、お祝い事などで正式な贈り物をする際は「のし紙」をつけます。「のし紙」自体を「のし」と呼ぶこともあり、「のし」は今も大切な贈り物をする際に欠かせません。
出産内祝いの「のし紙」、覚えておきたいポイントは?
出産内祝いでつける「のし紙」には意味やマナーがあり、それに反するとマナー違反と捉えられることがあります。大切な相手に感謝の気持ちを伝える出産内祝いですから、マナーやポイントを押さえて、相手に失礼のないようにしたいもの。
ここからは、出産内祝いの「のし紙」について、覚えておきたいポイントを見ていきましょう。
出産内祝いの「のし紙」を買える場所
出産内祝いで「のし紙」を用意したい場合、デパートやスーパー、文具店、ホームセンターなどで購入できます。もちろん、通販でも購入可能です。
「のし紙」にはさまざまなタイプがあり、用途によって適したものを選ぶ必要があります。「のし紙」の中には、出産内祝いに適さないものもありますので、注意してください。
出産内祝いに適した「のし紙」をつける
出産内祝いの「のし紙」を選ぶ際は、以下のことにあてはまるかどうかを確認してください。
<水引>
色 :赤白
本数:5本のもの
形 :蝶結び
水引とは、和紙をこより状にして固めた紐のようなものをいい、「のし紙」だと中央部に直接印刷されています。
水引の色にはほかに黒と白、黄と白などがありますが、これらは主に弔事で使うもの。出産内祝いを含むお祝い事には不向きですので、避けてください。また、水引は3本・5本・7本・10本のものがありますが、出産内祝いは5本の水引を使うのが一般的とされます。
一番気をつけてほしいのが、水引の形です。水引の形には複数ありますが、大きくわけると「蝶結び」「結びきり」の2種類に分かれます。このうち、出産内祝いで使うのは「蝶結び」。蝶結びは、何度も結び直せることから、何度あっても喜ばしいお祝い事で用いられます。「結びきり」は、結び直しが難しいことから、結婚など1回限りのお祝い事で使われることがほとんどですので、出産内祝いには不向きと考えられています。
お祝い事の贈り物では、水引の色や形を重要視する傾向があります。意味を正しく把握して、出産内祝いに適した「のし紙」をつけてください。
出産内祝いにつける「のし紙」、適切な書き方
出産内祝いにつける「のし紙」には、表書きと名入れが必要です。それぞれ適切とされる書き方がありますので、チェックしておきましょう。
表書き
贈り物の意味を表すもの。水引より上に「内祝」「出産内祝」と記します。もし、贈る相手が喪中の場合は、「祝」と記すのを避け、「御礼」として贈りましょう。
名入れ
贈り主の名前を表すものですが、出産内祝いの場合は、生まれた赤ちゃんの名前を記します。赤ちゃんのお披露目の意味もありますので、名前のふりがなをつけると◎。
出産内祝い、使うのはどちらの「のし紙」?
「のし紙」には、「内のし」と「外のし」があります。それぞれの特徴は次のとおりです。
「内のし」
贈り物に「のし紙」をつけ、その上から包装するタイプ
「外のし」
贈り物を包装し、その上から「のし紙」をつけるタイプ
出産内祝いの場合は、どちらを選んでもよいとされていますが、贈り方によって使い分けるのが一般的です。出産内祝いを配送する場合は、「のし紙」が汚れたり破れたりしないよう、「内のし」を選ぶとよいでしょう。出産内祝いを直接渡す場合は、ひと目で表書きがわかる「外のし」を選ぶのがよいともされます。
出産内祝いの適切な贈り方とは?
出産内祝いは、「のし紙」以外にも贈り方で押さえておくとよいマナーがあります。ここからは、出産内祝いの適切な贈り方について見ていきましょう。
出産内祝い、贈るのはいつ?
出産内祝いは、お宮参りと同じくらいの時期にすることが多いとされています。遅くとも、産後2か月以内には贈るようにするとよいでしょう。ただし、決まりがあるわけではないので、贈る前にはまずはママと赤ちゃんの体調を考慮します。
また、出産後しばらくしてから出産祝いを贈っていただくというケースもよくあります。この場合は、贈っていただいてから1か月以内に出産内祝いを贈るようにするとよいでしょう。
出産内祝い、どうやって贈る?
出産祝いを贈っていただいた方に直接会い、感謝の気持ちを伝えながら内祝いを手渡しできるとよいですが、住んでいる地域や状況によっては、それが難しいことも。その場合は、配送サービスを使い、出産内祝いを贈るのもひとつの方法です。
その際は、出産内祝いにメッセージカードをつけると喜ばれます。メッセージカードを添えて贈るサービスを無料提供しているショップもあるので、ぜひチェックしてみてください。
出産内祝い、金額の相場はいくら?
出産内祝いの場合、贈っていただいた出産祝いの半額から3分の1程度の金額を内祝いとして贈るのが一般的です。ただし、贈っていただいた方との関係性により金額は変わりますので、その点は注意してください。たとえば高価なものを贈ってくれた親戚などへ出産内祝いを贈る場合は、親と相談して金額を決めると無難です。
最後に
出産内祝いにつける「のし紙」は、水引や表書きなどのポイントを押さえてつけるようにしてください。選び間違えると、マナー違反と捉えられることもありますので、注意が必要です。もし配送で出産内祝いを贈るなら、メッセージカードを添えると感謝の気持ちがより丁寧に伝わるでしょう。
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